第207話 魔族の国(その2)
樹海帝国の城にあるいつものリビングに、いつものメンバーが揃い魔族の国について話をしていた。
詳細を聞くため元魔王軍四天王のクログルとジョローニを召喚した。
「魔王を封印したんだけど、魔族の国から南に侵略するような勢力は、まだあるかな?」
クログル「現在は無いです。」
「現在は?将来的には出るかも知れないのかな?」
クログル「そうですね。魔族の南下は悲願なので、
「南下して樹海帝国に移住して貰えばいいんじゃ無い?」
クログル「え!」
「魔族自体は数が多くないってルシーに聞いてるよ。」
クログル「そうですが・・・。
人間を憎んでいるので協調するのは難しいと思われます。」
「それは徐々に解消していくしかないと思うけど。
でも程度の差はあるんでしょ?」
ジョローニ「それは、ありますが、サキュバスのように協調出きる種族は少ないですよ。」
「そうか。サキュバスも魔族の国の種族だったね。馴染んでいるからすっかり忘れてた。」
ルシー「うう。酷い。」
ルシーは悲しそうな顔をしていたので、抱き寄せてなでなでした。
「ルシー、ごめんね」
ルシーを撫でながらジョローニを見る。
「ジョローニ、協調出きる種族は、人間の少ない樹海地域か北西地域に移住する方向で調整しよう。」
ジョローニ「承知しました。」
「移住は基本的に無理矢理させないで、魔族の国に残りたい種族は、そのままだよ。遺恨は残したくない。」
ジョローニ「はい。」
「現在は協調出来ないけど、将来的に協調出来そうな種族は、荒野地域に移住して貰おう。
荒野はアンデットしかいないので、人間と協調しなくても良いからね。」
クログル「荒野地域は荒野なので、アンデットは住めますが、魔族やその他の各種族の生活に適さないですよ。」
「アンデットしかいなかったので基本的に荒野のままにしていたから、現在はそうだろうね。
だけど、ダンジョン化すれば自由に変えられるよ。」
クログル「えええええ!変えられるのですかあああ?」
クログルとジョローニは驚愕した。
「うん、すぐ変えられるよ。
種族により、最適な環境は違うと思うので、移住する種族に応じて変えよう。」
クログル「おお!是非お願いします。
バンシー達は人間と変わらない部分があるので、苦労していました。」
「そうだったのか。気づかなかった、ごめんよ。環境の変更はヒナとサクラに相談してくれ。」
クログル、「はい!」
「ヒナ、サクラ、相談にのって環境の改善をお願い。」
ヒナ、サクラ「「はーい。」」
「後は協調出来ない種族はそのまま魔族の国に残るか、古龍山脈国に移住だな。」
ジョローニ「皇帝陛下に従わない種族もおります。」
「そうだね、皇帝の俺は人間だから憎しみの対象になるね。
だけど移住する種族は俺に従って貰うのが最低条件だ。
従えない種族は南下させない。」
クログル「それは、当然ですね。」
「人間と協調出来ないが、南下するため、人間の皇帝に従ってもやむを得ないと納得出きる種族は、古龍山脈に移住。
古龍山脈に人間は居ないし、古龍が王で俺と直接会うこともないので、問題無いだろう。」
ジョローニ「それなら従う種族も増えます。」
「そうと決まったら、関係者を召集して説明会を実施だ。」
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