第254話 254.女性の恨みって怖えぇ~~

<真也>


佐竹さんから貰った大量の手錠のお陰で山賊の捕縛は直ぐに終わった俺


山賊達に

両手を後ろ手にして手錠

両足にも手錠を掛けて動けないようにしておいた。

スタン系の魔法って最高に使い勝手良い!!


捕らわれた女性達が居る可能性が有ったから強い魔法を使わなかったせいもあるけれど、最初上空から雷撃使ったのに効かなかったのは結界なんだろうな・・


今後結界みたいな魔法防御されてる可能性も考えて行動した方が良いかもしれないな。


この異世界では全然見慣れない下着に悪戦苦闘している女性達にアリシャは下着の付け方を教えている。

20人もの全裸の女性の着替えってめちゃめちゃ心臓に悪い!!

変に意識して女性達をみようものならば、即時にアリシャの鉄槌が襲ってくる!!


『それだけ愛されている?』


俺はまだ青春真っただ中の性にめちゃめちゃ興味がある18歳なのだ!!

全裸の女性の体をみて反応しないって言うのが土台無理なんだ!!


だから!!

そんな全裸の女性達を視界に入れないように


「アリシャ、俺は奥の部屋にまだ捕らわれた人が居ないか調査してくるから、アリシャはその女性達の事を頼むな」

と一言声を掛け、SM部屋?の奥にあるドアに向いて歩いてゆく。


「任せて、真也が帰って来るまでには全員着せられてると思う」

と返答してくれるアリシャ

そんなアリシャに後ろを振り向かず、右手を上にあげた後ろ手に手を振っておく。

振り返ると


『全裸のパラダイスが広がってるんだ・・振り向ける筈がねえ~~じゃん』


SM部屋の右奥の扉を開けるとまた細い通路が奥に続いているが、木と木をぴっちりと組み合わせているせいか通路は真っ暗な為に等間隔に光の魔道具が設置されている。


モノリス・ストレイアが1000年も前に大量に作った簡易版明かりの魔法陣みたいだ。

魔法陣を描いた石板の上に魔石を置いて言霊を発動するだけの簡単な物。


停止は石板の上に置いた魔石を取れば即時にキャンセル親切設計?

そんな魔道具の光で照らされた細い通路を奥に行くとドアが見えて来る。


距離にして20メートル?くらい有ったかも!!

森の木々の中に隠れるように設置されているから上空からは解らなかった。


どのドアを




「ギギギギギー」


っと開けると・・・


俺はその光景を見た瞬間自分の頭を両手で押さえた・・




「居たよ~~予想通りの展開になるなよな~~」


俺は目の前に広がった光景を見て思わず独り言

目の前には鉄格子に囲まれた10メートル四方の大きな檻の中に50人近くの全裸の若い女性が詰め込まれているのが俺の視界に入って来たのだ。


『予想は裏切らない?』


そんな言葉を聞いた事があるが・・

こんな事まで予想通りになる事はないだろ!!

俺はその状況に、思わず頭を抱えてしまう。


だってよ?

「はい!!これ以上嫁候補が増えたらどうするんですか~」

って山賊退治に来るときに言われてたもんな・・


どうするよ~~此れ~


『誰か嘘でもいいから嘘だと言ってくれ~~!!』


俺を全員心配そうに見てるよな?

『俺は断じて不審者じゃないぞ?』

一応声だけ掛けとこう



「皆を助けに来た。山賊は全員捕まえたからもう大丈夫だよ」

「「「「「本当ですか?」」」」」


一栄に聞いて来たけど普通はそうなるよな。


「私達はどうなるんですか?」


「皆の希望にそうように出来るだけしようとは思うがその話は後にしよう。

あ・・鍵・・が無い!!

まさか、ここにまだ捕らわれている女性達が居るとは思ってみなかったもんな~

また引き返して何処に有るか解らない鍵をさがすっていうのもな・・・


『いっそ鍵を壊すか!!』




俺は出来るだけ全裸の女性の裸を見ないようにして


「扉を壊すから扉から少し離れててくれ」


そう言って指先ファイヤー!!


『今一魔力の制御が上手く行かない・・』

そう思いながらも


その炎に酸素と水素を混ぜてめちゃ高温にし鍵をドロドロに溶かして一気に扉を引き開ける

鉄格子の扉を開けて


「みんなここから出て扉の向こうの部屋に移動してくれ。通路の向こうの部屋に俺の仲間の女性が他の女性達と一緒に居るから声を掛けてくれ。それと着替えを渡すから何人かこれを持って行ってくれ」


そう言って5人に分けてアリスちゃんセットと下着セットを渡しておく。

なんかシャレで持ってたアリスちゃんセットが・・・通常装備に替わってきてるんだが・・・


女性達がアリシャの居る方向へと移動し始めると、俺は再度部屋を見回す。

すると左奥に扉が有るのを発見!!

俺は早速その扉の取っ手を握って扉を開けると


「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」


突然に複数の弓矢が俺目掛けて飛んできて


「カンッ」

「カンッ」

「カンッ」

「カンッ」

「カンッ」

「カンッ」

「カンッ」


っと俺の結界に弾かれた。

さっきの通路に罠が設置されていなかったから安心してたら・・

『これはお宝の可能性有り?』


部屋の中に入ると・・



其処は周囲20メートル位の倉庫で・・・

荷物がブロックごとに何箇所かに分かれうず高く積まれていた

中身を一部解いてみると・・・


干し肉・・

乾物・・

固焼きパン・・

この山は保存食らしい



次の山は?

織物・・

衣類・・

この山は衣類関係か・・


こっちの山は見ただけで解るな!!

剣や鎧

そして槍や盾


武具全般だな




ブロック別に詰まれた荷物を開けたのだが・・・

そしてこっちが・・

うんうん金貨の入った袋・・だな

こっちは・・銀貨か・・

結構ため込んでるんだな


一応此処に居ある物全部空間倉庫に全部収納してしまうか!!


『空間庫収納』


そう念じるとこの部屋に会った山賊達のお宝が一気に俺の空間庫に収納される。

山賊潰しも結構金になるもんだ!!

なんてホクホク顔で部屋を出ようして


何も無くなった部屋を見回してみると、今さっきまで荷物の山で気が付かなかったが入り口の左隅の床の石だけが妙に幅広い事に気づいた。



『周りが木の建物なのに此処だけ床が石の床』



幅広の石床の石の隙間に剣を差し込んで引き上げようとしても引きあがらない!!


『定番の引き上げはダメか・・』


じゃ~スライド!!


『ゴロゴロゴロゴローーー』


っと石板が横にスライドして地下への階段が現れた

地下は真っ暗!!


『こんな時のヘルメット型懐中電気!!』


何か工事現場のおっちゃんみたいだ・・

懐中電気の付いたヘルメットをかぶり地下への階段を降りると木箱が大量に積まれていた!!

その一つを開けると!!


『木箱の中には金貨が一杯詰め込まれていた』


此れだけの財宝が有るって事は!!


やはり・・此処は・・ジャクソン家の隠れ家?・・・だろうな

普通は山賊がこんなにも金貨を貯め込める訳が無いもんな!!

ジャクソン家に雇われていた男達があの騒ぎでジャクソン家にも帰れずにこの隠れ家に隠れて山賊になり果てたって事なのか?



弧の地下への入り口の上にも荷物が山祇されてたって事は・・・

誰もこのお宝には気が付いていなかった?


もしかしたら・・


『ジャクソン家の魔導士師団長グラノラ達上部の人間しか知らなかったのかも?』


じゃ~俺が貰っても問題ないよな?

『誰も知らないお宝だもんな』


金貨のは言った木箱全部を


『空間庫収納』


石作の20メートル四方の部屋一杯に積み重ねられた金貨の一杯入った木箱を一瞬で全部収納


うん!!


綺麗になった!!


お掃除完了~~!!

撤収~~ランランランラン~~ランラ~ラン♪


超~ラッキー!!



俺は上えの石段を登り地下への石板を元の位置に戻し隠蔽?完了


『これで誰も解らなくなった!!フフフフフフ~~』


そしてまた通路を戻り、アリシャの待つ部屋に帰ってみると!!



「うそんっ~何此れ?」


思わずその光景をみて俺は・・・



『絶句!!』


俺が捕まえていた20人の両手を後ろ手に手錠で拘束していた男達全員が全身を刃物でブスブスに突かれて死んでいたのだ!!


アリシャの方を見ると・・・

何も言わないで!!というように視線を振って、助けた女性達の姿をぐるっと見回して、そして俺に視線を戻してくる。


「大体解ったけど・・一応確認するね。これやったの助けた女性達・・・なんだよね」

アリシャに聞くと


「はぁ~」


っと深~いため息を吐いた後


「私じゃ止められなかったわ」


っとその光景を思い出して一瞬身震いするアリシャ

だよね~

あんな事された男達を許せるハズは無いよね~~


『女って怖えぇ~~緒~~怖ぇ~~ぞ!!』


改めて、好きな人以外手を出したらダメだと実感した俺であった!!


つづく・・・

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