第55話 VSオーク軍(その4)

オークがカーバンクルを捕らえた檻を持ってきた。


カーバンクルは眼を開き喋り出す。

カーバンクル「うー。捕まってしまったのじゃー。」


「で、カーバンクルがなにか?」

オークエンペラー「ん?樹海の王の仲間じゃないのか。」

「仲間もなにも初めて見たよ。」

オークエンペラー「ふむ。」


「ところで、貴方達は魔王軍なのか?魔族ルシーの配下だろ。」

ちょっとかまをかけてみる。


オークエンペラー「魔王軍の一人だ。ルシー様を知ってるのか?」

これで大体話は聞いたかな。

「名前を聞いたことがあるだけだね。」

ムラマサに手をかける。


カーバンクル「助けてくれー。」

ヒナ「まあ、可愛そうだわ。助けなくちゃ。」

周りで何か話しているが、無視だ!無視。


ムラマサの魔力が身体を覆う。

右足を半歩前に出す。

腰を少し落とし膝を曲げる。

身体を逆時計回りに捻り半身になる。

抜刀の準備OK。


ハピが『意気軒昂』の詩を歌う。

仲間達のステータスが上昇いていくのが分かる。


鎧は固そうだ。アダマンタイトか?

あんな重い金属のフルプレートアーマーって、どんだけ力が余ってるのか。


基本に忠実に関節の継ぎ目を狙うか。


眼は離していない。

瞬きもしていない。

予備動作もない。

なのに一瞬のうちに間合いを詰められていた。

瞬歩?縮地?スキルの一種か。


アダマンタイトの大剣が袈裟斬りに振り落とされる。

右にかわす。


リザが左前に入って来てアダマンタイトの盾で大剣を受け止める。

盾は斜めに構えているため、大剣は受け流される。


リザ「させない。私、ヒロト様、盾。」

リザはそのまま盾の横の部分で体当たりをかます。


オークエンペラーは左手でリザの盾を押さえていて、びくともしない。


まず、盾を持った左手の指の関節を斬るか。

抜刀と同時に横薙ぎに指を狙う。

重い音がして、ムラマサが弾かれる。

「固いな。いい鎧だ。」

オークエンペラー「ルシー様の秘蔵の鎧だ。そう簡単にキズはつかんよ。」


オークエンペラーは左手でリザの盾を横に払い。

右手の大剣を振り落としてくる。


スパの蜘蛛の糸がオークエンペラーの右手に絡み付く。

コボミの蛸足が延びて、オークエンペラーの身体に巻き付く。

ハクがホワイトラミアになって、尻尾でオークエンペラーの首を絞める。


オークエンペラーは、回転して全て振り払う。

ハク「いったーい。」


レイのエリアハイヒールで回復。


オークエンペラー「お前ら、魔物なら魔物らしく魔王様の配下に入れ。」

皆「「「「「「「やだよー。」」」」」」」

ハク、レイ、コボミ、スパ、ハピ、ヒナ、リザが拒否する。


ハク「ヒロトと結婚するのよ。」


リザはエルダードラゴンに変化。

ブレスを吐く。

オークエンペラーは剣でブレスを斬り払う。


コボミがオークエンペラーの背後に現れ、首筋にナイフを突き刺す。

ナイフは首筋に刺さらず。押し戻される。

振り向き様の裏拳がコボミを叩き飛ばす。


スパが斜め後方、死角から爪を突き立てる。

鎧の隙間に爪を刺そうとしたが、ナイフと同様に押し戻される。

オークエンペラー「鎧じゃなくともそんな攻撃は効かんぞ。」

オークエンペラーはスパを向き蹴りを放つ。

スパは飛び退き蹴りを避ける。


ムラマサで各間接や首を攻撃するが、大剣で弾かれる。


スラオが至近距離から炎弾。

鎧に当り炎が弾けるが、何事もなかったかのように大剣を草薙ぎ。

スラオは弾かれる。


ライゾウが上空から雷撃。

オークエンペラーは雷撃を受けてもびくともしない。


四体の精霊が攻撃。

イフリートが炎を、

フェンリルが風の刃を、

ネレイスが水弾を、

レイアが岩弾を放つが、オークエンペラーの鎧はキズひとつつかない。


「うーん。どうしよっか。」

オークエンペラー「打つ手は無しか。我が軍門に下れ。」


オークエンペラーはまた瞬歩で接近。

大剣を横に薙ぎ払う。

俺は飛び退き躱す。


蛇王「俺様参上!」

蛇王が飛んできて、オークエンペラーの背中を両足で掴む。


カーバンクル「蛇王!」

蛇王「おや、樹海の王?

捕まっていたのか。

道理で見かけないと思った。

お前の変わりに倒しに来たぞ。」

蛇王はにやっと笑う。

カーバンクルは悔しそう。


そして蛇王は飛び上がる

・・・ヨタヨタして上がれない。

相当重いね。


リザもオークエンペラーの足を掴み、蛇王と一緒に飛び上がる。

オークエンペラーは暴れるが無視だ。


ヒナ「それいいねー。」

ヒナは蝙蝠の羽を背中から生やして。

俺とコボミは魔眼の飛翔で。

ヒナ、俺、コボミ、ハピもライゾウもオークエンペラーを掴み飛び上がる。


かなり上まで飛び上がり、皆で「せーの。」で、下に放り投げる。

スラオとレイアは地面を魔法で固めていた。


「ドッカーン!」

オークエンペラーは、魔法で固められた地面に衝突。


鎧は頑丈でキズもつかないが、中身はどうかな。

オークエンペラーは四つん這い、両手をついて首を弱々しく振る。

鉄仮面が揺れて外れそうだ。

俺は飛び降りると、鉄仮面と兜の境目を斬った。


鉄仮面が外れると、焼けただれたオークの顔。

黒焦げ、痣、古傷か?

オークエンペラーが吠えて暴れ出す。


「スラオ!頼む。」

スラオは俺の首本から細く触手のように身体を延ばす。

オークエンペラーの口の中に入り込むと、身体の中で爆炎の魔法を放つ。

鈍い爆発音。

そのまま潜り込み魔石を取り出して来た。


レベルアップと進化のメッセージが流れ出す。


「はぁ。やっと倒した。」

と、思ったら・・・








禍々しい魔力が辺り一面に漂う。

ルシー「この状況は何なのかしら?」


魔族四天王ルシーが転移してきたらしい。

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