第289話 ノガート町(その3)

ユイ「お腹が空いた~。」


「そうだね。模擬戦の後、饕餮トウテツと戦ったからね。」


グレイア「ユイとヒロトは戦ってないでしょう。」


「ははは。そうだね。」


ユイ「お腹は空いたのよ。」


ウィーラ「夕飯の時間じゃ。」


ブラリリ「ハーミアさん、美味しいお店はどこでしょうか?」


ハーミア「ご案内致します。」


ハーミアに連れられて1件の飲食店に入った。


ハーミアが注文して出てきた料理はブイヤベース?


スープと煮込んだ具材が別々に出てきたけど。


スープは濃厚な魚介の味。


具材は白身魚、カニ、海老。

玉葱、セロリ、トマト、ジャガイモだ。


オリーブオイルと白ワイン、ニンニクで煮込んでるみたい。


オリーブオイルと魚介類って地中海料理のようだ。


ユイ「美味しいね。」


ブラリリ「はい。特にトマトがよい仕事をしてます。」


「これは、参考になったね。」


ブラリリ「はい。参考にして、トマトで美味しい料理を作ります。」


「トマトは旨味成分が多いって言う話だからね。」


グレイア「セロリとこの香草がいい味出してるわ。」


ブラリリ「フェンネルですね。カレーにいれることもありますよ。」


ユイ「海老の旨味もスープに溶けていいわ。」


ブラリリ「海老の頭も煮込んでるからですね。」


ハーミア「手元のパンにこのソースを塗ってスープに浸すのです。」


ブラリリ「へぇ。食べ方があるんだ。」


ユイ「ソースは2種類あるけど両方マヨネーズみたいね。」


ブラリリはちょっとソースを指に付けて舐める。


ブラリリ「これは、オリーブオイルで作ったマヨネーズね。ニンニクがいい味を出してる。ジャガイモにつけても美味しいわ。」


そしてもう片方も舐める。


ブラリリ「こっちは唐辛子が入ってるマヨネーズね。ニンニクとオリーブオイルは一緒だけど、サフランと唐辛子が混ざってる。」


グレイア「不思議ね。ソースだけではそれほど美味しくないのに、スープに入れると絶品になるわ。」


ウィーラ「このピリッとした辛さも美味しいのじゃ。」


グレイア「かたいパンもスープに浸すと柔らかくなって、スープの味が染み込んでいいわね。」


ユイ「本当ね。スープおかわり~。」


ウィーラ「妾もおかわりじゃ~。」


ビー「ハーミアもたまには役にたつのね。」


ハーミア「え~。『たまには』ってぇ」

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