第342話 342.巨大水族館も作る事になりました

<真也>


『転移門』の起動テストを何気なくしてしまった為に危うく天国への片道切符を手にしかけた俺達

『転移門』起動と共に接続された海域から大量の海水が流れ込んだ為に、俺と共にそこにいた全員が大量の海水に流されてしまった。


運が良かったのは、『転移門』が初期設定の魔力を流している間稼働するという制約があった為に『転移門』から流れ出した大量の海水に俺が流された時点で転移門の魔力供給が立たれ機能停止した為に海水の供給も止まってしまった。


あのまま永遠に『転移門』が開きっぱなしになっていたらと思うとゾッとするよ


「真也!!アレ!!アレは何?大きな口に鋭い歯がギッシリ生えた10メートルを超すサメみたいなのや、巨大なマグロみたいな魚が地面に転がって撥ねてるんだけど!!」


って少し恐怖に橋上を強張らせた麗香がそんな光景を指さしながら俺に聞いて来る。

麗香の声に俺も麗香の指さした方向を見ると・・・


確かに!!

10メートル以上もあるサメみたいな魚や

巨大なマグロみたいな魚

そして大小様々な魚が地面に転がって飛び跳ねていた。


「これは凄いですね。全部高級魚ですよ!!魔獣の肉が一般的なこの大陸では、海の近くでなければ食べられない高級な魚ばかりです」


アリシャが俺の体をさりげなく抱き締め上目使いに俺を見上げながら教えてくれる

「確かにな~この大陸は魔獣で溢れているから魔獣を狩れば魔獣肉だけで十分に生活していけるもんな。魚が高級な訳も解るようなきがするよ」


「それにしても色々な魚が居るものね~地球の世界と似た魚も居るけれど、殆どが地球じゃ見ない魚ばかりよね。真也どうせ海水を持ってくるんなら大きくて透明なアクリルで水族館作って入館料とか取って見せたらさ~娯楽の無いこの異世界なら相当人が集まってくるんじゃ無い?」


さりげなくアリシャの反対側から俺を抱き締めながら提案してくる麗香

おお~流石アリシャに麗香!!

築かない内に俺の両脇のマウントを取られた・・・


『二人共柔らかすぎます!!さりげなく俺にハニートラップ仕掛けないでください・・』


いかん!

いかん!!

煩悩退散!

煩悩退散!

エロ爺退散!

出てくんなエロ爺~!!

すぐにエロ爺の人格が反応しやがる


・・・


それにしても水族館か~


うん


それ


『良いかも!!』


「水族館良いな!!麗香良いアイデアありがとう!!透明な物質で巨大な水族館を作りそこにその中に『転移門』で接続した首都トリステインの東1000キロに位置するナサリアの街から1キロ程離れた海中の転移門から海水と共にこんな風に魚も一緒に転移させれば天然の水族館の出来上がりジャン!!」


「うんうんそれ最高だね。水族館の水の中に透明なトンネルを作って水中から魚を見物とか出来たら最高かも~ふふっ」


麗香も水族館の出来上がりを想像して楽しそう


「増えすぎた魚は定期的に間引いて首都トリステインの市場に出せば海が近くに無くて新鮮な魚を食べれなかった首都トリステインの人達も今まで食べれなかった新鮮な高級魚を食べれるようになるな!!」


『一石二鳥!!』


「真也それ良い~是非やって!!早速此処で撥ねている魚を持って帰ってお父様とお母様に食べてもらいながら相談しましょう」


あちゃ~アリシャは早速贈賄交渉の道具にここに転がっている魚を使う気満々だよ~

流石現実的なお姫様だぜ!!


「交渉はアリシャに任せるよ!良い感じに纏めてくれ」

「うふふっ~私を誰だと思っているの真也?貴方の妻になるんだから当然の事よ」


こうして巨大水族館を含めた塩精製プラント建設が決まったのだった・


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る