第302話 ヴァルキリー(その4)

スクルドが薦めたちょっと開けた場所に着くと、野宿の準備を始める。


夜は密かに城に帰って寝るけど、スクルド達には内緒にしよう。


俺達が寝る(と思わせる)テントも用意した。


夕食はステーキ。


魔牛の肉の良い部位を鉄板でワイルドに焼く。


野菜も焼く。BBQっぽいね。


ご飯も欲しいので炊いて貰った。


そしてコンソメスープ。


スクルドとヒルドはガツガツ食べておかわりしている。


ヒルドは泣きながら食べてる。


ヒルド「この肉なんですか!旨すぎます。とろけます。」


スクルド「樹海帝国の食事は最高です。素晴らしい。」


「焚き火の番が必要だな。」


ユイ「火ならフェンの出番ね。」


ユイが使い魔である火の鳥フェンを召喚した。


スクルド「え!フェニックス!」


ユイ「そうよ。私の使い魔なの。」


スクルドとヒルドは驚愕。


フェン「陛下、ユイ様、お呼びいただき有難う御座います。誠心誠意与えられた仕事を全うさせていただきます。」


ユイ「宜しくね。」


「焚き火の火を朝まで消えないようにしてくれればいいよ。」


フェン「承知しました。」


「あとは警備だな。」


アンナ「眷属を呼びます。」


アンナはキラーアントキングとキラーアントジェネラル5匹を召喚した。


ヒルド「え!キラーアントキング!」


スクルド「キング種は1匹でも災害級、都市を落とせる戦力なのに、手軽に召喚するなんて。」


ヒルド「しかもただの見張りですよ。」


アンナ「頼んだよ。」


キラーアントキング「承知しました。」


次いでにコボ2を召喚。


ヒルド「ひぃいいいい。け、ケルベロス!」


「ケルベロスじゃ無いけどね、悪魔ナベリウスだよ。翼があるでしょう。」


コボ2「陛下、御尊顔に拝する事が出来た事を光栄に存じます。」


「コボ2、周囲の警戒用にヘルハウンド数匹借りたいんだけど。」


コボ2「承知致しました。陛下の御身のため特別なヘルハウンドを召喚致します。」


コボ2はヘルハウンドキングとヘルハウンドジェネラル5匹を召喚。


スクルド「ああああ。ヘルハウンドのしかもキング!」


ヒルド「何処を攻めるのですか!」


「何処も攻めないよ。ただの見張りだよ。これで夜中は寝てても大丈夫だから、勝手に出歩かないでね。」


スクルド「は、はい」


スクルドとヒルドは動揺している。


これで明日の朝迄城にこっそり帰っても大丈夫だろう。


念のためフェンにもヴァルキリー達を見張って貰おう。


(フェン、ヴァルキリー達が夜中に俺達に用がありそうだったら教えてね。)


フェン(承知しました。)


ヒルド「全く規格外です。このままオーダンと戦っても勝てます。」


スクルド「王国を蹂躙出来るだろう。」


夜はテントで寝たふりして、城の寝室に戻った。


お風呂に入って寝るのだ。


ビーとアンナが人形ひとがたで寝室に入ってきた。


ビー「本日はお疲れ様でした。夜伽よとぎに参りました。」


俺はお風呂に入ろうと全裸だった。


「おいおい、部屋に入るときはノックしろよ。」


アンナ「すいません。チャンスだったのでつい。」


うはー。狙って来たのか。


ビー「お身体を洗わせていただきます。」


ビーとアンナも服を素早く脱いで、寝室のお風呂に連れていかれた。

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