第370話 VSオーダン軍
リザルドの毒の牙がサイクロプスを襲う。
竜王ドラシルのレーザービームがヘカントケイルを貫く。
ギガンテスが、ミノタウロスのミロイドが、スペクターエンペラーのアレオンとコボ4が、
巨人族の後方にいたタキーダ軍の兵士達と戦っていた樹海帝国の兵士達は距離を取って、災害としか言えないその戦いを呆然と見守るしかなかった。
人間や亜人達には想像を絶する神々と悪魔達、魔獣達の戦い。
神話として語り継がれる様な出来事に
戦場は混迷を極めていく。
俺とスパは大自然の
オーダン軍の陣容は、キメラ、マンティコア、スフィンクス、
まるでスタンピートの様だった。
その後方に人間と亜人のオーダン軍の兵士達が続く。
キメラ。
ライオンと山羊、蛇の3つの頭。ライオンと山羊の胴体。蛇の尻尾。鳥の翼。
マンティコア。
人間の顔。赤いライオンの身体。
スフィンクス。
古代エジプトの
顔は狒々。胴体は狸。手足は虎。尻尾は蛇。雷獣と呼ばれ雷の魔法を使う。
ベヒーモス。
巨大なカバやサイに似た魔獣。サイの角に鋭い牙。鎧の様な強固な皮膚。
迎え撃つ樹海帝国軍はステラド地域のマシラン将軍の軍と魔法兵団。
マシラン将軍は人間。
眷属化しているが進化はしていない。
ステラド帝国時代に古代の遺跡から発掘した古代兵器を武器にしていたが、異世界転移者である深淵の魔女サクラと竜脈の魔女ウィーラの知識、ノウハウにより魔導兵器に発展した。
天使に進化した皇妃アリアが、人間時代に使用していたロボットを流用した兵器に乗っている。
そして人間、亜人達の軍に加えて、サクラの悪魔型ガーゴイル、狛犬型ガーゴイル、狐型ガーゴイルも軍に加えていた。
魔法兵団は元々魔法国家ソルセルが誇った魔法使いの兵士達がベースとなっている。
『魔法5段撃ち』で5列に並んだ魔法使い達が順番に詠唱と魔法発動を行う事で詠唱のタイムラグを無くし間段無く魔法を放つ戦法を使っていた。
現在は魔法使いギルド管理のもとギルド長であるエルフのエルセラが団長として率いている。
戦況は限り無くオダーン軍有利になっていると聞いていたが、何とか凌いでいる様だった。
キメラ、マンティコア、スフィンクス、
ガーゴイル達が前に出て攻撃を凌ぎ、魔法兵団が後方より魔法を発射。
しかしベヒモスには魔法が通じず。
ベヒモスが進軍している箇所は戦線が崩壊。
ステラド地域に派遣していた四聖獣の朱雀とマシランのロボットがベヒモスを押さえるが、押さえきれてない様子。
ベヒモスとマシランの戦いを見ると、知った顔が見えた。
「スクルド!」
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