第307話 港町スーオ(その1)

俺達は馬車に戻った。


ウィーラ「陛下、御無事で何よりじゃ。」


ウィーラは俺に抱きついてきた。


ウィーラの頭をなでなでしながら。


「心配させたな。」


アンナ「陛下、御身を大事にしてください。」


アンナも寄り添って来た。


キラーアントキングとキラーアントジェネラル達を向く。


「護衛ご苦労。」


キラーアントキング「はい。

たいした事はございません。」


「アンナ、送還してくれ、出発しよう。ノガートから避難した人達が港町スーオに向かってる。スーオに長居は出来ないぞ。」


アンナ「はい。」


アンナはキラーアント達を送還。


アンナ、ウィーラ、ブラリリはハーミアをジト目でみている。


「さあ、行くぞ。」


馬車に乗って港町スーオに向かった。


道中、皆でブラリリの料理を堪能。

2日野宿。


夜はこっそり城に帰って寝た。


ハーミアはスクルドのテントに寝る事になった。


夜の護衛はキラーアント達とヘルハウンド達にお任せ。


焚き火の番は火の鳥のフェンにお任せ。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


港町スーオに到着。


門番はいない、素朴な港町。

潮の香りが漂う。

白い石造り平屋の家。

白い塀、石を敷いた道。


馬車でゆっくり道を進む。


大きめの屋敷の前に到着。


スクルド「この宿がお奨めです。

この町で一番高級な宿です。」


「おう、有難う。スクルド達とは、ここまでだな。」


スクルド「はい。私もこの宿に泊まるので会うことはあると思いますが、色々有難う御座いました。」


ヒルド「陛下、有難う御座いました。ブラリリの料理と離れるのは辛いです。」


ハーミア「有難う御座いました。」


ハーミアは道中スクルドに懇願こんがんして、スクルド達に同行する事になったようだ。


宿に入る。


南国のホテルのような広々としたロビー。


グレイアがフロントに行ってチェックインしている。


俺達はロビーの白いソファーでくつろぐ。


このホテルのフロント、清掃等の従業員は皆女性だ。


新鮮なフルーツジュースを持ってきた。


ウェルカムドリンクだね。


鑑定したら、種族は人魚。


「ユイ、従業員は皆人魚だぞ。」


ユイ「え、足があるよね。」


「人化かね。」


ウィーラ「人化じゃな。」


チェックインしたグレイアが戻って来た。


グレイア「馬車は宿に預ける事にしました。」


「この屋敷に皆泊まるのかい?

小さくは無いけどそれほど大きくもないよね。」


グレイア「この建物はフロントと従業員がいる棟です。宿泊はコテージになるそうです。」


ウィーラ「コテージ?」


グレイア「戸建の1棟が部屋になってるのよ。」


ウィーラ「ほほう。それは豪華じゃ。」


ユイ「わあ、素敵!本当にリゾートホテルだわ。」


「水上コテージもあるのかね?」


グレイア「あら、詳しいのね。

4つ部屋を頼んで、全て水上コテージにしたわよ。」


ユイ「やったー。憧れの水上コテージだわ。」


魚人の従業員がやって来た。

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