第190話 魔王ドルダーク
シレオマとシエットは反乱軍を鎮圧するため、地方に進軍していた騎士団を纏めた。
地方の貴族を後ろ楯として首都奪還の準備を進めている。
しかし、魔王軍の侵攻は速く都市が次々と攻略されて住民はゾンビ化していく。
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シルミル教国首都。
教皇庁地下の召喚の間。
魔王軍四天王漆黒のクログルと教皇が魔方陣の横に立つ。
そこに女が一人入ってくる。
教皇「ジョローニ様!
表に出てこないのでは?」
クログル「私が呼びました。
シルミル教国はほぼ手中にしました。
もう隠れて暗躍する必要はありません。
魔王様をお呼びして、魔王軍が人間どもを蹂躙するのです。」
ジョローニ「分かったわ、魔王様をお呼びするには、私とクログルの力が必要だからね。
樹海の奴等は忌々しいったらありゃしない。
本当はもっと大きな領地を手に入れてから、魔王様をお呼びしたかったんだけど。
私があちこちに仕込んだ種を樹海の奴等に
結局人間どもの目が樹海に向いてる隙に、この国を掠めとるのが精一杯になってしまった。」
クログル「この国は魔王軍にとって積年の敵国。この国を物にしたことは大戦果ですよ。寒い北の魔族の国からやっと出られました。」
ジョローニ「そうかもね。懸念事項は勇者が一匹残ってる事。大して強くないので、見つけ次第殺すわ。」
クログル「ジョローニ、そろそろ魔王様をお呼びするよ。」
ジョローニ「はいはい。」
クログルと向かい合って立つアラクネクイーン。
魔王軍四天王、謀略のジョローニ。
上半身は人間、下半身は蜘蛛。
熟女。黒髪。
狐目。小さい赤い瞳。四白眼。
鷲鼻。大きい口。
真っ赤な唇、白い牙。
上半身は、胸の空いたセクシーな黒革ボンデージのノースリーブ。
そして黒革の長い手袋。
下半身は黄色と黒の毛深い蜘蛛。
目は6つ。大きな赤い目の下に小さい4つの黒い目。
黒と黄色の長い8本の足。
クログル「さあ魔王様!
お出でください。」
クログルとジョローニは魔方陣に魔力を流し込む。
魔方陣が禍々しく輝き出し、辺り一面霧が立ち込める。
どす黒い魔力の渦が召喚の間全体に広がる。
霧が晴れていき、大柄な男の影が見える。
魔王ドルダーク。
大柄で筋肉質の魔族の男。
浅黒い肌。黒髪。
牛の角が2本。
太い眉。燃える様な深紅の瞳。
角顔。鼻筋が通っている。
口髭と顎髭。
大きな口。鋭い牙。
太い首。大きな肩。
上半身は裸。
硬い龍の鱗の身体。
表が黒、裏が赤のマント。
大きな黒革のベルト。
下半身は黒革のズボン。
金属製のブーツ。
金属製の手甲。
手に持つ武器は
ドルダーク「よお!ここが新しい都かい?」
ジョローニ「はい、積年の敵国、シルミルを乗っとりました。」
ドルダーク「ふーん。この場所は魔力が溢れてて良いな。」
クログル「憎き勇者を代々召喚していた召喚の間でございます。
龍脈から魔力が溢れでている龍穴の上に作られていました。」
ドルダーク「ほほう。
色々出来そうな場所だ。
でかしたぞ。ジョローニ。」
ジョローニ「魔王様にお褒めいただき、天にも昇る気持ちです。」
ドルダーク「ところで、状況を教えてくれ。」
ジョローニ「シルミル教国の残党をクログルの軍が掃討しながらゾンビを量産中です。」
ドルダーク「クログルは継続して残党の掃討とゾンビ量産だ。」
クログル「承知致しました。」
ドルダーク「ステラド帝国はどうなっている。」
ジョローニ「量産したゾンビの群れが一部襲撃してますが、国境で迎撃されています。」
ドルダーク「ジョローニ、お前の軍でステラド帝国を殲滅しろ。」
ジョローニ「はい。仰せのままに。」
ドルダーク「樹海は結界で手が出せんのだろう。」
ジョローニ「はい。色々人間に試させましたが、破る事は出来ませんでした。我々でも手が出ません。」
ドルダーク「うむ。出てくるのを待つしかないか。
樹海の奴等が出てきたら俺が行く。」
ドルダーク「さあ、蹂躙の時間だ。行くぞ!」
魔王ドルダークはクログル、ジョローニ、教皇を引き連れて、召喚の間を出ていく。
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