第137話 VSエルフ軍(その2)

樹海帝国皇帝の城。

いつものリビングに、いつものメンバーが揃って寛いでいる。


「サクラ、スパ、ヒナの服かっこ良かったな。俺にも作ってよ。」

古龍の山脈に行ったときにヒナが来ていた服だ。

黒を基調としたサイバーパンク風の衣装。


ヒナ「そうでしょ。」

サクラ「いいよー。」

スパ「承知しました。」


「戦闘時に服が変わるのも凄く良い。ヒーローみたい。」

サクラ「そそ、ヒロインを意識したのよー。」


今の俺の服は黒のパーカーにジーパン。

アラクネ糸でスパが作成した。

流石に転移時のサンダルはもう履いてない。

靴も外出時はスパ会心の黒革のスニーカーになっている。

普段着として全く問題無いんだけどね。


ヒナの服はサクラがデザインし、スパが作成。

小物と魔道具はサクラが作ったらしい。

サクラに俺の好みを伝えた。

サクラの好みと割りと近いんだよな。

服に着ける魔道具はサクラにお任せ。

出来上がりが楽しみだ。


アリア「私も服を作って欲しいな。」

サクラ「サイバーパンクが好きなの?どんな服かなぁ?」

アリア「今のデザインに全く不満はないわ、だけど皆が強すぎて私の出番が全く無い事が寂しいの。」


アリアもスパ作成の服を着ている。

というか、妻は全員スパが作った服。

下着もスパ作成。

ヒナとサクラが身に付けてる現代日本製に近い下着は妻達に大人気だ。

アラクネ糸でより柔らかく、そして引き締め効果も自由自在。

色もカラフル、そしてセクシーになって眼のやり場に困る。

妻達はリビングで着替えてる時がある。

見てない振りして見てるのを、知ってて着替えてる節がある。

それは置いておいて、アリアの件を進めよう。


「服というよりは、武器や防具だね。」

サクラ「ふむふむ。服では限界があるからね。」

スパ「そうですね。聖霊王や不死王と対等に戦える服なんてあったら、皆が求めて戦争が起きます。」

アリア「そこまでは望んでないわ。」

サクラ「うーん。望んでも良いわよ。」

アリア「え?」

サクラ「ロボットを作りましょう。」

俺、ヒナ「「ロボット!!」」

サクラ「そそ、ゴーレムベースでアリア専用機。」


俺、ヒナ「「おお!」」

「夢が広がるな。」

ヒナ「うんうん。いいねー。」

「日本で見てたアニメを思い出す。」

ヒナ「そうだねー。」

その後、他の妻達、アリアまでほっといて3人でロボット談義なった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


スパ「精霊の森からエルフ軍が出陣しそうです。」


「精霊の森も監視下に置いたんだね。流石スパ。」

スパ「いえいえ、漸く監視下に置いたと思ったら、怪しい事態になっていました。」


念話が精霊の森に繋がる。

エルフA「世界樹はエルフの物、何としても世界樹を、エルフの元に戻さないといけません。」

エルフ王「うむ、遠征していたハイエルフの将軍エリトアが、戻り次第出陣する手筈を整えておけ。」

エルフA「ははー。」

エルフAが、にやっと笑う。


「このエルフは、明らかに怪しいでしょ。

スパ、こいつも監視対象だな。」

スパ「承知しました。」


エルフ王は精霊の森最奥に進む。

エルフ王「精霊王よ、深淵の樹海の世界樹を取り戻す為、出陣する事となった。古の約定に従い助力を求む。」


元精霊王「エルフ王よ精霊の森の総力を持って助力致す。

我は現在精霊王の座を追われている。

世界樹には新精霊王がいるはずである。

そいつを倒して再び我は精霊王に返り咲かなければならぬ。」


エルフ王「なんと!そんなことがあったのですか!

深淵の樹海に住んでいたエルフも樹海の勢力に殺られて追いやられた。

我々エルフ族も総力を持って戦う事を誓いましょう!」



「総力、総力ってどのくらいの数がいるんだ?」

スパ「エルフは1万はおりません。

精霊は良く分からないですね。」


「レイ、精霊達って精霊王の言うことは絶対服従でしょ?」

レイ「通常はそうなんだけど、契約していると契約中はエルフの命令が優先になるみたい。」


「なるほど、その為の契約なんだね。

元精霊王が精霊王を追われた時に、エルフと契約した精霊達の力で新精霊王を倒して、精霊王に返り咲く為の布石だな。」


レイ「契約解除すれば良いだけよ。」

「契約解除は精霊王なら誰でもできるもの?」

レイ「うーん。殆どの精霊王は無理ね。

精霊力が足りないわ。」

「今回、世界樹のレイが新精霊王になった事が運のつきみたいだな。」

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