魔物使いの異世界大陸平定記

第421話 ＶＳ蚩尤（その８）

同じく元有翼人のヒルドは、炎の獅子の龍である狻猊（さんげい）に雷撃を放ち、魔槍を突き刺す。

しかし、狻猊（さんげい）は炎をと成り、雷撃も魔槍の突きも擦り抜けるだけ、逆に狻猊（さんげい）の炎がヒルドを包む。

元人魚のスコグルは、水撃や水流等の水魔法で蚣蝮（はか）を攻撃するが、水属性の蚣蝮（はか）には水魔法は通じない。

蚣蝮（はか）は水流を泳ぎ、スコグルに迫り、その強力な牙で噛み付く。

スコグルが蚣蝮（はか）の牙を辛うじて躱すが、蚣蝮（はか）の尻尾がスコグルを撥ね飛ばす。

元獣人のフリストはその鋭い牙で爪で、虎の形の龍である狴犴（へいかん）を攻撃するが、牙も爪も狴犴（へいかん）の方が上。

狴犴（へいかん）の牙で傷付き、牙で食い千切られる。

一方勇者タクミ、勇者ハーミアも苦戦中。

勇者タクミは凶暴な四つ足の獣である睚眦（がいさい）のスピードとパワーに圧倒されまくりだ。

勇者ハーミアも牛の龍である囚牛（しゅうぎゅう）に翻弄されている。

囚牛（しゅうぎゅう）の奏でる曲がハーミアの動きを鈍くしている。

火の鳥フェンとエルダーリッチの勇者ユイ、ダークハイエルフのグレイアは互角に戦っている。

火の鳥フェンと鳥の龍である嘲風（ちょうふう）は相変わらず高速の飛行戦。お互いの攻撃を避けては攻撃を繰り返す。

ユイと亀の龍である贔屓（ひき）に様々な魔法を放つ。

贔屓（ひき）は甲羅で防ぐ。

贔屓（ひき）の速度が遅いため、ユイに攻撃は届かない。

グレイアは鯱（しゃちほこ）の龍である螭吻（ちふん）に、闇の触手を突き刺そうとするが水壁が拒む。

そして螭吻（ちふん）の水魔法をグレイアは影転移で躱す。

俺は全体を見渡し状況の確認を終えた。

勇者タクミと勇者ハーミアのところに一人、ヴァルキリー達のところに３人応援が必要だな。

俺は救援の為、樹海帝国屈指の仲間４人を召喚した。

召喚した４人は下記のメンバーだ。

元蛇王バジリスクから悪魔ボティスに進化したリザルド元帥。

戦闘狂の義理の親父だ。

呼ばないと後で拗ねられそうなのでね。

元死神から堕天使サリエルに進化したデステル伯爵。

元闇の王と言われたエルダーリッチから、悪魔ビフロンスに進化したデルガ侯爵。

元吸血鬼真祖から悪魔ベリトに進化したヴァンス伯爵。

風伯、雨師と雨師に召喚された竜生九子（りゅうせいきゅうし）と戦闘中。

仲間達が竜生九子（りゅうせいきゅうし）に劣勢立ったので、俺は４人の助っ人を召喚した。

悪魔ボティスのリザルド元帥、堕天使サリエルのデステル伯爵、悪魔ビフロンスのデルガ侯爵、悪魔ベリトのヴァンス伯爵。

リザルド「儂の相手はどいつだ！」

「リザルドは勇者タクミ、勇者ハーミアを助けてね。」

リザルド「任せておけ！」

「デステル、デルガ、ヴァンスはヴァルキリーを頼む。」

デステル、デルガ、ヴァンス「「「承知しました。」」」