第78話 悪魔

朝だ。城の食堂で朝食。

うちの朝食はいつもバイキング。

城に幹部達が集まり人数が多い。

食事は城の食堂で取り。

それぞれの領地や塔に戻る。

料理は料理おばさんがいる、ブラウニー3姉妹が加わって人手は足りているし、かく美味しい。


それで夕食も食堂で取る者が多い。

情報交換も出来る。

念話でも話すけど、顔を合わせて話すと違うよね。

従って、幹部達が食堂で食事したり飲んだりすることを奨励している。


昨日飲み会になったけど、夕食の後に飲む幹部も多い。

ほぼ毎日、酒場状態。


朝食後はリビングに戻る。

いつものメンバーがいる。

深淵の魔女サクラが加わった。

サクラの使い魔黒猫のミサキも一緒。

ここは基本プライベートルームなので、妻達とパーティーメンバーが憩う場所だ。

闇の王デルガ、死神デステル、吸血鬼ヴァイラ、ヴァールの4人は、取り敢えず城の客室に泊まってもらってるけど、どこかの塔に住んで貰う。その辺はヒナにお任せ。

真祖ヴァンスは自分の古城に帰っている。


「今日はガリア町に行くよ。

ヒナはサクラ達と内政要員の調整。

その後サクラは樹海周辺の村にガーゴイルを設置してね。

ヒナは吸血鬼の修行かな。」

ヒナ、サクラ「「はーい。」」


右手にハク。左手にレイ。左目はアイ。

身体にスラオ。腰にムラマサ。

よし準備OK。


リザ、ハピ、ルシーは人化。

アリアはそのまま。

コボミ、スパは隠蔽で同行。

ライゾウも精霊なので隠蔽できる。

しかも仲間にしか見えない状態になる。

その状態で同行するが、アリアが他の妻達と比べると強くないので、アリアの周りを飛んで貰う。

アリアは普通の兵士と比べたら充分強いけどね。妻達が強すぎ。


話は変わるが、四聖獣化した4精霊とライゾウは、進化可能だったが進化を保留にしていたらしい。4精霊は俺の話を聞いて四聖獣になったが、ライゾウは保留継続してる。これだ!っていう進化が無いらしい。人数が多くなり、戦力が充分すぎるほどあるので、眷属達の進化はお任せしてる事もあり、ライゾウの自由だ。


ルシー「ヒロト、ちょっと待って。もう一人紹介したい者がいるのよ。内政要員とは関係ないけど、もしものためにいた方が良い人材なの。ガリア町に行く前にちょっといいかしら。」

「ん、いいよ。」


ルシー「アスタロト召喚!」

「アスタロトだって!」


執事服の男が現れた。

長身美形。

鼻筋が通っている。

オールバックに堅めた金髪。

ダンディな男。

40代くらいに見える。


燕尾服。

黒のジャケット。

ボタンは一つ、かけていない。

白無地のイカムネシャツ。

袖口の白真珠のカフスリング。

白い蝶ネクタイ。

白いシングルのウェストコート。

黒いハイウェストのスラックス。

裾はモーニングカット。

白い革製のドレスグローブ。

白いシルクのポケットチーフ。

黒いエナメルの靴。


絶対白いサスペンダーをして、懐中時計持ってるなって思う、正統派の燕尾服だ。


アスタロト「お初にお目にかかります。

アスタロトでございます。

ルシー様のご依頼で参上致しました。

通常時は執事としてお側にお仕えさせていただき、状況により何なりとお申し付けいただいて結構です。

どうか配下に加えていただきたくお願い申し上げます。」


「アスタロトって、ルシフェル、ベルゼブブと並ぶ地獄の支配者で堕天使でもある悪魔だよね。」

ルシー「そうよ。よく知ってるわね。いずれ天使か悪魔と争う可能性もあるので、心配だから今のうちから身近においていて。」


「悪魔って、契約して死んだら魂をあげるんだよね?

契約はどうなってるの?」

アスタロト「契約はしております。

既に前払いで極上の魂を不死王からいただいております。

心配なさらずにどうぞ眷属にしていただいて結構です。」

魂を前払いでいただいているって不死王怖っ!


「ふむー。」

ルシー「大丈夫よー。

心配しないで。何かあったら全ての責任は私が取るから。

私は不死王だしー。」


アイのスキルで鑑定したが種族は人間と表示された。

鑑定のレベルもかなり上がっているのになぁ。


「今の姿って人化だよね。」

アスタロト「もちろんでございます。本来の姿は、状況によりお見せすることもあるかとは思いますが、このままの姿でいられることを願います。

ステータス上は『人間』と表示しておりますので、鑑定持ちでも見破る事は出来ません。」

うはぁ。という事は、他の人も種族が人間でも安心出来ないってことか。


「分かった。宜しく頼む。」


アスタロトを眷属化した。


アスタロト「おお!有難うございました。何なりとお申し付けください。」


アスタロトとルシーが驚いていた。

ルシー「やっぱり、本人が望めば悪魔でも眷属化出来るのね!

ステータスは倍になったのかしら?」

アスタロト「表示は偽造していますが、本来のステータスは倍になりました。驚愕です。素晴らしい!」


おいおい。お試しか!

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