第185話 185.ナルノアールの街を一刻も早く助けたいんだ!!あと少し我慢してくれ
<真也>
俺の転移で、あっという間にナストレーア王国とリトリア王国の国境線沿いの草原の上空
眼下には目を背けたくなるようなナストレーア王国軍40万人が居た事さえ解らない程に兵士だっただろう食い散らかされて形さえ残っていない肉片が散らばっている
アリシャはそんな光景を見回して
「黒の森から流れて来るライアード川がリトリア王国とナストレーア王国の国境近くの広大な草原に流れ出てきてるでしょ。このライアード川がノーア山脈とデノアール山脈の間にある細長いノール渓谷を通った先にナストレーア王国首都ナルノアールが有るの。
この道は峡谷を通る為に道は悪く、急な坂道なので普通はノール渓谷を避けて南に大きく回って海岸線沿いのルートでナストレーア王国首都ナルノアールへ行くのが普通なのよ。ノール渓谷が急な坂道すぎて馬車なんて馬が引けないのよ。うっかりしてたわ」
アリシャが使っている街道とは全然別のルートがあったって事か・・
あの時は40万人のナストレーア王国軍と魔導士をそうやって倒すかって事しか考えていなかったから、集まった魔獣が何処に行くかなんて所までは気にしていなかった。
「まさかな~この奥の峡谷の向こうがナストレーア王国首都ナルノアールなんて思っても見なかったぜ」
そんな俺の言葉を聞いてアリシャに
「私達が魔獣を集めちゃったせいで今ナルノアールの街が襲われてるのよ速く行きましょ」
と怒られちまった・・
皆昨日ノリノリで魔獣を追って集めまくったからな
「一刻でも早くナルノアールの街まで行こう」
そう言って俺は一気に先頭に出てノーア山脈とデノアール山脈の奥にあるノール渓谷の上空を渓谷にそって高速で飛行してゆくと眼下に渓谷一杯に広がって渓谷を延々と降りてゆく魔獣の群れを発見
「朝日が昇ると同時に魔獣の群れが動き出したみたいだな」
「そうね食べる物を全部食べ切って朝日が昇ると共に動き出したようね」
「上から見ると凄い数の魔獣の群れね」
「うふふっ潰しがいが有りますねマスター」
4人其々の感じ方だが・・
クララお前の考え方が怖いぞ
「クララやり過ぎてナルノアールの街を消滅させるんじゃないぞ」
「解ってます。マスターこそ大丈夫ですか?」
おい何でそこで突っ込むんだ?
俺はまだそこまでやった事は無いぞ・・・
「だ・・・大丈夫だ・・多分・・」
クララにそんな風に言われてしまうと俺にも自信は無い・・
まだ魔法の威力を制御しきれて居ないからな・・
クララが突然
「マスター2手に分かれて両方から魔獣の群れを殲滅しませんか?私と麗香さんがこちらから殲滅を開始してマスターとアリシャさんがナルノアールの街から殲滅をすれば時間の無駄を省けると思います」
そんな提案をしてくる。
でも麗香が
「何で私とクララさん?そして向こうが真也とアリシャさんなの?」
と麗香としては組み合わせが不満のようだ。
「マスターと私は空間転移の能力を持っていますから何が有っても対応出来ますが麗香さんとアリシャさんは先頭に不安があります。空間転移の能力をを持ったマスターと私のどちらかが両方に居れば何とかなります」
クララがそう言うと
「そ・・そうね言われてみればそれが一番よね。真也アリシャさんにケガさせるんじゃないわよ!!」
「ああ~解った。麗香も無理するなよ」
「はいはい解ったから早く行きなさい」
「マスター急いだほうが宜しいかと」
「解ったナルノアールの街を助けよう」
俺はそういった瞬間にクララは数千本の光の矢を出現させて一気に魔獣の群れに向かって発射
「私だって負けないんだから~」
麗香もそう言った瞬間に100本以上の光の矢を出現させて魔獣の群れに発射する。
麗香も魔力がめちゃめちゃ増大している
それにしてもクララの魔力は凄いな
俺達もこうしちゃいられない!!
俺はアリシャはを抱えた瞬間に見える範囲で前方の空間に空間転移を繰り返す
「うう・・・酔いそうです~」
頻繁に行う空間転移によってアリシャは空間転移酔いを起こしかけているよう
「ナルノアールの街を一刻も早く助けたいんだ!!あと少し我慢してくれ」
「はい頑張ります」
アリシャはそう言って俺の胸の中に顔を埋めて抱き締めて来た
つづく・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます