第186話 186.ナストレーア王国首都ナルノアール救援
<真也>
何度転移を繰り返しただろうノーア山脈とデノアール山脈の間にある細長いノール渓谷の上空からはるか遠くに小さくナストレーア王国の首都ナルノアールの街が見えて来た!!
「アリシャナルノアールの街がはるか遠くに見えて来たぞ!!次転移したら即戦闘だ準備してくれ」
「はいわかりました」
俺達は最後の転移を実行!!
ナストレーア王国の首都ナルノアールの街の正門から街の中に雪崩れ込んでゆく魔獣の群れを転移した瞬間に見て
「アリシャ正門を俺が閉じるからアリシャは街の中の魔獣の殲滅をしてくれ。俺は門を閉めてから街の外の魔獣を殲滅する」
そうアリシャにお願いし首都ナルノアールの街の正門の外の上空に陣取り、正門に向かって流入してくる魔獣の群れに数百の火球を作り射出
「ドドン」
「ドドン」
「ドドン」
「ドドン」
「ドドン」
「ドドン」
「ドドン」
「ドドン」
「ドドン」
・・・
火球が魔獣の群れに当たり魔獣の群れを爆散してゆく。
その間に首都ナルノアールの街の正門の分厚い気で出来た両開きの門を
「ギギギギーーー」
「ギギギギーーー」
っと閉じてゆく
「バタン」
っと門を閉めると同時に殲滅した魔獣の群れを超えて魔獣が目の前まで押し寄せて来ていた。
一気に光の矢を1000本単位で射出しノール渓谷から20キロに渡る小麦の育った青々とした平原に溢れ出してくる魔獣の群れを殲滅してゆく。
そんな時
「ぎゃーーーーーー」
っと後ろで悲鳴が!!
振り返ると上空から地上に落ちてゆくアリシャの姿!!
「クソっ!!何が有った!!」
俺は苛立った気持ちを口に出し瞬間に地上に落ちてゆくアリシャの所に転移し、アリシャを抱えた瞬間に結界を張る。
結界を張った瞬間にアリシャを見ると
体が焼け焦げている!!
即時にアリシャに回復魔法
『完全回復!!』
焼け焦げた皮膚が綺麗な皮膚に時間が巻き戻って来るように綺麗に
そしてアリシャは薄っすらと目を開けて来る
『結界内で魔法が使えない訳じゃ無い!!魔法をかけても有効なのは結界内だけに有効になるだけ!!だから攻撃魔法をもしも結界内で発動すれば自分達が被弾する』
思わず俺は・・・
そんなアリシャに不謹慎にも
『キス』
アリシャを失わずに良かった
そう思うと涙が自然と溢れて来る
俺の流れる涙を小さな指が拭ってくれる
「泣かないで。私は大丈夫だから」
そう言って微笑んでくれるアリシャの微笑みは俺にとって天使の微笑み
「ドド--ン」
俺の張った結界に攻撃魔法が当たって爆散する
アリシャを攻撃した奴?なのか?
攻撃してきた咆哮を見ると、片手を魔獣に食い千切られた魔導士が建物の陰から空中に居る俺達を狙っているのが見えた。
奴の口がせわしく動いて来るから何かをブツブツと唱えているのか?
「ドドーーーン」
奴の残った手から火球が発射され俺の結界に当たって爆散する。
やはり奴か!!
『異空間収納』
俺は一気に魔獣ごと異空間に収納
収納した場所は黒の森に住む体長さ10メートル以上あるブラックタイガーを20匹捕らえた異空間
『首都ナルノアールの街に入り込んだ魔獣は最初からこうすれば良かった!』
そう思い、街に入り込んだ魔獣を全部黒の森に住む体長さ10メートル以上あるブラックタイガーを20匹捕らえた異空間に収納してゆく。
『全部黒の森の魔獣の餌になってくれるだろう』
所々から火球の攻撃が
「ドドーーン」
っと上空に居る俺達に向かってあるが、全部結界に阻まれて爆散
そんな攻撃を仕掛けて来る魔導士ごと黒の森の魔獣が居る異空間に異空間収納してゆく。
『運が良ければ魔獣とお友達になれるかも!!』
奴らの運が良い事を祈ろう。
それにしても・・
この結界は何とかしないといけないな・・
黒龍の結界をコピーしたのは良いんだか、結界の中から攻撃が出来ないっていうのがどうにもやりにくい
唯一俺の空間収納や異空間転送がつかえるけど・・
此れは攻撃じゃ無いからな~~
そんな事を思いながら、街の中に入り込んだ魔獣を全部黒の森の捕らえた魔獣が居る空間に転移
暫くはブラックタイガー達も満腹に過ごせるんじゃないかな
「真也魔獣達がどんどん消えてるけど何かしてる」
アリシャが今起こっている事に疑問を持ったよう
「あ~黒の森に住む体長さ10メートル以上あるブラックタイガーを20匹捕らえた異空間があるんだが、そこに全部転送しているんだ。全部ブラックタイガーの餌になってると思うぞ」
「うわ~それって攻撃して来た魔導士達にとってめちゃめちゃ恐怖じゃないですか~」
「良いんじゃないか?アリシャを攻撃して来た報いだ。運が良ければ魔獣とお友達になれるさ」
「そうですね。後であの魔導士達が魔獣さんとお友達になれたか教えてくださいね」
「奴らの曲がった根性じゃ生き残るのは難しいかもな」
20分位かけて街の中の魔獣と攻撃してくる魔導士を黒の森の魔獣を捕らえた異空間に転送し首都ナルノアールの街の中に魔獣の姿が居なくなったのを確認し首都ナルノアールの街の城壁の外の魔獣の群れを見える範囲空間庫に収納してゆく
生きたまま収納しているから、空間庫から出すのは考えなければいけないが・・
まあ~何とかなるだろう
アリシャが
「めちゃめちゃ簡単じゃないですか~どうやってるんですか?また魔獣を捕らえた空間に転移してるんですか?」
って聞いて来る。
「俺の空間庫に直接収納だな。空間庫から出す時に脳を除いて空間庫から出せば魔獣を仕留めれるんじゃないかって思わないか?」
「なんかそれって魔獣さんが可哀そう」
「それをアリシャが言うか~」
「うふふっ~それもそうですね。街を襲ってきてる魔獣なんですからしょうがないですよね」
そんな話をしながら一気に魔獣の群れを空間庫に収納してゆく。
30分後麗香とクララが魔獣を光の矢をシャワーのように魔獣の群れに浴びせ殲滅しながらノール渓谷の上空に現れた。
開口一番麗香が
「何なの真也、もう向こうの魔獣の群れは殲滅しちゃったの?」
「いや倒すの面倒だったんで空間庫に全部収納してきた」
「流石マスターです」
そんな俺達のやり取りにお姫様抱っこされたままのアリシャが
「私なんて首都ナルノアールの街の中の魔獣を殲滅している時にオールデス家の魔導士に攻撃されて怪我して散々でした」
と言った後、俺の胸の中に顔を埋めてくる
そんな俺達を見て
「あのね~めちゃめちゃ羨ましい光景じゃないアリシャ」
と麗香は空中で仁王立ちに俺とアリシャに迫って来る。
「羨ましくなんて無いぞ!!アリシャなんて空中から街の中の魔獣を殲滅してた時に街の中から火魔法で攻撃されて体中大火傷負って魔獣の群れに向かって落ちてゆく所だったんだ。
ナストレーア王国のオールデス家の魔導士は殲滅だな」
俺達は麗香とクララの仕留めたノール渓谷の魔獣の死体を俺の空間庫に収納した後4人でナストレーア王国の首都ナルノアールの街へと飛行するのだった。
つづく・・・
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