第136話 ハーピーの集落

古龍を傘下に入れて戻って来た。

商人ギルド長ショーに古龍山脈領の事を報告。

流通革命として飛竜便の設立を指示。

領地内の流通に飛竜を使用。

開国後に周辺国にも広める事とした。

流通は飛躍的に向上するだろうね。


古龍からの税収も増えるだろう。

まあ、お任せだ。

細かい事は面倒だ。

問題があったら解決しよう。


それから応龍の塔と鳳凰の塔を北に移動し、樹海王国から古龍山脈領の東側を結界で囲んだ。


結界からはみ出す小国群北側の山脈部分については鎖国中は撤退。


4つの塔で結界を作るため、はみ出す部分はしょうがない。


何処かの誰かが占領するかも知れないが、その時は戦後に取り戻すだけだ。古龍ドライマが納める領域の一部だから、ドライマにも了承を貰っている。

特に住んでいる種族もいないので問題は無いらしい。


そう言えば古龍山脈領東側には、ハーピー族が住んでいたな。結界内部に入ったので、説明は必要だろう。


古龍ドライマの領地の一部なので、ドライマに聞いてみた。


ドライマ「確かに鳥のような奴らが住んでた気もします。」


あまり認識がなかった様だ。


ハーピーから鳳凰に進化したハピが話しかけて来た。


ハピ「その集落は昔私が住んでたところだよー。」


「そう言えばそうだね。行ってみるか。」


ハピ「行く行くー。」


ハピとドライマを連れてハーピーの集落に行った。


崖の途中に横穴の洞穴を掘って住んでいた。

飛べる種族じゃないと行けない、なんと言うか原始的な生活。


ハーピー達はドライマの姿を見て、恐怖で怯えている。


集落の長が飛んで来た。


長「ドライマ様、どんな御用件でしょうか?」


びくびくしながら上目づかいで長はドライマを見上げる。


ドライマ「うむ。この度は儂の主ヒロト様がご用だ。」


「樹海帝国皇帝のヒロトだ。宜しく。」


長「宜しくお願い致します。」


ハピ「僕はヒロトの妻で鳳凰のハピだよー。」


長「は、・・・。ほ、ほ、鳳凰様!」


ハピ「そだよー。僕はハーピーから進化したんだー。」


長「え!」


ハピ「ちょっと前の姿に変わるね。」

ハピはハーピーの時の姿に変わった。


長「その姿は、ハルダとハルクラの娘のハルカ!」


ハピ「盗賊に捉えられていた僕は、ヒロトに助けられたんだよー。」


長「そんな事があったのですね。」

ハピの両親は死亡していたが、親戚はいるらしい。


鳳凰に進化したハピを見てビックリしているハーピー達。


ハーピー達は鳥の王である鳳凰の眷属になった。


元々鳳凰は鳥の王だからね。ハーピー達は鳳凰になったハピに従うらしい。


「古龍の山脈は樹海帝国の傘下に入った。現在他国と戦争中のため、回りに結界を張っている。樹海と古龍の山脈の外に行けなくなっているが問題ないかな。」


長「全く問題ありません。樹海に行ければ食料調達出来ます。」


ハピ「ハーピー達も税金納めるんでしょ?」


「勿論、そうなるね。」


ハピ「ハーピーは貧乏だよー。仕事は何かあるかなー。」


ハーピー達は、小動物を食料としていて、生活が集落内で完結している。

他の種族との交流もほとんど無いらしい。


強い種族では無い為、昔他の種族に迫害されて古龍の山脈に逃げて来た。


古龍の山脈にいる為、他の種族は古龍が怖くて手出し出来なかったとのこと。


「う~ん。ワイバーンが飛竜便だからね。郵便かな。」


ハピ「郵便?」


ヒナ「手紙を運ぶ仕事よ。」


「ヒナとハピに任せるよ。」


ヒナ「えー。郵便局を立ち上げるのは難しいよ。」


「そこまでは考えてないよ。詳細は宰相デレイズと商人ギルド長ショーに任せていい。郵便の内容をデレイズに説明するだけだ。」


ヒナ「そのくらいならいいけど、ビックリしたよー。」

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