第308話 港町スーオ(その2)

魚人。

身長は180cm。

二腕二脚の人形ひとがたの形態。

魚の鱗に覆われている。

頭は魚。

手足にひれや水かきがある。

ガッシリした体格。


魚人「ご案内します。荷物をお持ちしますがどちらにありますか?」


「ああ、荷物は特にないよ。」


収納の魔法を使える眷属が多くなったのでいつも手ぶらだ。


魚人「え、そうですか。お部屋にご案内致します。こちらにどうぞ。」


フロントの建物裏の出入口から出る。


そこは青い空。マリンブルーの海。

水平線が見える。


開放的な景色が広がった。


ユイ「うわー。最高!まさしくリゾートだわ。」


魚人「お食事はこの棟となりますので、食事の時間にお越しください。

部屋はこちらです。」


木製の通路を進む。


周りにはヤシの木のような南国の木と綺麗な花が咲き誇る。


そこを抜けると白い砂浜。


プライベートビーチかな。


木製の通路が海上まで延びている。


その左右に水上コテージ。


木製の通路を進みコテージに案内された。


魚人「この部屋から4棟がお客様の部屋です。ゆっくりお楽しみください。不明な点があればいつでもフロント棟でお訊ねください。」


コテージは天井が高く窓が大きい。


解放感がある木製の建物。


海に向かって大きめの木製のデッキ。


白いリクライニングチェアとローテーブルが置いてある。


絶対、転移者が地球のリゾートホテルをイメージして、作ったに違いない。


デッキには小さめのプールもある。


部屋に戻ると床の一部がガラス張り。


下の海がみえる。


お風呂とシャワーもある。


最高だね。


ハクから念話が入った。


ハク(良いところに泊まるのね、私もそっちに行く。)


(いいよ。皆も来るのかな?)


ハク(皆行きたがってるよ。)


「グレイア、部屋追加だ。妻達もこっちに来るって。」


グレイア「承知しました。」


取敢えず妻達を全員召喚。


港町スーオのリゾートの風景に誘われて、妻達全員がスーオに来ることになった。


全員召喚してプライベートビーチで遊ぶ。


俺はグレイアと部屋割り。


「俺。

レイとハク。

コボミとハピ。

ヒナとアリア。

サクラとルシー。

リザとスパ。

ビーとアンナ。

グレイアとウィーラ。

ユイとブラリリ。

この9部屋かな。」


グレイア「そうですね。5部屋追加してきます。」


グレイアはフロントの建屋に部屋の追加に行った。


俺もプライベートビーチでのんびりしよう。


ビーチチェアに横になって。


黒いガラスのサイバーゴーグルをつける。


ハクとレイは俺の右と左に人化形態でたたずむ。


水着着用。身体にパレオのような薄く派手な模様の布を巻いている。


「ハク、その布はどうしたの?」


ハク「この町の伝統的な民族衣装なんだって。グレイアがホテルの売店で人数分買ってきたのよ。」


「へぇ。良いね。」


ハク「かわいいでしょ。」


「うん。かわいい。」


ハクはご満悦だ。


「ところで、海には大型で強力な魔物が回遊していると聞いてたけど、この辺りは大丈夫なのかな?」


ハク「大陸の近海はそんなに出現しないわ。沖の方に行くと見えるよ。

ちょっと行ってみる?」


「行かないよ。ちょっと気になっただけさ。」

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