第12話 アルミラージ

仲間の人数が増えたので、食料は多めにゲットしよう。

ということで、南に進みながら、魔物を狩って食料確保することにした。


俺は、ドレイクのリザに跨がってる。

お尻の下に鞍替わりにマジックスライムのスラオ。

右手に次元白蛇のハクが巻き付いてる。

左手にアルラウネのレイが絡まっている。

レイの上に土蜘蛛のスパが小さくなってくっついて、その後にイビルアイのアイが止まっている。

土蜘蛛とイビルアイのアクセサリ付きの手甲のようだ。

雷獣のライゾウはリザの頭に乗っている。

その周りをコボルト5人が警戒しながら歩いている。


コボミ「前方草むらにアルミラージがいます。」

「アルミラージ?」


ガサガサと草が揺らいだら、可愛いウサギがピョンと跳ねて来た。

っと最初は思ったよ。


アルミラージ。

一角のウサギ。

黄色の体毛に覆われている。大きい。

普通のウサギの体長は30cmくらい。

アルミラージの体長は1m。

角を含めない大きさだよ。

角は黒く螺旋状になっている。

角の長さは60cm。長い。

そして牙。爪。太い後足。


遠くから見ると可愛いさ。

牙も見えないし、黄色いウサギだ。

大きさもこんなに大きく見えなかった。

角も黒くて見え難い。


だけど遠くから一気に俺に突き刺さって来た。

怖!

ビックリしてる間に迫って来る。


リザが右手(右前足?)を俺の前に出して庇った。

右手の手のひらにアルミラージの角が刺さっていた。

アルミラージの角の先端が、俺の首筋手前10cmで止まる。

そのままリザは右手で、アルミラージの頭を押さえると、下半身を噛み千切った。

俺の首にスラオが登って来ていた。

流石スラオ。防御するつもりだったんだね。


レベルアップのメッセージが流れる。

レベルアップ?

アルミラージってレベルが高いのか?


(リザ、スラオ有難う。助かったよ。)

リザ(私、ヒロト様、盾、当然)

スラオ(・・・。)


レイがリザにハイヒールを唱え右手の怪我は直った。

レイはレベルアップをしてハイヒールを覚えたらしい。


ハク(ヒロト、気を付けてよ。危なかったわ。)

(アルミラージって強いの?)

コボミ(アルミラージは強いし速いし狂暴です。)

ハク(肉食だしね。)

(え!肉食!)


ハク(そそ。牙があるでしょ。)

リザがアルミラージの頭を見せる。

牙があったよ。目も近くで見ると怖い。

(牙があるね。)

ハク(あるのよ。)


(アルミラージの魔石は上半身に残ってるかな?魔石と角だけ素材として取って置こう。スラオ、確認してみて。)

スラオ(はい。)


スラオがリザが持っているアルミラージの上半身に入り込みむ。

スラオ(魔石、あった。)

スラオが魔石と角を取って来た。


(残りは、リザ、食べる?)

リザ(はい。)

リザが残ったアルミラージの上半身を食べた。

リザ(美味しい。)

リザは嬉しそうだ。


魔石と角はハクの異次元に収納して貰う。


(アイ、アルミラージのステータスを鑑定した?)

アイ(アルミラージ、速い、鑑定、した、無い。)

スパ(速くて鑑定してなかったみたいです。)

(そうだよね。一瞬だったしね。)


(一匹眷属にしてみよう。コボミ、アイ、アルミラージを探して。)

アイ(はい。)

コボミ(承知しました。)


スパ(後方右側にいます。)

(お!流石スパ。小蜘蛛の周辺監視だね。)

スパ(はい。)


(スパ、気づかれないように、拘束出来るかな?)

スパ(可能です。拘束してきます。)

左手にいたスパが離れると、元の大きさに戻る。

音をたてずに後方に向かった。


暫くすると、蜘蛛の糸でぐるぐる巻きに拘束したアルミラージを連れて、スパが戻って来た。

アルミラージは怯えていた。


(アイ、鑑定宜しく。)

アイ(はい。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:なし

種族:アルミラージ

性別:雄

レベル:20

HP:200/200

MP:10/10

スキル:

 跳躍(LV5)

 突進(LV5)

 音探知(LV10)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


レベルは大猪エリュマントスと同じ20だ。

強いんだね。そして音探知のレベルが高い。


「テイム」

<アルミラージをテイムしました。>


(俺はヒロト、宜しく。君の名前はアルに決めた。)

アル(はい・・・。)

アルミラージも言葉少ないタイプだね。


(スパ、拘束してる糸を外して。)

スパは拘束した糸を外した。

アルは周囲を跳び跳ねている。


食料は大猪エリュマントスにしようか。

(コボミ、アイ、スパ、大猪エリュマントスを狩ろう。探索頼むぞ。)

コボミ、アイ、スパ(はい。)

コボ1(私達も探します。)

(おう、宜しく。)


それから大猪エリュマントスを皆で狩って食べた。

その後、十数頭狩ってレベ上げと同時に、解体し魔石と素材と食料の肉に分けてハクの異次元に保存した。数頭は生きたまま異次元に収納。

ハクの異次元は生きている者も収納出来た。便利だね。

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