第174話 174.原初の魔導士の弟子同士の潰し合いが生まれた原因
今から凡そ1000年~2000年前、原初の魔導士によってこの世界に魔導が齎された。それまでは弓や剣、槍などの武器を持って戦ってきた戦いの仕方が原初の魔導士が齎した魔法陣を使った魔法により一変した。
火を起こす
水をくむ
畑を耕す
魔獣除けの塀を作る
弓で魔獣を狩る
そんな人力でしてきていた事が、魔法陣を書いたり、魔法陣を書き溜めた魔導書を使用し魔力を注いで言霊を紡ぎ魔法を発動する事で一瞬で可能になった。
夢のような力だ
ただ・・毎回魔法陣をその場で書いていては相当な時間がかかる為、段々と魔法陣を書き溜めた魔導書を使用して魔法を発動するようになり、その場で魔法陣を書いて魔法を発動する事は無くなった。
そもそも数十近くある魔法陣を間違えずにその場で書ける魔導士など居ない!!
魔導書を使った魔法により、それまで人力で進歩してきていた世界が一変した。
そして魔導士の弟子は法外な値段で魔導書を貸し出す事で膨大な利益を貯め込んでいった。
それが魔導書文化が根付いた原因である。
原初の魔導士モノリス・ストレイアは13人の弟子を作った後1000年前にこの世界から忽然と消え消息が解らなくなってしまっている。
原初の魔導士モノリス・ストレイアは弟子に合わせて違う魔法陣を作成、教える魔法もで弟子毎に違う魔法を指導した為、原初の魔導士が1000年前に行方が解らなくなった後、魔導士の弟子同士の間で魔法の覇権を争って魔導士同士の潰し合いが起こり、
潰し合いの結果現在の
第1の魔導書を持つリトリア王国に仕えるジャクソン家
第4の魔導書を持つリナストレーア王国に仕えるオールデス家
第5の魔導書を持つエイシス家に仕えるエイシス家
第13の魔導書を持つリコートレート聖王国に仕えるキャンベル家
この4家に集約されてしまった。
一弟子多くても30個の魔法陣程度だった物が潰した魔導士の弟子から魔法陣を奪い今では1魔導書100以上の魔法陣が収録されている。
そして原初の魔導士が秘匿の為に作成した魔法陣により作成した魔導書は普通の人が見れば何も書いていない真っ白な無価値な本に見える。
原初の魔導士の弟子に受け継がれた解除の魔法陣は魔導士の弟子の当主だけに引き継がれ、その魔法陣を通して魔力を送り込む事でその送り込まれた人間だけに魔導書が読めるようになる。
こうして原初の魔導士の弟子は、ますます魔法を金儲けの道具として活用し金の亡者へと変革していったのである。
そして、最終欲するのは
『権力!!』
『下賤な人間などと違い神にも近い魔法を使える選ばれし者が治める国家』
潰し合い、力に溺れた魔導士がたどり着く場所
オールデス家長男ブライアン・オーデス29歳
視に染まったショートソードの血を蹴り切りながら
今!!
彼の頭の中は
『オールデス魔導王国』
建国の鐘が鳴り響いていた。
つづく・・・
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