第378話 VSオーダン軍(その9)

漆黒の竜の頭で仁王立ちのアスタロト。


両腕を胸前で組む。


邪気の触手が身体の周りから無限に湧き出る。


キメラが恐怖でアスタロトを避けていくが、漆黒の竜がキメラを追い、噛み付き、食い千切る、爪で握り潰す。


邪気の触手がキメラを拘束し絞め千切り、突き抜く。



カーバンクルのカイン。

ヒロトの前の樹海の王。魔王軍のオークに囚われていたのを、ヒロトに助けられた。


白いリスのような姿。額に深紅の宝石。深紅の宝石からレーザービームを発射する。


そう言えばこいつってオークエンペラーだった時のオニバルに捕まったんだよな?


本人も喜び勇んでたが、こいつも勢いで召喚したけど大丈夫か?


カインは空を飛び、俊敏な動きでキメラの魔法やブレスを掻い潜り、レーザービームはキメラを貫く。


が、しかし、キメラの群れは数を背景にカインを追い詰めていく。


あらぁ、不味いな。


「アスタロト!カインを助けてやって。」


アスタロト「しょうがないですね。」


アスタロトの邪気の触手がカインを掴み漆黒の竜の頭、アスタロトの足元に置いた。


カイン以外はキメラを圧倒し蹂躙している。


こっちはもう大丈夫だな。


残りはオーダン軍本体だ。


さて、オーダン軍はどうなってる。


ヴァルキリーのスクルド達がオーダン軍に攻めいっていた。


オーダン軍の兵士達にヴァルキリー達の雷撃が振りかかる。


樹海帝国軍のステラド地域の兵士達と魔法兵団も攻め込む。


しかし、オーダン軍の兵士達は無傷で万全の体勢で待ち受けていた。


樹海帝国軍はキメラ達の猛攻を受け、戦闘可能な者だけで再編成した事から人数は少なく、怪我をしている者も多い。


同行していたガーゴイル達もキメラ達に破壊された者が多く、動作可能な者達が参戦していた。


ガーゴイル達は穴が空き、片腕、片足、頭が無い者もいたが、最後の力を振り絞り、オーダン軍の兵士達に襲いかかる。


地上戦は混沌を極め負傷者も続出している。


オーダン軍はヴァルキリー達の空中から攻撃に対して魔法で迎え撃つ。


ヴァルキリー達は少ない人数でヒットアンドアウェイを繰り返すが、決め手を欠いていた。


現在は樹海帝国軍の必至の執念が、オーダン軍との数の差を埋めているが長くは持つまい。


「数の差は大きいなぁ。」


作戦ミスだなぁ。


と言うか行き当たりばったりか。


眷属召喚出来るアンナ、ビー、コボ2、デルガが戦闘中だからなぁ。


アンナはキラーアントエンプレス、数多いキラーアントの眷属がいる。


ビーはキラービーエンプレスから進化した亜神ペナンガル、キラービーの眷属を持つ。


コボ2はケルベロスから進化した悪魔ナベリウス、国中を警備しているヘルハウンドとブラッグドッグを眷属としている。


デルガはかつて闇の王として百万のアンデッドの大軍を率いた。


アンデットと言えば、魔王軍四天王だったクログルはどうかな?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る