第46話 エルフと開戦

そろそろ、ゴブリンに拐われていた者達も落ち着いてきたので、コボミ、コボ4、コボ5が手分けして付き添い、出身の各集落へ戻している。


集落に戻らず残りたいと言っている者も一定数おり、その者達は国民として迎え入れる。


コボ4、コボ5もコボルトキングに進化している。

進化前のスキルが残っているので、コボ4はハンター、コボ5は魔法使い寄り。


冒険者が数十人「国に帰りたくない」って残っていた。

食事が美味しいので、帰りたくないのか。

拐われていた人もこの中にいるようで、

苗床にされていたのかな?

それだったら帰りたくないかも。

まあ、深くは追求しないことにしよう。

そして俺の国の国民になった。

働き先はヒナに任せた。


拐われていた中にエルフがいた。

精霊契約をしていない少女数人。

コボ4、コボ5がエルフの集落に付き添って行った。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


コボ5から緊急連絡が入った。

コボ5(コボ4がエルフに殺されました!現在エルフと交戦中です。)

「え?」

何?何言ってるの?はあ?どういう事?

一瞬何を聞いてるか分からない。

だってコボ4はコボルトキングだよ。

・・・・・

とにかく急ごう。

眷属共有で位置を確認。

(みんな緊急連絡を聞いたか?行ける者は現場に急行!)


「リザ!頼む。」

リザに乗って現場に飛んでいく。

何も言わなくても、

右手にハク。

左手レイ。

腰に魔刀に進化したムラマサ。

身体にマジックスライムキングに進化したスラオ。

ヌエに進化したライゾウも同行していた。


現場に到着。

エルフの弓がコボ5に雨の様に降り注いでいる。

コボ5はコボ4の遺体を守っている。

コボ4の胸にエルフの矢が突き刺さっていた。

コボ5は風魔法で攻撃してる。

エルフ達の風の精霊がそれを防御していた。


怒りで我を忘れて、エルフの真ん中に飛び降りた。

ムラマサを抜刀しする。

エルフ達を斬り捨てる。

「なんでコボ4を殺したー!」

俺は泣き叫んでいた。


エルフ達の矢、ナイフが何本も俺に当たるが、スラオの膜を通して刺さる事はなかった。


エルフA「今度は人間か!コボルトごときが、我々高貴なエルフを助けたなんて事はあってはならない。」

「はあ?ふざけるな!」

一瞬で話をしていたエルフに飛び込む。

ムラマサで首を斬り払う。


エルフB「人間の分際で我々エルフに刃を向けたな!」

弓を構えたエルフBの頭をリザの爪が破壊する。


「エルフ!許さないぞ!我が国への宣戦布告と受け取る。貴様らは皆殺しだ。」

エルフC「国?宣戦布告?何を言ってる。人間ごときが!」


ライゾウ「エルフごときが!赦さん!」

ライゾウの雷撃がエルフ達に降り注ぐ。


コボ1、コボ2、コボミ、ヒナ、ハピ、スパ、リガント将軍の軍が順次到着し蹂躙していく。


エルフC「不味い!撤退だ!」

エルフは風の精霊の魔法で周りを吹き飛ばし、飛んで行った。


俺達はエルフ達を追って行く。


エルフの集落には結界が張ってあった。


エルフ達は結界をすり抜けて中に入って行った。


俺達は跳ね返されて中に入れない。


みんなそれぞれ攻撃をしたが、結界はびくともしない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


コボ4の亡骸を抱えて城に戻った。

エルフの矢はコボ4の魔石を直撃していた。


コボ5から状況説明を受ける。

みんな俯いて聞いている。


コボ4とコボ5は拐われたエルフの少女数名に付き添いエルフの集落に向かった。


エルフの里に近づいたとき、エルフの少女達は走り出した。


そして、エルフの矢がコボ4の胸に刺さっていた。

前触れもなく、気配もなく、いきなり矢を撃ってきた。


油断していた。


致命傷だった。


悔やみきれない。


コボ5「ゴブリンに拐われた少女達を、助けて来たのに何の真似だ!」

エルフ「コボルトごときに用は無い。偉そうに助けただと。」


コボ5は風の刃を飛ばす。

エルフ「コボルトごときの魔法は効かん。」


そのうちエルフが集まってきて戦闘になったとのこと。


なんだろう、意味が分からん。

拐われた少女を届けただけなのに、攻撃してくるなんて。

なんでコボ4が殺される必要がある?

しかも問答無用で、油断も何もないでしょ。

頭にきた。


「エルフとの戦端が開かれた。コボ4の仇を取るぞ。」

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