第335話 千尋の洞窟(その9)

リーダーは『紅蓮の刃』のエンライがする事になった。


エンライ「お前ら!これはギルドの危機だ!そして素材が千尋の洞窟からとれなくなるとこの都市も終わる。この都市の危機でもある!何としても解決するんだ。死ぬ気でやれええええ!」


こうしてギルドは総力を上げて千尋の洞窟の調査を実施する事になった。


さて、ダンジョン攻略の再会をしよう。


前回行った地下5階に転移した。


全員隠蔽魔法をかける。


そして地下6階の階段を降りた。


「アンナ、ルート上で出てきた魔物だけ討伐だからね。」


アンナ「承知しました。大丈夫です。」


昨日冒険者ギルドの様子をアンナの眷属羽蟻経由で念話で見ていたので大問題になっていることは皆認識してるだろう。


地下6階以降出現する魔物は強くなっていくが、アンナとキュウが相変わらず瞬殺で順調に進んでいく。


地下8階に降りた時。


アンナ「この先で人間同士が争っています。」


「またかぁ。全くしょうがないね。」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


千尋の洞窟地下8階。


領主の騎士隊がダンジョンで討伐をしていた。


騎士隊の人数は6人。


騎士隊の中でも上位の実力の騎士達だ。


リーダーは領主ラバガルに娘ラブリル。


騎士達から『姫』と呼ばれている。


職業は聖騎士。


迷宮都市ラビリスの中でも上位の実力。


銀色の鎧を纏う。


兜はつけていない。


金色の長髪。青い瞳。


戦いの中でサラサラとなびく金髪が美しい。


地下5階まで魔物が出現しなくなり、都市にいる大部分を占める下級冒険者と中級冒険者が活動出来なくなった。


それに伴い迷宮都市の市場には素材が極端に少なくなった。


このままでは、都市の存続に関わる。


領主は多少危険を伴うが、やむを得ず騎士達をダンジョンに派遣し、上級冒険者しか行けない地下6階以降に騎士隊による素材の採取を命令した。


その際、腕に覚えのある領主の娘ラブリルが、領主の反対を押しきり騎士達をと共にダンジョンに入っていた。


騎士「姫、無理はしないで下さい。」


ラブリル「大丈夫だ。地下6階以降も問題なく攻略が出来るな。この調子なら予定通り素材を持ち帰る事が出来そうだ。」


騎士「姫様の実力です。流石姫様。」


騎士達は5匹のオーク達の群れを倒し、一息ついていた。


ラブリル「良し。次を最後にして帰ろう。」


騎士「承知しました。」


騎士達は日頃対人戦の訓練をしている。


魔物との戦闘は勝手が違う。


思いの外、疲れている事を認識していなかった。


そして、今まで順調に討伐出来ていた為油断があった。


馴れないダンジョン、危険は認識していたはずだが、次が最後ということで気が抜けていたのかもしれない

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