第287話 287.余った魔鉱鉄で作った剣だったのに・・・
<真也>
ナストレーア王国とドストル帝国の国境線に配置した80基のアイアンゴーレムの操作方法には問題はのこしてはいるが、ドストル帝国が何か仕掛けて来たとしても時間稼ぎくらいにはなるだろう。
24時間ずっと俺が監視してるなんて絶対に無理!!
今日からは、麗香が居るから迎えに行かないで良い分この異世界で自由に出来るが・・・
アイアンゴーレムが狩っている魔獣の回収、解体、販売をギルドにお願いしなきゃいけない。
それに『不思議の国のアリス』もまだまだ俺が居ないと全然回らない
早く帰って『魔法パンの製造機しなきゃだし』
酵母菌使ったパンの製造軌道に乗せなきゃ
そういや今日からポップコーンの販売始めたんだった・・
売れてるのかな?
兎に角、ナストレーア王国の事を片付けて早く
『不思議の国のうさ耳アリスちゃんに癒されたい~あのうさ耳つけたアリスちゃんめっちゃ~癒される』
俺がそんな煩悩丸出しの妄想をしていた為だろう
『むぎゅ~』
っといつの間にか俺の両サイドに陣取っていたアリシャと麗香に両頬を引っ張られて
「真也~また変な妄想してたでしょ~」
「私達が居るにも関わらず何考えてるのよ!!」
うわ~俺の考え読まれてる?
こいつら、どんなセンサーしてるんだよ!!
「ひゃなしてくりゃしゃい」
「反省してな~~い!!」
「他の女の事考えるんじゃ無いわよ」
うわ~しっかり俺の心読まれてるじゃん・・
うう~
そうする?
このまま俺のほっぺたを引っ張られるわけにはいかないし・・
「ひゃう~」
「あんっ~」
アリシャと麗香は色っぽい声を同時にあげて俺のほっぺから手を放し
「真也のえっち~」
「真也~何人前でしてんのよ~」
と真っ赤に頬を染めながら怒っているけれど・・・
『嬉しそう?』
アリシャと麗香の胸を『もみもみ』しただけなのに効果満点?
やり過ぎるとエロ爺の人格が出て来るから手加減が難しい・・
アリシャと麗香の機嫌の直っている内に帰ろう!!
「アンドリュー国王アイアンゴーレムも設置終わりましたし、アイアンゴーレムの狩った魔獣の事処理の件ギルドへ相談に行きませんか?」
俺は早速アンドリュー国王に打診
「そうじゃの。アイアンゴーレムが此れほど優秀だとは思いもせんかったわい。早くギルドと取引出来るようにせねばの!!
これから魔獣の肉を食べ放題出来るとは楽しみじゃ。ふっふっふ~」
「そうですね。魔獣のステーキ楽しみですね貴方」
アンドリュー国王もキャロライン王妃そんなに肉が好きなのか?
美味しい魔獣の肉を出せるって事は、王宮の料理人の腕が良いからかもしれないが・・・
アイアンゴーレムが国境警備の合間に魔獣を狩ってしまうから好きなだけ食べようと思えば食べれるわな
俺とアンドリュー国王とがそんな話をしているとアルバーン騎士団長がやってきて
「真也殿あそこに置いている剣はなんでございましょうか?」
と興味津々に一号炉の前に積み重ねた剣を指さして俺に聞いて来た。
あ・・アイアンゴーレム作った余りの溶解した魔鉱鉄勿体なくて剣にれんせいしたんだった・・
「しっかり忘れてたよ。魔鉱鉄が余ったから勿体なくて残りを剣に錬成したんだった」
「剣から凄く強い魔力を感じるのですが、相当に良い剣とお見受けいたしました。試し切りをしてもよろしいでしょうか?」
え?試し切り?
火炎弾やアイスニードルの魔法付与したから誤作動して大惨事になっても嫌だし・・・
「ちょっと待ってくれないか、まだ試作しただけで魔法を付与しているから試して居ないんだ。俺が試してみるまでちょっとだけ待ってくれ」
そう言って何も無い所に亜空間庫に格納していた大岩を
『ドンッ』
っと排出
そして火の刻印があるロングソードを手に取ってその大岩にロングソードを向け、魔力を込めると
『ドンッ』
っと火炎弾がロングソードの先から発射され大岩に当たった瞬間
『ドドドドドドドドーーン』
っと盛大に爆発音を上げ爆発
ちょっと威力強いんでね?
ちょっと魔力込めただけで火炎弾がロングソードの先から発射されたんだけど~
「おおおおお~~~」
「おおおおお~~~」
「おおおおお~~~」
「おおおおお~~~」
「おおおおお~~~」
・・・
・・・
皆も驚いてるじゃん~
続いて氷の結晶の刻印のある剣を取って同じように大岩に向かって突き出して魔力を込めた瞬間
『シュッ』
ロングソードの先からアイスニードルが発射され大岩にアイスニードルが
『ドンッ』
っと衝突し大岩を削る
その瞬間に
「おおおおお~~~」
「おおおおお~~~」
「おおおおお~~~」
「おおおおお~~~」
「おおおおお~~~」
っとまちゃ盛大な驚きの声
騒がしい人達だぜ
「し・・真也・・殿・・この剣は魔法剣ですか?これは騎士団に頂けるのですよね?頂けますよね?」
そう言って顔を近づけて来るアルバーン騎士団長
俺男には興味ないんだけど!!
『イケメンだけど俺はノーマルなんだ~~!!』
アルバーン騎士団長の迫力に圧された俺は
「え・・え~だ・・大丈夫ですよ。でも扱いには気を付けて下さいね。魔力を込めるだけで火炎弾やアイスニードルを今のように発射してしまいますから」
「ひゃいしょうちしましゅた」
そう言って真っ赤に顔を染めたアルバーン騎士団長
おい!!
俺は男には趣味はないからな!!
俺はノーマルだからな!!
間違っても俺を襲わないでくれよ?
「これは凄い剣じゃな。今までは魔導士だけしか魔法を使えんと思っていたが、この剣が有れば戦力が大幅に増強出来よう!!
それに火炎弾やアイスニードルを使えるロングソードはナストレーア王国の大きな輸出品に出来よう」
アンドリュー国王は満面の笑顔で話して来るが
俺は
「火炎弾やアイスニードルを使えるロングソードの市場への販売は止めた方が良いでしょう」
とアンドリュー国王に釘を刺す。
「どうしてじゃこんな素晴らしい武器なのじゃぞ?売ればロングソード1本金貨1000枚は下らんじゃろう」
「ロングソード1本金貨1000枚もするという事はロングソードにそれだけ価値が有るという事です。自国の軍隊がこのロングソードを使えば戦力は増強されますが、もしこの剣を他国や敵が持てば同じように敵の戦力を上げる事に繋がります。
この剣は自国だけで使うのが宜しいでしょう。
もしも魔法剣を販売したいのならば・・
火炎を纏う剣とか切ったら切り口が凍る剣とかにした方が宜しいかと思いますよ?」
うん上手く言い逃れしたぞ!!
これで火炎弾を出せたりアイスニードルを出せる剣をむやみに作れとは言わないだろう
「おお~婿殿何と婿殿は素晴らしい先見の目をお持ちじゃ~
確かにの~儂の目は金銭の事でめが曇って其処まで考えが及ばなかっった。
他国に売れば、他国の戦力が上がるか・・・迂闊じゃったわい!!
婿殿の言ったように
『火炎を纏う剣』
『切れば凍って動きを奪う剣』
その魔道具を是非作ってほしいのじゃが・・・
どうかの~婿殿~~~?」
おい!!
アンドリュー国王~~~!!
その期待に満ちた視線はなんだよ?
おれに作れってか?
『逃げるつもりで言った言葉が逆に藪蛇だった~~~!!』
こうして俺はやらなくて良い事にドンドンと泥沼に足を突っ込んで身動きが取れなくなってゆく俺であったマル
つづく・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます