第63話 四聖獣

ライゾウが保護していた精霊達を連れてきた。

フェンリル「おおおおお!ライゾウに聞いてきたが、昔のこの場所に戻ってる!」


精霊達は大喜びだ。

はしゃいで飛び回ってる。

レイが嬉しそうにそれを見ている。


ネレイス「本当。泉があれば完璧ね。」

ヒナ「じゃあ、『精霊の泉』を移動するねー。」


ヒナは『精霊の泉』を移動した。

イフリート「やったー。元に戻った!」


フェンリル「ヒロト様、ところであの塔はなんだい?」

四聖獣の塔を指差す。


「周りに見える四つの塔は『四聖獣の塔』と言って、朱雀、玄武、白虎、青龍の四聖獣が住んで結界を張って貰うための塔だよ。ここは大事な場所なので、この世界で一番強いと言われている結界で守りたいんだ。」

イフリート「ふーん。その四聖獣はもういるのかい?」


「いやいや、どこにいるのか、どうやって連れてくればいいか、全く分からないんだ。これから何とかしようと思ってる。もう少し待ってくれ。」


イフリート「俺、やろうか?我々精霊の為にここまでしてもらって、何も返せないのは申し訳無い。」

「ん、どういう事?」


イフリート「俺、朱雀に進化出来るぜ。」

「えええええ!マジ?」


イフリートが朱雀に進化した。

ヒラヒラと30cmくらいの朱雀が、炎を纏って飛んでいた。

赤い身体からオレンジ、黄色の炎が出ている。

羽は炎そのもの。


ネレイス「私は玄武と青龍に進化出来る。」

フェンリル「俺は白虎」

レイア「玄武になれる。」


朱雀「お!四聖獣が揃うね。」

フェンリル「決定だ。」


レイアが玄武に進化した。

玄武はフヨフヨ浮いていた。

30cmくらいの体長。

足の長い亀。尻尾は蛇。

蛇は身体に巻き付いている。

甲羅は黒みがかった深緑。

本体と蛇は漆黒とグレイ。

亀の口には牙がある。

噛まれたら痛そう。


フェンリルは白虎に進化した。

白虎も浮いている。

体長30cm。

白い虎。

白に黒い模様。

鋭い牙、爪。

大きければ迫力があるのだろうが可愛い感じだ。


ネレイスが青龍に進化した。

青龍は青い東洋の龍。

2本の角は鹿。頭は駱駝らくだ

目は眼光鋭い鬼の目。

うなじは蛇。腹はみずち

うろこは鯉。爪は鷹。

たなごころは虎。耳は牛。

所謂いわゆる九似きゅうじだね。

体長30cm。

飛び回ってる。


青龍「大変お世話になってるから、何か恩返しをしたいと思ってたんだ。」

白虎「少しは恩返しになるかな?」

玄武「甘い!自分達の聖域を守るのだ。むしろ塔を作って貰って恩が増えただろうよ。」


ハク「そんなこと無いわ。ここにヒロトを含めて私達も住むのよ。私達を守ってもらうのだから恩返しよ。」


レイ「そう。恩返し。」


朱雀「これから恩返しが始まるんだな。何時までも守るさ。なあ!」

青龍、白虎、玄武「「「おう!」」」


「有難う!ところで結界の張り方って分かる?」

青龍「分かるよ。『四聖獣結界』という名のスキルが有るんだ。」

玄武「進化した時点で思い出したみたいだ。」


白虎「それでは結界を張ろうか。」

朱雀「分身体も出せるので、用事があれば何時でも呼んでくれ。」


四聖獣達の身体はどんどん大きくなり、本来の大きさに戻る。

玄武「じゃあ、それぞれの塔の天辺で、結界のスキルを使うよ。天辺に住むよ。」


「有難う!とっても助かるよ。屋上に住んでくれ。住みやすいようにしたつもりだけど、不便があったらヒナに言ってね。」

四聖獣「「「「こちらこそ有難う!」」」」


四聖獣はそれぞれの塔の屋上を目指して飛んでいく。


世界樹の里に四聖獣結界が張られた。


「ヒナ、次は俺達の棲みかだね。」

ヒナ「そだねー。どうする?」


「城をここの地下にでも作ろうか。」

レイ「世界樹、根の間、城生成、お願い。」

ハク「世界樹の根の間ってそんなスペースある?」


ヒナ「だいぶ下の方ならあるね。」

「レイの希望ならそこに移動しよう。」

レイ「嬉しい。」


ハク「本体と一緒にいられる感じかな?」

レイ「そう。」

レイはニコニコだ。


ヒナは世界樹の根の間に空間を作り、城を生成した。

ここは転移で城に入る感じかな?


「お客様が来れるように、世界樹の前に城へ入る転移門を作ろうか。」

ヒナ「いいよー。」


ヒナが世界樹の前に転移門を生成した。

ヒナ「この門から城へは、私が許可しないと入れないようにしたよ。」

「いいね。これで安心だね。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る