第242話 サンドワーム(その2)

サクラ「地球の砂漠の緑化も簡単じゃ無いって聞いたことあるよ。


砂漠の砂には、多くのミネラルが含んでいて、海に流れる事によって海洋生物の栄養になってる事があるらしいわ。


砂漠の生態系も崩れるけど、海の生態系も崩れるみたい。」


「なるほど。海はほとんど関わって無いけど、どんな影響が出るか分からないので生態系はあまり壊したくないな。


砂漠全体の緑化はしない方が良いね。部分的なら様子を見ながら進めるのは有りだよね。」


サクラ「様子を見ながらね。」


レイ「私の力で植物なら増やせると思うわ。」


「良いね。サボテンとか砂漠でも育つ植物から増やして、何れは土壌を改良するやり方だね。


時間は掛かるけどリスクは少なそうだ。」


ハク「喫緊きっきんの課題には間に合わないわ。」


レイ「そうね。後は、砂漠にはサラマンダやシルフが多いの。


ノームやウンディーネ、ドリアードを増やせば環境はある程度改善することが出来るわ。」


「それも良いね。精霊らしいアプローチだ。」


アリア「そう言えば、息壌ソクジョウを使う手もあるよ。」


「おお!喫緊の課題にも対応出来そうだ。」


ルシー「地表に息壌ソクジョウを撒いても、サンドワームは減らないし地中から来るかもよ。」


「むむ。そうかぁ~。ある程度、砂を消してから息壌ソクジョウを撒くか、息壌ソクジョウで砂を押し退けるか。」


ハピ「何が問題かわかんないよ?

ワイバーンやロック鳥が上空を運べば、問題無いんでしょ。」


「うちの輸送は問題無いね。荷物を落とした時に回収出来ない可能性があるくらい。


小国群独自の輸送が出来ないと、輸送は全部樹海帝国の空輸任せになっちゃうよ。


しかもまだ空輸に余裕がある訳じゃないから、運べる量はごく僅かだ。」


ルシー「まあ、荷物を落としたらどっちみち衝撃で壊れるから、どうでも良いとして、空輸頼みは問題ね。」


ハピ「そうかぁ。」


アリア「昔の馬車輸送みたいに、護衛をつけて運ぶしかないわね。」


「そうだね。だとしても、砂漠の途中でオアシスや町がないとね、野営はきつそうだよ。」


アリア「そうね。オアシスや町を作ればいいのよ。」


ウィーラ「そのためにもサンドワームの対策が必要じゃな。」


アリア「うは、もとの問題に戻ったか。」


「スパ、砂漠に住んでる部族や魔物はいないの?」


スパ「小動物や虫くらいは居ますが、亜人や魔物は今はいません。サンドワームはぐらいしか見かけなかったです。」

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