第68話 妖精

「スパ、周辺勢力の状況を教えてくれ。」

スパは周辺勢力の状況を説明する。


スパ「小人と妖精の領地が深淵の樹海北西部にあります。

オーク軍との戦争も落ち着き、戦争で被害の合った各集落を復興中です。また、妖精族の領地にはエルフの避難者多数おります。」

「エルフはここに逃げていたんだね。」


「詳しくは念話イメージの再生でご覧ください。」

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妖精の集落。


エルフ「妖精族長老フェルリ様、オーク軍の襲撃もやっと収まりましたね。」

そこに妖精族長老フェルリがいた。

身長10cm程度。

女性。人形ひとがた

薄い生地のワンピース。

蝶々の羽。

フワフワ浮いている。

長い金髪。青い目。

小さい杖を持っている。


フェルリ「うむ。流石さすが深淵の魔女様の結界。オーク軍の猛攻から守り抜いてくれたわ。」

フェアル「遠い昔100万の闇の王の軍勢も攻めあぐねた結界よ。オーク軍ごときでは破れまい。」


男の妖精フェアル。

身長10cm。

黒髪。黒目。

カブトムシの羽。

黒革の鎧を装備。

槍を持っている。


エルフ「おお、フェアル将軍。」

フェアル「おう、エルフさん元気そうだね。」

エルフ「はい。オーク軍が樹海から消えて、エルフの里に帰れるかと思えば元気になりますとも。」


フェアル「エルフの里にはオーク軍を倒した勢力がいるらしいぞ。」

エルフ「オーク軍は湿原の蛇王軍と忌々しいダークエルフが蹴散らしたと聞いています。その蛇王軍とダークエルフは領地に戻った様です。

残っているのは大した勢力では無いはず。」


フェアル「そうか。すると残っているのは何者だ。」

エルフ「コボルト達でございましょう。」


フェルリ「いや、コボルトとゴブリンの王がいるらしいぞ。」

フェアル「そう言えば、オーク軍と戦うため共闘の誘いがあったな。」

エルフ「なんと。」


フェルリ「王は人間らしいぞ。」

エルフ「人間ごとき大した事はないでしょう。」

フェアル「人間が蛇王とダークエルフにオーク軍を倒して貰い、そのまま居座ってるのか。何時の時代も人間は卑怯だな。どうせまた、何か上手いことを言って蛇王とダークエルフを騙したんだろう。」


エルフ「遠い昔から世界樹はエルフの宝です。汚ならしい人間の手から取り戻さないといけません。取り戻したあかつきには、10年分の世界樹の素材を進呈しますので、どうか手助けをお願いします。」

フェルリ「じゅ、10年分!うむ。分かった。」


フェアル「婆ちゃん、エルフの里に攻め込むか?」

フェルリ「いや、蛇王やダークエルフが出てきたら厄介だ。小人こびと族経由で面会を申し込んで、直接乗り込もう。いざとなったら儂が魔法をぶっ放つ。」


エルフ「どうやったのか知りませんが、精霊達も捕まっています。精霊もエルフの物。精霊王と古の約定で定まっております。精霊も取り戻したいのです。」

フェルリ「精霊王との約定は儂も知っている。それも何とかしよう。その代わり報酬はたんと貰うぞ。」

エルフ「はい。承知しておりますとも。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「酷い話だね。世界樹と精霊達が扱いだ。」

ヒナ「妖精とエルフはやっつけちゃおー。」

ライゾウ「そうだそうだ!」


レイ「世界樹、エルフの物、違う。」

ハク「そうよ。世界樹はエルフの物では無いわ。レイの本体だもん。」

会議は紛糾した。

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