第153話 樹海王国の食堂

樹海王国の城に戻った。


城の食堂の夕食は、幹部のメンバーが勢揃いしているので、新メンバーを紹介する場になる事がよくある。


先日は狩猟国家ハンテグの族長ケラノスが、牧場の事でコボ1、軍務の事でビー1と打ち合わせた後に3人で食堂に来ていた。


コボ1からケラノスをみんなに紹介されて食堂は盛り上がっていた。


ケラノスはみんなに勧められて俺の眷属になった。


そして、ステータスが倍になって驚いていた。


ケラノスは幹部達と仲良くなり、食堂の食事と酒も大変気に入ったので、毎晩ではないが、頻繁に夕食に参加するようになった。


狩猟国家ハンテグにとって、樹海王国のダンジョン牧場の管理方法は衝撃的だったらしく、大幅な生産性の向上が見込めるようだ。


特にダンジョンで放牧する方式は牧草地を求める必要が無くなり、安定した牧畜が行える。


ダンジョンで育てて魔素を吸収した家畜は、肉の味が向上し病気になり難く健康で強い。


また、乳製品の加工や食肉加工の技術は目を見張る。


実際に食糧支援として提供されたダンジョン牧場の食肉、乳製品を食べてあまりの旨さに驚き、技術の提供を嘆願された。


今やケラノスはコボ1を師匠と呼びリスペクトしている。



昨日は傭兵国家マナセルの王パライドも食堂に来ていた。


グレンシー将軍とアキートと統治内容の話し合い後に、3人で夕食に参加していた。


アキートからみんなに紹介し、みんなもそれぞれ自己紹介して親交を深めた様で何よりである。


いきなり攻撃してきた奴だけどね。

もうすっかり大人しくなり借りてきた猫状態。


パライドは城の食事と酒を大変気に入った様なので、頻繁に来る事になるであろう。


パライドは大の酒好きだった。


酒を飲んだら周りの幹部に急にタメ口で話始めやがった。


後で釘を指しておこうか。


まあ、いずれ誰かにガツンとやられるだろう。


真祖吸血鬼のヴァンスも毎晩のように来て、夜遅くまで酒を飲んでるので、ヴァンスと飲み明かすかもね。




ちょうどその時、湿原領領主リンダの紹介で、亀人のクルーマ族と蛙人のヴォジャノーイ族の族長も来ていたので、小国群4ヵ国の国主がたまたま揃って盛り上がっていた。


ケンタウロスのケラノスが「樹海王の為に何かしないといけない!」何て言い出すので、不穏な話になっている。


小国群で樹海王国の傘下に入っていない国を、侵略するとか言い出して煩い。


アキートが「まだ交渉中なので暫く待て」と宥めてる。


暫くって言うか、侵略するするつもりは無かったんだけどね。


エルダーリッチのデルガ、死神のデステル、真祖のヴァンス、元帥リザルドの4人もその話に大乗り気で、侵略する時は手伝う事になっていた。


君達そんなに暇なのかい!


本当に戦闘狂達がぁ。

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