第388話 VS渾沌(その3)

一方精霊達。


精霊も退却が遅れた者は混乱している。


精霊王レイが分身体で姿を現す。


退却した精霊達は世界樹の里に送還した。


混乱して暴れまわる精霊達を目の前に召喚した。


そして素早く混乱した精霊達を自らの精霊力で包み拘束する。


強力な癒しの力を精霊達に放ち浄化していく。


正気に戻る精霊達。


精霊達「精霊王様、有難う御座います。」


レイ「世界樹の里に送還します。

世界樹の里でゆっくり休みなさい。

ー 送還! ー」


レイは精霊達を送還した。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


オニバル、バズ、ハーミアは渾沌コントンと対峙する。


バズの風の刃が渾沌コントンに殺到する。


風の刃は飛散する。


渾沌コントンは無言。


瞳の無い深い孔をバズに向ける。


バズ「ふむ。効かないか?」


渾沌コントンはゆっくり歩いて魔獣達と樹海帝国の精鋭達が争う戦場へと足を向ける。


バズ「前には行かせん!」


バズは渾沌コントンの直ぐ前に移動すると爪を突き立てる。


渾沌コントンの周りの空間が薄く白い色に変わる。


刺し貫こうとした爪が渾沌コントンの身体の前で制止する。


バズ「ん?爪をこれ以上前に動かせない。」


ハーミアが折れた聖剣を振り上げる。


渾沌コントンの横側に踏み込み聖剣を降り下ろす。


爪と同じように渾沌コントンに触れる手前で聖剣が止まる。


戦場に出現した渾沌コントン


迎え撃つ魔神のバズ、悪魔のオニバル将軍、勇者ハーミア。


バズ、ハーミアの攻撃は渾沌コントンに通じなかった。


渾沌コントンの周辺が薄く白い空間に変わっていた。


オニバル将軍は馬から降りて、柄に手を添え鯉口を切り構えている。


オニバル将軍が抜刀、居合い斬り。


オニバルの神刀も薄い白い空間に阻まれる。


俺、樹海帝国皇帝がその場に転移した。


「バズ、どうやら渾沌コントンは、物理攻撃無効の空間を展開出来るようだ。」


俺も神刀ムラマサの柄に手をかけ構えながらバズに話しかける。


バズ「陛下、何故ここに?」


渾沌コントンの狂気を早く終わらせたいし、これ以上狂気を広げたくない。」


オニバル「根本を排除するのですね。」


ハーミアは無言。


渾沌コントンがゆっくり歩いてくる。


「スラオ、頼んだ。」


俺の身を包む悪魔ベルゼブブのスラオから雷撃が飛ぶ。


渾沌コントンの周りの空間が薄い紫色に変わる。


雷撃が渾沌コントンに触れる瞬間に飛散した。


「魔法に対しては魔法攻撃無効の空間に変わるみたいだ。」


これゲームみたいに色が変わるところが分り易いね。


「バズ、風刃と爪を同時に当ててみてくれ。」


バズ「承知しました。」


バズは風の刃を発射しながら、素早く渾沌コントンの前に移動すると、爪で突き刺す。


渾沌コントンの周りの空間が薄い紫で風刃を飛散させると一瞬で薄い白色に変わり爪を拒んだ。


「空間の切り替えが速いな。

俺に任せてくれ。」

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