第238話 驩兜(その7)

そこにヴァンスとスラオが出現した。


ヴァンス「煉丹術だ。」


驩兜カントウ「ほう、良く分かったな。」


ヴァンスは驩兜カントウを無視しリザルドに話しかける。


ヴァンス「気を操る。邪気も神気も一緒だ。」


リザルド「ふむ。どうする。」


ヴァンスはリザルドの問いも無視し説明を続ける。


ヴァンス「呼吸をふいごとし丹をる。」


ビー「で、どうするの?」


驩兜カントウ「ふははは、どうする?」


スラオ「こうする。」


スラオは息を吐く。


スラオ「暴食!」


スラオは驩兜カントウの周りの空気と自然の気を一瞬で吸い込んだ。


驩兜カントウは息苦しくなり、息を止めスラオに向かって来た。


スラオは網目状に変形し驩兜カントウを包む。


驩兜カントウが右手で殴った部分は破けるが、それ以外は驩兜カントウを拘束している。


スラオの暴食は発動したまま。


驩兜カントウは苦悶の表情。


呼吸が出来ない驩兜カントウは丹も煉れない。


暫くすると驩兜カントウは息絶えて倒れる。


スラオが驩兜カントウの遺体を影に収納した。


ヴァンス「説明は最後まで聴こうよ。」


リザルド「そんなゆとりは無い!」


ビー「そうそう。」


ヴァンス「まあいいさ。皇帝陛下を呼んでミノタウロスを眷属にして貰おう。」


リザルド「急にどうした。」


ヴァンス「面白い逸材がいた。煉丹術を使うミノタウロス。」


スラオの転移で俺が出現。


「さっきの赤い奴か?」


ヴァンス「おお、陛下。お出でいただき感謝致します。その通りでございます。」


「どれどれ。」


スラオが影からミロガダを出し、回復魔法をかける。


ミロガダは回復していく。


「テイム!」


ミロガダを眷属とした。


「樹海帝国皇帝ヒロトだ!宜しく。赤いミノタウロスはお前以外もいるのか?」


ミロガダ「3人います。」


オニバルがトロガスと一緒に歩いて来た。


オニバル「陛下、お疲れ様です。」


オニバルがミロガダを向いて尋ねる。

「こいつか?」


トロガスが背負っている気絶した赤いミノタウロスを指差す。


流石、オニバル。


ミロガダ「はい。後2人です。」


オニバル「スパに状況を聴いて気絶させて連れてきました。」


トロガス「もうちょっとで殺すところでしただ。」


「有難う、オニバル。」


オニバル「陛下の役に立ち、誉めていただき光栄です。」


トロガスが背負っている赤いミノタウロスも眷属にした。


赤いミノタウロスは目を覚ました。


ミロイド「私はミロイドでございます。」


「樹海帝国皇帝ヒロトだ!ミロガダ、ミロイドお前らは生き残っているミノタウロスを眷属化して来い。」


ミロガダ、ミロイド「「承知しました。」」


ミロガダとミロイドは走り去っていく。


「スパ、残り二人の赤いミノタウロスの居場所を教えて。」


スパがサイバーパンク風忍者ルックで『シュタッ』と現れた。


スパ「承知しました。」


スラオの転移で赤いミノタウロスの居場所に行く。


残り二人も眷属化。


残りのミノタウロスも眷属化するように指示し戻って来た。


「皆、御苦労様。後はヴァンスに任せるよ。宜しくね。」


ヴァンス「承知しました。眷属化したミノタウロス達は、一旦我が国で預りますので、輸送用の竜達を後で我が国に派遣してください。」


「分かった。ビー、手配宜しくね。」


ビー「承知しました。」


「スラオ、帰ろう。」


スラオ「は~い。」


スラオの転移でリビングに戻った。

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