第211話 転生神(その3)

俺は転生神に強制的に呼ばれて、納得できない神託と言う名のお説教をされた。


仲間である勇者ユイを殺して、折角順調にいっている樹海帝国にも大問題の命令。


魔王の封印を解くか魔王を殺す。

魔族と人間を敵対させる。

召喚の間の封印は解除。

勇者ユイとタクミを殺す。

ダンジョンに侵入した者は殺す。

ダンジョンの牧場とか農場等の生産を止める。


俺はその場では「はいはい。」と聞いていたが、従う気は全くない。


心を読まれていたようなので、余計な事は考えないように、大人しく返事をしていたんだけどね。


もう、転生神を倒すしかないね。


俺は転生神にバレない様に、ハクの異次元空間で、仲間達に状況説明したら、仲間達も転生神に酷い目にあってた。


「アスタロト、神は殺せないの?

悪魔は神と戦っているんだろ。」


アスタロト「殺せますよ。」


皆「殺せるの?」


アスタロト「かなり難しいですが可能です。

神殺しの剣で斬れば殺せます。

しかし、殺意を隠して近づく事が困難です。

ばれたら天罰ですから。」


「なるほど、神殺しの剣を手に入れれば良いわけだ。」


サクラ「神殺しの剣ねぇ・・・。

地球ではミスティルティンか十束とつかつるぎね。

槍ならロンギヌス。」


レイ「ミスティルティンなら私が出せるわよ。

植物だわ。宿り木の一種ね。

剣になるのかしら?」


ムラマサ「我に寄生させてみればよいでござる。

我以外の剣が主殿の役に立つのは、我慢がならぬ。」


ムラマサの言葉は久しぶりに聞いたな。


レイ「やってみましょう。」


レイが俺の左手で世界樹の手甲になった。


俺はムラマサを抜いて、両手で構える。


左手の世界樹の手甲から、ミスティルティンがムラマサに寄生していく。


ミスティルティンの枝が、ムラマサに絡み付いていた。


精霊王レイの精霊力とムラマサの魔力、宿り木の不思議な力を感じる。


なんか神でも斬れそうな雰囲気。


「一度試したいね。

この世界の神に会える場所は有るかい?

飛びっきりの悪神がいいな。

善神は斬れない。」


アスタロト「それなら魔神ですね。」


ハク「お父さんが言ってた大自然にある魔神の遺跡ね。」


サクラ「魔神の遺跡はダンジョンよ。」


ヒナ「ダンジョンかぁ。」


ヒナは若干ワクワクしてるように見える。


ハク「ヒロトは転生神に監視されてるかも知れないから、私達で行くわ。

魔神と戦う時に呼ぶよ。」


「え!まさかの留守番!」


レイが左手から分身体を出す。

そして俺を抱き締めた。


レイ「行ったらダメよ。

ヒロトに天罰が下されたら、どうしていいか分からなくなるわ。

留守番決定よ。」


皆「そうよ!」


ヒナ「スパの念話で見てて応援してね。」


むむ。

全員一致で留守番をする事になった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る