第337話 千尋の洞窟(その11)
エンライ「姫様の頼みです。否はありません。しかし我々は冒険者です。報酬は頂きますよ。」
ラブリル「勿論だ。報酬は出す。金貨2枚でどうだ。」
通常は金貨1枚も貰えれば多い。
その倍の報酬だ。
断ることはないだろう。
エンライ「承知しました。過度の報酬有難うございます。おい、騎士様に肩をお貸ししろ。」
エンライは後ろのメンバーに倒れていた騎士達に肩を貸し連れていくように指示した。
解体が終わって素材を採取した騎士達が戻ると、エンライとラブリルは振り返り来た道を戻り始めた。
先頭は探索の職種の冒険者。
続いてエンライとラブリル。
そして冒険者の前衛2名。
魔法騎士2名。
重傷の前衛の騎士2名とその者達に肩を貸す冒険者2名。
ラブリル「エンライ、貴方達も迷宮討伐中に護衛をさせてすまない。」
エンライ「いえいえ、ちょうど良いところに通りかかって良かったです。素材も手に入るし、邪魔な騎士達も倒せるのですから。」
エンライはにやりと笑ういながら、剣を鞘から抜く。
ラブリル「何!」
重傷の騎士2名は冒険者にナイフで心臓を突かれて倒れた。
重傷の騎士を倒した冒険者は魔法騎士に迫る。
冒険者の前衛2名は魔法騎士を後ろから斬りかかった。
エンライの袈裟斬りをラブリルは剣で受け止める。
ラブリル「エンライ!貴様、何をしてるか分かってるのか。」
エンライ「分かってますよ。あんたらを殺せば、迷宮都市ラビリスの戦力は激減だ。」
ラブリルの後ろから探索職の冒険者がナイフで迫った。
ラブリルはエンライを蹴ると魔法騎士のもとに駆け寄った。
ラブリルと騎士2名はエンライ達に囲まれた。
エンライ「ラブリル!ここで死んだもらうぞ。」
ラブリル「エンライ!貴様、許さん。」
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その様子を隠蔽魔法で隠れながら俺達が見ていた。
念話で仲間同士会話する。
(面倒な事になってるな。)
ユイ(そうね。)
グレイア(領主の騎士と冒険者の争いね。)
アンナ(一方的に冒険者が襲っていましたね。)
(しょうがない助けるか。)
俺はエンライの後ろに移動すると後頭部をムラマサの峰打ちで叩いた。
ラブリルは急に倒れたエンライを見て驚く。
アンナ、キュウ、グレイア、ユイ、ウィーラもそれぞれ冒険者達を気絶させた。
ラブリルの周りを取り囲んでいた冒険者達が次々と倒れていく。
ラブリル「な、なんだ。何が起こった。」
騎士「これは、いったい。」
(さて、先へ進もうか。)
皆(はい。)
俺達が先へ進もうとすると。
ラブリル「待て!」
ん?俺は振り替える。
隠蔽魔法中だよな。
見える訳が無いはず。
ラブリル「待ってくれ、姿を見せて欲しい。」
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