第277話 有翼人(その7)

ハーミア「有翼人国王と厄介な約束をすることになってすいませんでした。」


「過ぎた事はいいさ。そろそろ約束の時間になるから客間へ帰ろうか。ヘレナさんはどうしますか?ついてきますか?それとも城の食堂に行きますか?」


ヘレナ「眷属なので呼び捨てでお願いします。そして敬語は不要です。城の食堂に是非。」


「了解です。食堂に行きましょう。食堂に転移してヘレナを召喚するね。ハーミアは待っててね。」


ハーミア「はい。」


スラオの魔法で城の食堂に転移した。


ブラルルがいた。


ブラルル「あれ?陛下、南の王国に行ってたのでは?」


「そうだよ。行く途中だけどね。現地で食堂に新しいメンバーを入れることにした。」


ヘレナを召喚。


ヘレナ「え、え、ここが食堂!」


ブラルル「ブラウニーのブラルルです。宜しくお願い致します。」


ヘレナ「あ、あ、ヘレナです。こちらこそ宜しくお願いします。」


「ブラルル、料理おばさんに紹介してきて、後は任せるよ。」


ブラルル「あは、また丸投げですね。承知しました。」


「宜しくね。」


宰相デレイズに念話を飛ばす。


(デレイズ、有翼人国の国王と会うことになっちゃてね。なんか良さげなおみやげは無いかね。)


デレイズ(そうですね。あまり気を使わなくても良いと思いますが、樹海帝国の料理や酒はすこぶる評判が良いので、酒などは如何でしょうか。)


(なるほど、今すぐ適当に見繕ってくれ。)


デレイズ(今すぐですか!・・・は、はい。承知しました。)


デレイズが転移してきた。


木箱を抱えている。


「お!速いね。」


デレイズ「私の秘蔵の一品です。」


「何の酒?」


デレイズ「ブランデーです。樹海帝国のダンジョン魔葡萄から作ったワインを蒸留し魔法で熟成しました。サクラ様いわく『地球の30年物に相当する』との事。」


「ほほう。飲んだこと無いな。」


デレイズ「お戯れを、陛下はあまり酒には関心が無いではございませんか。」


「一口飲ませて。お土産で持っていくので、味は知っておきたい。」


デレイズ「え!これと同じものはサクラ様とヴァンス伯爵しか持っていません。」


(ブラロロ!ショットグラスを食堂に持ってきて。)


ブラロロがショットグラスを手に転移してきた。


ブラロロ「陛下、ショットグラスをお持ちしました。」


ブラロロが俺にショットグラスを手渡す。


デレイズ「な、何をするのですか?封は開けられませんよ。」


(スラオ、デレイズの持っているブランデーをこのグラスに、ほんの少し転移してね。)


ショットグラスにちょっぴりのブランデーが転移された。


デレイズ「え!」


驚愕。


俺は舐めるように飲む。


「うん。旨い!それを持っていこう。デレイズ有難う。」


茫然ぼうぜんとしたデレイズを余所に、抱えていた木箱を受け取る。


そして、スラオの影に収納。


「デレイズ、今度はワインの熟成とサクラに聞いてシャンパンを作っておいてね。」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


新作投稿しています。


ぜひぜひ!お読み下さい!!!


タイトルは

『悪逆無道の異世界冒険記』


URLは

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893659463

です。


何卒、応援の程、

宜しくお願い申し上げます。

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