第27話 サンダーバード、妖刀

食堂に村長が入って来た。

フルア「ヒロト様、本日は大変ありがとうございました。ガル村には大した物はございませんが、村で取れた小麦と野菜をお持ちしました。あのゴブリンの群れを退治していただいた報酬としては、少なすぎる事は承知しておりますが、まずはこの食料をお納めください。」

「いやいや、気持ちだけで十分ですが、有難う、報酬を受け取らせていただくよ。」

俺は村民達が持って来た食料を異次元に収納した。


フルア「村の英雄ヒロト様は、大歓迎致しますので、何時でもお越しください。本日の食事はささやかながら村からのお礼の気持ちです。お腹一杯食べてください。」


「有難う。いただきます。」

その後、村長のフルアも混ざって食事をした。


席は俺の右にハク、左にレイ。

向かいにアリア。

ヒナは食事に満足していた。


ヒナ「味がある肉はいいわー。」

「ははは、ヒナ、アキートさんから調味料を買ったので、拠点に持っていってね。」


ヒナにアキートから購入した調理器具、調味料を持たせた。

拠点のダンジョンの食事も少しは良くなるかな?

ヒナは料理しないからなぁ。

コボミにでも渡すだろうか。

料理出来る眷属どこかにいないかね。


部屋に戻るとハクは白蛇、レイは蔦に戻り両手にセット。

ヒナは送還。スラオを召喚。

念のため、コボミとスパを召喚し夜の警戒。


コボミ「召喚有難う御座います。今度一緒に連れていってくださいね。」

「お、おう。人間の町以外なら、是非ともお願いするよ。」

コボミは満面の笑み。

コボミ「宜しくお願いします。」


スパ「私は送還しなくても大丈夫ですよね。、左手のワンポイントでお側に置いてください。」

ん?拠点にいるより俺の側がいいのか?

「分かった、宜しく頼むよ。」

スパ「はい!」

スパもニッコリ笑顔。


宿屋の部屋で眠るのだ。

ベッドはやっぱいいなぁ。

今日も疲れたよー。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


翌朝、コボミを送還後、1階に降りて食堂に行く。

アリア「お早う御座います。」

「お早う。」

アリア「昨日の女性達ハクさん、レイさ、ヒナさんはどうされたんですか?」

う~ん。説明が面倒めんどいな。

「すいません、お教え出来ません。仲間やスキルの事は秘密なので。」

アリア「そうですか。こちらこそすいません。」

アリアはちょっと拗ねた表情。


食堂で朝食を取ると、出発準備を始めて町に出発した。


ライゾウを護衛の為召喚。


メンバーは俺、アキート、アリア、レイク。

俺の仲間は、ハク、レイ、スパ、スラオ、ライゾウ。


馬車で移動なのでリザは拠点待機。

ちなみにリザはドラゴンに進化していた。

リザも大きさは変えられるらしい。

褐色の鱗。西洋の竜。

翼があり、飛べるらしい。

頭の上に2本の角あり。

眷属が強力になっていくなぁ。


アイは憑依一体化しているので、カウントしなくてもいつも一緒。


ライゾウはサンダーバードに進化していた。


サンダーバード。

体長50cmバージョン。

大きくも小さくもなれる。

黄色いの羽毛の鷲。

全身雷化してスピードアップ出来る。

今は小鳥サイズになって馬車の中。


暫く進むと・・・。

ん?前方に人間の魔力反応。

5人、進路上に並んでいる。

道の両脇にも左右それぞれ4人ずついるな。


レイクとアリアに話したら、そんな形で待機しているのは盗賊しかいないとの事だったので、密かにライゾウに左右の盗賊は無力化して貰った。


前方の盗賊が見えてきた。

盗賊「止まれ!」

にやにや笑いながら武器を構えている。

盗賊「女と品物、お金は置いていきな。」


有無を言わさず、ライゾウが雷撃を放った。

5人中4人は一瞬のうちに気絶して倒れる。


1人は雷撃受けたのに刀を構えて無言で立っていた。

日本刀?

禍々しい気配。目は半眼。

痩せた身体。ちょっとゆらゆらしている。


俺、アリア、レイクは馬車から降りて、盗賊と向かい合った。

レイクは弓から矢を放つ。

盗賊は刀で矢を切り飛ばす。


盗賊を鑑定

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名前:ブルト

種族:人間

性別:男

職業:盗賊

レベル:20

HP:200/210

MP:50/50

スキル:

 無し

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うーん、雷や魔法の耐性がないし、

そんなに強く無さそうなんだけど。

半眼も気になるな。


スラオが炎弾ファイアーバレットを放つ。

刀で炎弾ファイアーバレットを切り捨てた。


おかしいぞ。強すぎる。


魔力探知で盗賊を見る。

刀へ異常に魔力が集まっている。


刀を鑑定。

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名前:ムラマサ

種族:妖刀

性別:なし

レベル:40

HP:500/500

MP:50/50

スキル:

 斬味上昇

 魔法耐性(LV5)

 自動回復(LV4)

 憑依(LV4)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「魔物か!」

だったら・・・。

「テイム!」

<妖刀をテイムしました。>


ムラマサは盗賊の手を離れて、俺のもとに飛んできた。

それを右手で掴む。

鞘も飛んできたので、左手で受け取り刀を鞘に納め、脇につけた。

刀を手放した盗賊はその場に倒れた。


(ヒロトだ。宜しくね。)

ムラマサ(ムラマサと申す。宜しくお願い致す。)


(ムラマサって言ったら斬味凄絶無比きれあじそうぜつむひの妖刀だね。俺の生まれた国の日本では、人を殺すまで止まらないって伝説になってるよ。)


ムラマサ(斬味凄絶無比きれあじそうぜつむひ!良い言葉でござるな、最高の誉め言葉でござる。憑依して意識も乗っ取れば殺すまで止まらぬが、主の眷属なので憑依しても意識を乗っ取る事は出来ませぬ。)


(いいねー。頼りにさせて貰うよ。)


ミスリルロングソードを異次元収納し、ムラマサを腰に差す。

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