第194話 キラーアント

シルミル教国とステラド帝国の国境。


砦にてマシランがシルミル教国を監視している。


マシラン「あれ以来魔王軍の襲撃は無いな。」


兵士「はい。砦も充実しております。

ゾンビ達がこの前の倍の数でもびくともしません。」


マシラン「油断するなよ。」


その時、砦の地面の一部が動いた。


マシラン「ん?何だ!」


ボコボコっと地面が下から押し上げられる。


キラーアントが顔を出した。


キラーアント。

人間大の蟻の魔物。

黒い外皮は鎧の様に固い。

そして自分の数倍の重さの物を持ち上げられるほど力持ち。

蟻酸を吐く。

蟻酸は鉄をも溶かす。

顎の力は強く。鉄をも噛みきる。


あちこちからキラーアントが顔を出す。


キラーアント達は穴から這い出てきて、兵士達を襲い始めた。


そして次から次へと穴から這い出てくる。


兵士達は慌てて剣を降り下ろす。


しかし、キラーアントの身体には剣は通らない。


キラーアントはその鋭い牙で兵士達を食い千切る。


マシランはその機械の右手で、キラーアントの頭を掴むと放り投げた。


また、左手で持った古代兵器『魔砲』から魔砲弾を発射し、キラーアントの頭を撃ち抜いていく。


マシラン「しまった!完全に奇襲を受けた。」


そこにキラースパイダーの群れが進軍してきた。


キラースパイダー。

蜘蛛の腹部は幅の狭い楕円形。

8本の歩脚は黒と黄色で細長い。

腹部は幅広い黄色と緑青色の横縞模様。

腹部下面に鮮紅色の紋。

体長50cm。

大きいジョロウグモ。


古代兵器で待ち構えていたはずが、キラーアントの急襲で混乱状態に陥り、キラースパイダーの群れに対処できない。


その上・・・。


兵士「うあああああああ!」


砦中で兵士達の叫び声が聞こえた。


大百足が、地中から現れ暴れ始めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ジョローニが遠くから砦を眺めている。


ジョローニ「ふふふ、上手くいったようね。」


キラーアントクイーンのアンナがジョローニの後ろで膝をついている。

アンナ「はい。ジョローニ様の作戦が決まりました。」


キラーアントクイーン。

キラーアントのクイーン種。

黒い身体。人間の女性の体型。

サイボーグの様な外骨格。

背中に4枚の翅。

セクシーな姿態。2本の触覚。

顔は蟻だが、戦隊ヒーローの仮面の様にかっこいい。


その後ろにキラースパイダークイーンのシオンとアサギが控える。


キラースパイダークイーン。

キラースパイダーのクイーン種。

姿形はキラースパイダーと同じ。

しかし体長1m50cm。

巨大なジョロウグモだ。


ジョローニ「では、後は任せる。

頼んだぞ。」


アンナ「はい。」

ジョローニは元教皇庁に転移した。


アンナ「行くよ!」

アンナが声を描けると足元から5つの影が飛び出す。


5匹のキラーアントジェネラル。

黒い鎧の様な外骨格。

4本の手腕。2本の足。

鋭い牙。2本の触覚。

黒い剣と黒い盾を持つ。

頭、胸、腹の三構造に分かれている。


アンナと5匹のキラーアントジェネラル、2匹のキラースパイダークイーンは砦に向かった。

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