第140話 VSエルフ軍(その4)

エルフ軍の先頭にハイエルフの将軍エリトア。

エリトアが叫ぶ。


風の精霊がその声を俺達に運ぶ。

エリトア「貴様らが樹海のゴミどもか!」


ゴミじゃないから、返答しないよ。


エリトア「大人しく世界樹をエルフに返して消え去れ!

世界樹は昔からエルフの物だ!

神聖なる世界樹は、貴様らの様なゴミどもが、汚ならしく寄生するものでは無い!」


他のエルフ達も罵声を浴びせて来た。


なんて失礼な奴なんでしょ。

「レイ。言ってやって。」


レイの荘厳な精霊力が辺りに満ち溢れる。


レイ「私は精霊王の世界樹、名前はレイ。

私の身体は私のもの!

私以外の誰のものでもない!

数百年に渡り、私が寝てる時に勝手に私の身体を傷つけた愚かなエルフ達よ。お前達こそ寄生虫だ!

我と共に暮らしていた精霊達を捕縛し。

精霊達の住みかを奪い。

不当な契約で精霊達を隷属させ、奴隷以下の扱い。

精霊王として許せない!

精霊達を解放し、お前達を消滅させよう!」

エルフ軍の精霊達は喜びの声を上げる。


エリトア「ぬぬぬ。偽物の精霊王!

偽物の世界樹め!

勝手な事をぬかすな!

目にものを見せてやる。

皆のもの、突撃だ!」


エルフ軍の精霊達はエルフの契約には逆らえず、精霊魔法を行使する。


巨大な炎、風、雷が俺達を襲う。

霊亀リザが前に出る。

霊亀の甲羅は全てを弾く。


エリトアを始めエルフ軍の兵士達は唖然としていた。


エリトア「まさか、霊亀?」


レイが契約解除の呪文を詠唱する。


レイの荘厳な精霊力が濃厚になり更に神々しさを増していく。


レイ「いにしえの不当な詐術を破り捨て、精霊達を封印の枷から解き放て!精霊王が命ずる、契約解除コントラクトキャンセレーション!」


レイの両手から精霊力が、虹のような七色の光を帯びてエルフ達に降り注ぐ。


エルフ達の精霊の腕輪が、全て砕け散り一瞬のうちに風化する。


自由になった精霊達がエルフ達の頭上に浮かんでいく。


精霊達「精霊王様!有難う御座います!」


レイ「精霊達よ、我々がエルフ達を殲滅する!エルフ達が逃げないように見張りなさい!」


樹海の精霊達とエルフ軍だった精霊達はエルフ軍を包囲する。


エルフ達は驚き戸惑っている。

エリトア「本物の精霊王だったのか?」


鳳凰ハピの神聖な歌声が響き渡る。

仲間達のステータスが上昇していく。

反対に敵のステータスが減少していく。

エリトア「鳳凰?」


ハク「一番槍!」

応龍ハクがエルフ軍に飛びかかり、尻尾で薙ぎ払う。


吹き飛ぶエルフ達。

エリトア「応龍!」


ハクは古龍戦で戦えず不満を溜めていたので、一番槍を任せた。


麒麟コボミが腕を振る。

振った腕の延長上にいたエルフ達は、獣の爪で切り裂かれた。

エリトア「麒麟・・・。」


コボ1、コボ5が縦横無尽にエルフ達を斬り飛ばしていく。

エリトア「コボルトエンペラー・・・。」


コボ2が吠える。

エルフ達が吹き飛ぶ。

コボ2の炎のブレスがエルフ達を焼いていく。

エリトア「ケルベロス・・・。」


コボ4が影から出現し、逃げようとしたエルフをくびり殺す。

エリトア「スペクターエンペラー?」


スパがアラクネの糸で逃げるエルフを拘束していく。

エリトア「アラクネ・・・エンプレス?・・・。」


ライゾウが空から襲撃し雷撃を落とす。

エリトア「ヌエ・・・。」


朱雀が空から炎となって、エルフ達を焼いていく。


玄武の水柱が水平に飛び、エルフ達が吹き飛ぶ。


青龍が空中を舞うと、地面から木々が生えて、エルフ達を拘束する。


白虎が地面を叩くと、鉄の針が地面から生えて、エルフ達を突き刺す。


エリトア「四神の朱雀、玄武、青龍、白虎なのか!」


エルフ達がヒロトに矢を放つ。


アリアロボの大剣がそれを防ぐと返す刀で斬り伏せる。


アリアロボの左腕が飛び、エルフ達を薙ぎ倒す。


エリトア「・・・。」


「ロケットパンチ!浪漫だなー。」


ロケットパンチは敵に攻撃後ショートワープで元に戻る。


サクラが箒に乗って飛び回り、箒の先端から光線を放つ。


エリトア「深淵の魔女もいるのか!」


ヒナが黒い霧となって飛び回る。

ステッキが仕込み刀になっていた。

ステッキから仕込み刀を抜き斬り裂いていく。

エリトア「吸血鬼真祖?」


ルシーがエルフ達の中央に転移し出現した。

ルシーの濃厚で邪悪な魔力と邪気が辺りに拡がる。

レイの荘厳で神々しい精霊力が仲間達を優しく包む。

エルフ達はルシーの邪気でたっていられなくなる。

両手を地面についているエルフ達。

ルシーより魔力の塊が放出されエルフが倒れていく。

エリトア「不死王!!!」


この世の地獄を見ている様に蹂躙されていくエルフ軍。

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