第300話 ヴァルキリー(その2)

ヴァルキリーのスクルドと俺達は、馬車を停め話していたが・・・。


スクルドは持っている槍で、いきなり俺を突き刺して来た。


俺の前にアンナが出現し槍を掴む。


アンナ「無礼は許さん。」


スクルドは槍を戻そうとするが槍はびくともしない。


両手で槍を持つスクルドが片手で槍を掴んだアンナの力に敵わず驚愕。


辺りに濃厚な魔力が広がった。


グレイアが宙に浮いていた。


グレイア「陛下への無礼、死を持って償え。」


ヒルドが半身で槍を持ち身構える。


グレイアから先が尖った闇の触手がスクルドとヒルドに突き刺さる。


ヒルドは持っている槍で辛うじて防ぐ。


スクルドは槍を手放し、転がって躱す。


スクルドは立ち上がり身構える。


グレイアの上にはビーが人化形態で浮かんでいた。


ビー「いくぞ!」


ビーからニードルバレットが間段なく放たれた。


スクルドは白い翼を広げると空中に飛び上がり躱す。


ヒルドは避けきれず足に刺さる。


すかさずグレイアの触手がヒルドを絡め捕獲した。


ヒルドから俺に向かって雷撃が放出された。


スラオが雷撃を喰った。


雷撃が俺の胸に吸い込まれる。


スクルドが驚く。


スクルド「雷撃が効かないとは、どう言うことだ。」


スクルドの後ろにユイが出現していた。


ユイの闇の触手がスクルドを拘束した。


ユイとグレイアがスクルドとヒルドを連れて俺の前に跪く。


グレイア「陛下、無礼者を拘束しました。」


「うむ。有難う。」


ウィーラ「どういうつもりじゃ。返答によっては只では済まされぬのじゃ。」


ウィーラがスクルドの顎を下から掴み至近距離でを睨む。


スクルド「御無礼すみませんでした。樹海帝国皇帝と信用いたします。敵意は御座いませんので、どうか拘束を解いてください。」


ウィーラ「陛下を試したのか!」


側室の仲間達全員から濃厚な魔力が吹き出した。


息苦しい程の強力な魔力。


ああ、皆怒ってるね。当然か。


いきなり攻撃してきたしな。


ヒルドは耐えきれず気絶する。


スクルドは両手をついて頭を垂れる。


荒い呼吸。咳き込む。涙ぐむ。


スクルド「私はここで死ぬ訳にはいかない。何卒お許しください。」


ヴァルキリーのスクルドとヒルドを闇の触手で拘束している。


ヒルドは足を怪我しており、側室達の濃厚な魔力を浴びて気絶。


スクルドは跪き両手をついて項垂れている。


アンナ「塵も残さず眷属に喰わせましょうか?」


ユイ「饕餮トウテツを撃退したスキルね。」


アンナ「そう。」


スクルドはビクッとする。


「まあ、そのくらいで許してやろう。レイ!お願い。」


ユイとグレイアはスクルドとヒルドの拘束を解除し、闇の触手を消滅させた。


レイが精霊王形態で出現。


スクルドはレイを呆然と眺める。


レイの精霊力がスクルドとヒルドを包む。


レイは回復魔力でヒルドの足を治した。


スクルド「このお方は、どなたでしょうか?」


スクルドはレイを向いて訊ねる。


「精霊王レイ。俺の妻の一人だ。」


スクルド「せ、精霊王!」


スクルド「やはり樹海帝国皇帝だったのですね。」


「そうだよ。初めからそう言ってる。」

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