第117話 ガラード王国VSシルミル教国(その1)

ガラード王国の西にはシルミル教国がある。

国土はガラード王国とほぼ同じ。

人口はガラード王国より若干多い。

大陸ではガラード王国と並ぶ4大国の一つだ。


シルミル教国はシルミル教の総本山である。

統治者は教皇。現教皇はシルクド。

政教一体化した宗教国家。

遥か昔魔王を倒して大陸を救った勇者を神としている。

魔王を倒す為、勇者召喚を行う。


現在、魔王の出現に対抗し、2人の勇者を召喚している。

勇者は異世界より召喚している事から、異世界の文化が散見される。


魔物や亜人の差別が根強い。

人間至上主義の国。


スパから教国についての説明を聞きながら、俺は考えていた。


宗教国家で人間至上主義かぁ。

やっかいだな。

勇者召喚ってあるんだなぁ。


スパに継続して教国の内偵をして貰うよう頼む。


ガラード王国は、たいした抵抗も出来ず、教国の進軍を止められない。


教国軍は王都に迫った。

王都では、ガラード王国軍5千が籠城。

教国軍は5万。

ガラード王国軍は必死に抵抗するが太刀打ち出来ず。

ガラード国王と公爵は逃げられず斬首。

その他王家に列なる者達は全て殺され、王都は教国軍に占領された。

教国軍は守備隊を王都に残し、ガラード王国の占領地を増やしていく。


樹海王国に囚われていたガラール王子や、ガラード王国軍の大将達に、その悲報が伝わり、嘆き哀しむ。


ガラール王子が俺に助けを求めてきた。

ガラール「樹海の王様、私は囚われの身ですが、我が父母、兄弟姉妹の仇を討ちたい。教国をガラード王国から追い払う為、どうか支援をお願いできないでしょうか?」

「追い払ってどうする?」


ガラール「・・・、ガラード王国を樹海の王に差上げます!」

「いらん。管理が面倒。今まで通り属国でよい。だが、気持ちは分かった。支援はしよう。ヒナ、アラントを連れてきて。」


ヒナ「はーい。」

ヒナがダンジョンの機能で転移し、アラント辺境伯を連れてきた。


アラント「ご用でしょうか?」

「ガラールを助けて教国からガラード王国を取り戻す事とする。教国相手に魔物の軍勢を出すと魔王認定されかねない。アラントはどのくらいの人間の軍を出兵出来る?」


アラント「5万は出兵出来ます。」

アラント辺境伯の領地には大量の兵が移民してきており、軍の数も大幅に増えていた。


「よし、5万の兵を出兵準備し、先行で2万の兵を出兵しろ。副将軍のアレオンに指揮を任せよう。ガラール王子の軍として、出撃だ!」

アレオン「はい。承知しました。」


リガンド将軍を召喚。

「リガンド、対教国軍についてだが、ガラード王国を支援する事にした。敵に分からない様に兵糧を奪い。敵大将達を暗殺せよ。また、我が軍の兵糧はキングスライムの影に入れて運ぼう。」

リガンド「承知しました。」


「リガール、アラント軍2万を出兵するが、捉えていた大将達に、まだ教国に占領されていない領地から、軍勢をかき集めさせ合流させろ。」

リガール「分かりました。」


リガール王子の軍として軍勢はどのくらい集まるだろうか?


「リガール、食料はキングスライムに運搬させるので、心配するな。10万でも20万でも用意する。」

リガール「有難うございます。」


リガールと捉えていた大将達は、アラントの2万の兵を連れてアラント辺境伯領から進軍した。


リガールの出兵を聞くと、ガラード王国の各地から続々と兵が集合してくる。


総勢7万に膨れ上がったリガール軍は王都奪回に向けて進軍していく。

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