第269話 饕餮(その4)

「どうせ俺と模擬戦をしてくれとお願いする気でしょ?」


ハーミア「そんなことないです。模擬戦はしてほしいのですが、恐れ多くてそんなお願い出来ません。」


「俺とブラリリ以外は強いので、旅の途中でお願いしてみな。」


ハーミア「有難う御座います。お願いしてみます。」


アンナ「陛下の命令であれば、私が模擬戦をしましょう。」


ハーミア「おお!有難う御座います。宜しくお願い致します。」


ハーミア「陛下、お願いが御座います。」


「ん?なんだい?」


ハーミア「母ヒポリュテが陛下の眷属になって、凄く強くなったと聞いております。私も眷属にしていただけないでしょうか?」


「アマゾネスは強さに貪欲だね。いいよ。」


ハーミア「有難う御座います。」


「テイム!」


<アマゾネスをテイムしました。>


ハーミア「おおおおお!強くなりました!」


ハーミアは驚愕し喜んでいた。


そんなこんなで夕飯が終わる。


料理は最高でした。流石さすがブラリリ。


そして、その夜はヴァンスの城で眠る。


深夜寝ている俺にスパから念話が入った。


スパ(ヒロト様、寝てるところすいません。饕餮トウテツがステラドの西部海沿いの町に出現しました。)


(え!それで状況は?)


スパ(マシラン将軍と四聖獣の朱雀が現地対応中。ライゾウ様とサクラの使い魔ミサキ、ヒナの使い魔キュウが向かっています。)


(分かった。念話で映像を共有してくれ。)


隣を見る。


左側にいるレイが、俺の左手に手を絡めて寝てる。


右はユイが俺の右手を枕に寝てる。


「ユイ、起きて。饕餮トウテツが出現したらしい。」


ユイ「ん?もういらない。お腹いっぱい。」


寝ぼけてる。


「ユイ!起きて!」


ユイ「ん~。は!なに!どうしたのこんな夜更けに。」


饕餮トウテツが出たらしい。」


ユイ「饕餮トウテツ!」


ウィーラ「うるさいなぁ、どうしたのじゃ。」


ユイの声で起きたのか、ウィーラが別の寝室から寝室に入ってきた。


「ウィーラ、饕餮トウテツが出たらしい、念話で共有してるから確認して、全員起こして来て。」


ウィーラ「饕餮トウテツ!分かった皆起こしてくる。」


「ユイ、フェンを現地に向かわせて。ステラドの西部海沿いの町だ。詳細はスパに確認ね。」


ユイ「そうだった。フェン!」


ユイはフェンを召喚した。


フェン「ユイ様、お久しぶりです。」


ユイ「フェン、ステラドの西部海沿いの町に饕餮トウテツが出現したの。スパに誘導して貰って現地に向かって。」


フェン「承知しました。」


フェンは窓を擦り抜け現地に飛んだ。


仲間達が続々と寝室に入って来た。


ウィーラ、アンナ、ビー、グレイア、ハーミア。


ハーミア「念話って凄いですね。まるで現場にいるようです。」


念話の映像では饕餮トウテツとマシラン将軍、朱雀が対峙していた。

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