第242話 242.雑貨屋さんオープンしました。ボッタクリ価格?いえ親切ご奉仕価格です

<真也>


朝の麗香の行動気になる~~~

ううう・・何か今日はやる気出ないな~・・・


「マスター元気が無いようですが、何処かお体の具合が悪いのではないですか?」

「いやドコモ悪くないぞ?」


俺はクララの質問に冷や汗が出て来る

まさか、麗香にキスを嫌がられて落ち込んでるなんて言えねえ~~~


「夜の襲撃の影響で寝不足なんですよね~?」

アリシャが先回りして俺に言ってくれているけれど・・

普段なら


『ガバッ』


っと俺に抱き着いてキスしてくるのに?

今日は・・


それが無い!!


え?

俺アリシャにも嫌われ始めてる?


ヤバい!!

もっと落ち込んできた


止めよう!!

止めよう!!



今の思考続けて居たら俺立ち直れなくなってしまう

俺とアリシャとクララで異世界の『不思議の国のアリス』へ到着


「「「「「おはようございますご主人様」」」」


皆が一斉に挨拶をしてくれる

うをぉ~めちゃめちゃキュートなうさ耳アリスちゃんに一斉に挨拶されると、思わず心が緩んでしまう


『いかんいかん!!アリシャとクララに白い目で見られてしまう!!』


平常心!!


平常心!!


「第一陣のハンバーガー移動販売車は5台編成で2組に分かれて既に出発致しました。10分位したら戻ってくると思います」


ナディアが俺に現状の移動販売車の状況を教えてくれる。

「10分で5000個販売するのか?」

俺はビックリして思わず聞いてしまったよ!!

1台ずつじゃ直ぐに売り切れるのが解ってるから5台編成で2方向に移動販売車を出させているがそれでも10分で5000個全部売り切ってしまうなんて想定外だぞ!!


塩や砂糖なんてめちゃめちゃ高級品で高位の貴族でもないと使えない

一般市民のこの世界の食文化何てほとんどが焼いたり煮たりで変化が無いもんな~

だからハンバーガーなんて結構味のあるジャンク物が人気になるのは解る気がする


豊富に供給される魔獣の肉が逆に食文化の進歩を阻害してる感じだな。

魔獣の肉を煮たり焼いたりするだけで上位の魔獣の肉ならば結構美味しい!!

逆に物凄い数の強力な魔獣の為に他の作物を作る事さえ出来ない


今は街の周辺で小麦の栽培をしているのが大規模に栽培されている唯一の作物って良い。

モノリス・ストレイアが推し進めた魔法文化によって簡単に魔法が使えるようになった為に科学技術が全く発達しなかったのは悲しい事だな。


火をつける魔法陣


水を作る魔法陣


生活に密着した魔法陣はギルドにより銀貨1枚で売られている。

しかしオークの魔石1個で100回くらいしか使用できないし

火の魔法陣を使った魔法はライターと同じ感じの炎しか出せない

水の魔法陣は1回使用で水筒1本分くらいの水しか作り出せない

生命を維持する水の確保が出来ると思えば費用は安いのかな?



モノリス・ストレイアにより火の魔法陣と水の魔法陣が格安で提供されている事の意義は大きいのかもしれない。

モノリス・ストレイアの弟子達ならば金貨100枚とか平気でとりそうだ


おお~よく見たら雑貨屋の前に滅茶滅茶人が並んでるぞ!!

「ナディアあの長い行列はアレクシアの雑貨屋に並んでいるお客さんなのか?」

ナディアは気まずそうな表情をしながら

「朝からあの調子で凄いお客さんで店員を増やして対応していますがあんな風に捌き切れて居ない状態なんです。

ご主人様がご用意して頂いていた一つ白金貨100枚もするラウンドブリリアントカットのダイヤのネックレスも15個全部完売致しました」


「何だって~~あのボッタクリ・・いやあのラウンドブリリアントカットのダイヤのネックレス15個完売したのか?まだ開店から30分しか経ってないぞ!!一つ白金貨100枚だぞ!!みんな金持ってるんだな」


昨日白金貨10枚でって言ってたらアリシャの侍女のチェルシーが


「それは安すぎます!!白金貨100枚にして下さい!!」



って俺はめちゃめちゃ怒られた結果・・・

ラウンドブリリアントカットのダイヤのネックレス一個白金貨100枚に変更したのに


めちゃめちゃぼった繰り価格の上にボッタクリなのにそれでも30分で完売したとは女性の執念は恐ろしいぞ!!

ラウンドブリリアントカットのダイヤのネックレスだけで日本円にして15億の売り上げ!!

まさか雑貨ごときがこんなに売れるとは思っていなかったぜ。


あれだけ並んでたら買い物どころじゃないな・・

それに販売している方も疲労は相当だろうな


そう思い

「ナディアこのオープンテラスの横に臨時の雑貨の販売ブースを作るから、販売員の手配と、それが済んだら並んでいるお客さんをこっちに誘導してくれるか」


そう指示すると満面の笑顔で

「承知しましたご主人様、流石ご主人様です。早急に手配致します」

と言って早速走って行ったナディア


俺はその間に空間庫からテーブルとテーブルクロスを出し、その上に雑貨を大量に積み重ねてゆく。

それをアリシャとクララとアリシャの侍女のチェルシーが素早く売り場を整えて綺麗に陳列してゆく。

売り場が出来上がった頃販売員の店員さん5名と雑貨屋さんに長蛇の列を作っているお客さんをこちらのブースに誘導してくるナディア

此処のブースは全部小銀貨1枚

簡単ボッタクリ価格・・・


いや!!

言い換えよう!!


『全品小銀貨1枚親切ご奉仕価格!!』


それにしてもめちゃめちゃお客さん連れて来たな~

これじゃ新商品の試作と販売できないじゃんよ~


つづく・・・

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