第400話 VS夸父(その8)

真っ直ぐ夸父こほに向かって二人は斬り進む。


夸父こほとリザルドが戦っているところにライカが参戦。


夸父こほの剛力に圧倒されていたリザルドには助けになったが、それがリザルドにはちょっと面白くない。


リザルド「小娘、そこで見てろ!」


ライカ「えー。でもー。オニバル将軍から助ける様に言われて来たんですよ。」


リザルド「助けはいらん。」


ライカ「はぁ。面倒くさー。」


リザルド「なに!その口の効き方はなんだ!」


ライカ「危なくなったら、助けますからねー。頑張って下さい。」


リザルド「ふん。大丈夫だ。」


夸父こほ「話は終わったか?続きを始めるぞ。」


夸父こほはリザルドに向かって飛んで来た。


右の拳、フルスイング。


リザルドは余裕で躱す。


しかし、右手の大蛇がタイミングをずらしてリザルドの喉笛に噛み付く。


リザルドは咄嗟に左手で喉を庇う。


庇った左手に大蛇が食い付く。


夸父こほは大蛇ごと、リザルドを引き寄せ左手の拳でボディにフック。


リザルドの脇腹に夸父こほの左拳が突き刺さり、くの字に折れ曲がる。


リザルド「ぐふっ。」


夸父こほは更に右腕で大蛇ごとリザルドを引き寄せ、左の蹴りを腹に入れる。


ライカは夸父こほの右側から大蛇に黒刀を振り降ろす。


夸父こほの右手の大蛇はリザルドの腕を離し、夸父こほはライカの黒刀を避ける。


ライカ「あれー。見えてないと思ったのに?」


リザルド「夸父こほの頭の蛇が見てたよ。あの蛇も厄介だ。」


ライカは刀を中段に構える。


ライカ「そうですね。剛力の他にあの4匹の蛇も厄介ですね。」


ライカは中段の構えから刀で神速の突きを放つ。


夸父こほの喉を狙う。


夸父こほは突きを躱し、左手の大蛇がライカの両腕に絡まる。


同時にリザルドが夸父こほを蹴り飛ばす。


大蛇はライカの腕を解放し、夸父こほは後ろに飛んで蹴りの威力を弱めた。


夸父こほ「ふむ。流石に悪魔2柱は分が悪いか。」


そこに巨人ゴリアテがライカの後ろから槍を突き刺す。


リザルドが槍を掴んでライカを庇う。


ライカは振り向き様、ゴリアテを黒刀で薙ぎ払う。


ゴリアテは槍を手放し飛び退く。


ゴリアテの右手に剣、左手に盾が現れ構える。


ゴリアテ「これで2対2だ。」


ライゴーがサイクロプスを倒して現れた。


ライゴー「3対2だな。」


夸父こほの後ろから逆袈裟に斬り上げる。


夸父こほは踏み込み左手でライゴーの手首を掴み、ライゴーに蹴りを放つ。


ライゴーは夸父こほの蹴りを足で受けると両手を捻って、夸父こほを投げ飛ばす。


ライゴー「オニバル流は格闘技もやるぜ。」


ライゴーは中段に刀を構える。


夸父こほは身構えた。


夸父こほ「ちっ、巨人達も殺られたようだな。分が悪い。」


夸父こほは逃げようとした。


その時、剣激が宙を走った。


オニバル「伊都之尾羽張イツノオハバリ!」


オニバルの黒刀生大刀いくたちが神気を纏い唸る。

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