第282話 模擬戦(その1)
緊張の余り挙動不審の門番。
「監視がついてるから、きっと大丈夫だよ。止めようとしたけど強引に帰った事は監視している者が見てるから、あれ以上止めようとしたら殺されて戦争になっちゃうよ。」
門番「え!」
「ねえ!見てたでしょ!」
後ろを振り向き、監視者が潜んでる草むらを見つめる。
・・・。
草むらに影がさす。
ガサッと音がして、アンナが監視者の襟首を掴んでつきだした。
アンナ「陛下が質問してるのに、無言は失礼です。」
アンナの邪気が監視者を包む。
監視者「も、申し訳御座いません。見ておりました。門番に非はありません。」
監視者は焦って答える。
蛇に睨まれた蛙だ。
俺は門番に向かって、
「だって。」
と言って、歩き出す。
「アンナ、引き上げるよ。」
アンナ「御意。」
アンナは消える。
こんな感じで出国した。
馬車に戻るとキラービー達とキラービークイーンのビー9が出迎える。
ビー9「お疲れ様でした。こちらは問題はありませんでした。」
「ご苦労様。」
ビー「お疲れ。有難う送還するよ。」
ビーはキラービー達を送還。
南の王国のノガート町に馬車で向かう。
暫く馬車が進んだところで。
「ちょっと休憩しようか。」
馬車を止めて休憩。
ハーミア「アンナ様、模擬戦をしましょう!」
アンナの姿は見えなかったがハーミアが呼ぶとアンナが現れた。
アンナ「良いでしょう。」
ハーミアとアンナはショートソードと盾を持って向かい合う。
ハーミアは八双に構える。
アンナは中段に構えた。
ハーミアが素早く踏み込みショートソードを袈裟斬りに降り下ろす。
アンナは盾で受け流す。
と同時にショートソードの腹で踏み込んだ右足を打ち据えた。
ハーミアは転ぶ。
アンナのショートソードがハーミアの首の位置で止まる。
アンナ「攻撃が素直過ぎる。速さも強さも足りない。」
ハーミア「くっ、もう一丁。」
ハーミアは立ち上がると構える。
アンナ「攻撃するよ。」
ハーミア「どうぞ。」
ハーミアが言葉を言い終わると直ぐに、アンナはハーミアに踏み込んでいた。
ハーミア「!」
アンナはハーミアをショートソードの腹で薙ぎ払う。
ハーミアは咄嗟に盾で防ごうとしたが間に合わず打ち飛ばされる。
ハーミア「うう。まだまだ。」
アンナ「素直な攻撃なら、最低でも今ぐらいのスピードがないと不意はつけないよ。」
ハーミアは立ち上がり構える。
その時、ハーミアの後方に影が現れ、禍々しい魔力と邪気が辺りに拡がった。
ハーミアは思わず後方を振り替える。
そして、恐怖に震える。
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