第189話 ステラド帝国VS魔王軍

聖騎士シレオマと聖女シエットは、やっとの思いで首都にやってきた。


首都を遠目でみると、門ではグールが門番をしていた。


門を通らない秘密のルートから首都内に侵入する。


街の中は魔物達が溢れていた。

そして人間達はあちこちで殺されている。


殺された人間達はゾンビとして蘇っていく。


シレオマ「樹海の皇帝の言った通りだ。

いつの間にか首都は魔王軍に占領されているな。」


シエット「しかし魔物の数は多いわ。

この数の魔物はどこから来たんだろう?

魔族の国から荒野を越えてきたなら、首都に入る前に誰かに発見されるはずなのに。

まるで首都に直接湧き出してきたようね。」


シレオマ「うむ。いずれにしても二人では到底首都の奪還は出来ない。

反乱軍を鎮圧しに行った騎士団と合流しよう。」


シエット「そうね。仲間を集めて首都を奪還しましょう。」


シレオマ「そうだな。急ごう。」


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ステラド帝国、皇帝の執務室。


宰相「シルミル教国の首都が魔王軍に占領されました。」


皇帝「何!いつの間に魔王軍が?」


宰相「占領を確認出来たのは昨日ですが、詳細は不明です。

しかし魔王軍のゾンビは増える一方で、帝国領にも迫っています。」


皇帝「至急軍を編成して国境を守るのだ。

マシラン将軍を呼べ。

そして樹海帝国に応援を求めよう。

我が国一国では魔王軍は押さえられないな。

人類の危機に戦争している場合ではないぞ。

降伏して樹海帝国の傘下に入るのもやむ無しだ。

なんとしても援軍を連れて来い。」


ステラド帝国は直ぐ様、軍を編成し国境に進軍した。


そして宰相は樹海帝国に向かった。


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マシラン将軍は国境に着くと、柵を立て簡易的な砦を構築し、シルミル教国を監視する。


シルミル教国からゾンビの群れが歩いてくる。


マシラン「古代兵器、火炎砲用意!」

兵士「火炎砲用意しました。」


マシラン「魔法兵、ファイアーボール詠唱準備!」

魔法兵「詠唱準備しました。」


ゾンビの群れは近付いてくる。

マシラン「ファイアーボール詠唱!並びに発射!」


魔法兵「了解。」

魔法兵は詠唱開始。


ゾンビは近づく。

多数のファイアーボールが放たれた。


ゾンビ達にファイアーボールが命中し燃え上がる。

炎に包まれたゾンビの群れはそれでも歩いてくる。


マシラン「火炎砲発射!」

古代兵器火炎砲が火を吹いた。


ゾンビは勢いよく燃え始める。

足まで炎で燃えたゾンビの群れの歩みは止まる。


続いてファイアーボールの第二段が発射される。

ゾンビの群れは燃え尽きていった。


マシラン「ゾンビは燃やすに限る。

第一段の進軍は阻止したが、この後どうなることか?」


マシランは簡易砦を本格的な砦にするべく、工兵に砦の構築を指示した。

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