第174話 VS商業国家トレセル
小国群の進軍は順調に進んでいる。
商業国家トレセルはいち早く、戦争の終結と友好条約の締結を提案してきたが断固拒否し、一戦して
商人どもは
勝手に魔王認定して戦争を吹っ掛けて置いて、こっちが攻めて行ったら『さっきのは無しにして、仲よくやりましょう。』なんて、仲よく出来るわけないだろう。
しかも圧倒的にこっちの方が強いのに、対等に条約結べると思っているところがおかしい。
ここまで来ればそんな段階に無いことが分からんのか!
交渉の一環で始めは無理なところから段々譲歩して、有利に進めようとするあざとさが見えて怒りが込み上げてくる。
無条件降服すら生ぬるい。皆殺しか隷従させて国を解体だな。
ああ、腹が立つ。
事前に商業国家トレセルの交渉内容は把握していた。
なので、事前交渉ではアキートと一緒に、樹海王国でも怖い人ランキング上位の、闇の王エルダーリッチのデルガ伯爵と世界蛇ヨルムンガンドの蛇王リザルド元帥に同行して貰った。
怒り捲り圧力をかけて、『皆殺し』か『国の解体』か好きな方を選べ!って脅迫して貰った。
その時でさえ、恐怖に怯えながら、あの手この手で交渉してきた。
しまいには結論を出すのに会議をするから待って欲しいと、時間稼ぎの交渉してきやがった。
即刻『皆殺し』を選択したと決めつけ、冒頭の雌雄を決する宣告して交渉メンバーを帰らせた。
その後、商業国家トレセル内は上へ下への大騒ぎ。
だって金は有るけど戦う兵士が居ないんだよ。
周辺国も傭兵達もびびってトレセルと契約しない。
一つだけ契約して、傭兵を派遣しようとした組織があったが、契約したその日に消滅した。死神デステルにお願いして消滅させました。
その上、秘かに俺を暗殺しようとしやがった。
バレないと思ったのかね?
スパの小蜘蛛達に監視されてるんだよ。
暗殺を受けた組織は、承諾した瞬間消滅した。これも死神デステル。
流石、死神です。
危険を察知してトレセルから住民達は出ていく。
衛兵も戦争になったら逃げられなくなるので、率先して街から消えた。
従って都市から逃げる住民達を留める者は誰もいない。
だって街を守る人はいなくなった上で、宣戦布告して怒りまくっている軍が迫って来てるのに、のんびり暮らしてる人はいないでしょ。
事前交渉で脅迫した際、トレセルの為政者の名前の書いた書類を提出し、戦争した場合は記載のある人が、何処に逃げても戦後全員処刑する。
と宣言したのに隷従する結論が出せなかったんだよ。
商業国家トレセルには、交流のあった傭兵国家マナセル軍は行き辛いだろうと思って、狩猟国家ハンテグ軍に行かせた。
死神デステルと蛇王リザルドが同行している。
首都トレセルまで抵抗は全くない。
首都トレセルの入口でも門番はおらず、無人の門を素通りした。
ハンテグ軍は無人の街で王宮を目指した。
王宮の門さえ無人だった。
謁見の間まで無人の王宮を進む。
謁見の間の扉を開く。
王の座に王が座る。横に宰相。
宰相「ようこそ樹海王国の諸君。」
リザルド「上から見下ろされるのは気分が悪いな。」
死神デステルが王の座の
宰相が続けて何か言おうとしたが、デステルの大鎌の刃がない方で後ろから王と宰相を押す。
王と宰相は高い王の座から転がり落ちる。
デステルが王と宰相の後ろに浮かぶ。
前ではリザルドが腕を組んで
右にキラービーエンプレスのビー将軍。
左に狩猟国家ハンテグ族長ケンタウロスのケラノス。
王「この国の全てを差し出します。
どうか命だけはお助けください。」
リザルド「まだ我が国をなめてるようだな。
交渉できると思っているのか。
この国の全ては手に入れた。
後は全ての為政者を処刑するだけだ。」
宰相「我々以外の為政者達は逃げました。」
ケラノス「知ってるよ。」
宰相「為政者達の行方を知っています。
それを教えますので我々の命だけはお助けください。
あなたの国の力になりましょう。」
リザルド「要らん。」
デステル「貴様ら以外の為政者は全て処刑を終えている。」
デステルは為政者達の首を王と宰相の前に投げた。
王と宰相はびくっとして目を見開く。
ビー「残るは貴様らだけだ。」
王と宰相は急に土下座すると泣いて懇願する。
王と宰相を囲む4人。
蛇王リザルド元帥、死神デステル伯爵、狩猟国家ハンテグの族長ケラノス、キラービーエンプレスのビー将軍。
死神デステルは処刑を執行した。
商業国家トレセルはその時から消滅した。
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