第61話 蛇王国リンダ女王の帰還

ダークエルフ国のグレイア女王の次は、蛇王国のリンダ女王と将軍達の謁見だ。

リンダも女王とはいえ眷属だしね。謁見でいいでしょ。


謁見の間に入って来たのは、

女王リンダ、ゴーゴンのリリア将軍、リザードマンナイトのリガリア将軍、ラミアのリーネット将軍、おまけに蛇王リザルドの5人。


リンダはハクのお姉さん。リーネットはハクの妹なんだって。

リザリアはリガント将軍の長男。

なので、謁見の間で待ち受けるのは、俺と人化のハク、リガント将軍、

他には、いつものメンバーレイ、リザ、コボミ、ヒナ。


リンダ「この度の戦勝おめでとうございます。」

「協力有難う。お陰で勝つ事が出来たよ。」


リンダ「私も父も眷属なので、協力は当然です。そして妹のハクが正妻とあれば身内も同様。何かありましたら何時でもご用命ください。」

ハク「お姉さん有難う。」

ハクがリンダに抱きついている。


リーネット「ヒロト様、私はハクの妹リーネットと申します。蛇王国の将軍に成りました。父リザルド、姉のリンダを始め此度の戦でヒロト様の眷属の活躍は素晴らしいものでした。つきましては、私も眷属にしていただきたくお願い致します。」

義妹いもうと!」

俺、動揺してるよ。

確かにハクに似てる。

ハクより幼い、少女形態で人化している。

この容姿で将軍って、ちょっと信じられんな。


ハクがリーネットの耳元で何か囁いてる。

リーネット「お義兄にいちゃん!お願い!」

「お、お義兄にいちゃん!」


ハクがひそひそ耳打ちしてる。

リーネットが俺の両手をぎゅっと握る。

リーネット「ね、いいでしょ。」

首をかしげて上目遣い。


ハクの入れ知恵と分かっちゃいるけど、こりゃ参りました。

「わ、分かった。勿論良いよ。」

リーネット「やったー。」

リーネットは両手をあげて大喜び。


俺はリーネットを注視して。

「テイム!」

リーネットを眷属にした。


リーネット「おおお!強くなったのが分かるよ。よっしゃ!これでハク姉に追いつけるぜぃ。」

リーネットはガッツポーズ。

え!こんな子だったの!


リリアとリガリアは羨ましそうだった。


ハク「ええええ、そこ?」

リーネット「そうよ。小さい頃からハク姉に負けたことなかったのに、今は圧倒的にハク姉の方が強くなって、悔しいの!」

ハク「はぁ。何言ってんのよ。」


リンダ「こら、はしたない!王族に繋がる将軍として行動しなさい!」

リーネット「はぁい。すいません。」

リーネットはシュンとなった。


リザルドはニコニコしながら、腕を組んでうんうんと頷いてる。

娘達には甘々あまあまなのが良く分かる。

リザルドの家族はこんな感じなんだね~。

しっかりしろよ。リザルド義父とうさん。


リーネット「お義兄にいちゃん。もうひとつお願い!」

急に態度が変わったぞ。


「なんだい。」

リーネット「リリアも眷属にしてあげて。」

リリアは両手を胸の前で組んでうるうるしてる。

その『うるうる』はどういう意味だ。

眷属にして欲しいのか、そうでないのか。


「本人が切望しないと眷属には出来ないのだよ。」

リーネット「切望してるよ!ねえ、リリねえ!」


ねえ?」

リーネット「リリ姉は、血の繋がりは無いけど、小さい頃から姉さんのように一緒に育ったの。」

ハク「そうよ。私達兄弟姉妹と一緒に育ったわ。」

「ふ~ん。」


リリア「是非、お願いします。私も強くなりたくて、眷属にしていただきたいと切望しております。」

「いいよ。」


リリア「本当ですか!嬉しいです。」

リリアに向かって叫ぶ。

「テイム!」


リリア「おお!有難うございます。この感覚ですね。なるほど。強くなったのが分かります!これで私も進化出きるのですね!」

リーネット「リリ姉、よかったね。」

リーネットはリリアに抱きついた。

リリアもリーネットを抱き締める。


それをリガリアはジト目で見てた。

リガリアは眷属を拒否したからね。

御願いは出来んだろう。


ハク「魔物は望まなくても眷属に出来るよね?」

「ん?ああ、リリアはゴーゴンか!人化しているから人間の感覚だった。」

ハク「ふふ。」

ハクは微笑。


そんなこんなでリンダ達は蛇王国へ戻った。


(アキート、そう言えば三国同盟は不要になったね。)

アキート(そうですね。蛇王国もダークエルフ国も属国ですからね。)

(蛇王国とダークエルフ国の属国の条約は必要だからね。)

アキート(はい。承知しております。)

(それと俺の婚約の準備は進めててね。)

アキート(はい・・・。)

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