第229話 229.感心するところが違うよクララ

<麗香>


最近優柔不断な真也を見る度に何か虐めたくなっちゃうのよね。

朝の料理中にアリシャに対抗して真也のほっぺたにキスしたのは悪かったっては思ってる。

私は政略結婚の道具にされそうになって真也に助けられてから私から結婚を迫ったみたいになっちゃったけど、どうして2人も増えちゃったのかな~!!


私の前のリビングのテーブルに着き食事をしている3人を見ながら私はふと、そんな事を思ってしまう。

「真也~この卵焼き~美味しい~」

アリシャが真也の焼いた卵焼きを小さく切って口に放り込みながら満足そうに感想

「う~ん俺のは苦いぞ・・・」

「マスター私が食べるって言ったのに、無理して食べるからです」

クララがそう言って真也の顔を覗き込みながら真也をおちょくってる?


私とアリシャが真也が卵焼きを焼いている時に悪戯で両ほっぺにキスしたら、クララがディープキスしちゃって放さなかったから、結局その時真也が焼いていた最後の卵焼きだけが真っ黒こげになっちゃって、真也が


「俺が食べるから」


って私達に気兼ねして自分が取っちゃったんだよね。


『悪い事しちゃったな』


・・・・


食事をしているアリシャと真也も少し眠そう。

佐竹さんから真也携帯で連絡が有って、直ぐに飛び出しちゃったから当然かな。

クララだけが平気な顔をしている


『真也がクララはアンドロイド』


って連れて帰って来たけれど、こうやって食事もしてるし、どう見たってロボットだとは思えない。

あ~


何で異世界の人ってこんなにも美人さんなのかな~


『正直嫉妬しちゃうわ』


地球人の美しさとは100倍くらい格が違うって感じ!!

真也は私もアリシャもクララも同じように接してくれてるけど・・・

2人を見ていると


『こんな私でも良いのかな?』


なんて落ち込んじゃう・・・

ううう~

ちょっとブルーな気分になっちゃった

あ~

今日は月曜日

今日から1週間仕事か~


『仕事行きたくないな~』


私はそんな事を考えて居て、変な表情をしていたのだろう

真也が急に


『ポン』


『ポン』


って私の頭に軽くたたいて

「麗香だけ仕事って悪いな。夕方には迎えに行くから辛抱してくれ」

って言ってくれる。

「私がちゃんと守ってるから大丈夫ですよマスター」

うん

確かに真也がクララを私に付けてくれてから仕事は楽になった。

仕事をしている私へのせめてもの気づかいなんだろうな。


「あ~凄い凄い。テレビ見て見て~」

突然アリシャがテレビを指さして叫んだ。


そのテレビでは


「今日の朝新宿区余丁町7丁目の大通りで車が大爆発を起こし道路に深さ3メートル程の大穴が開き、水道管も破裂し周りのビルは窓ガラスが全部割れて周辺は通行止めになっています。

警視庁は爆弾テロの可能性も有ると調査を開始しています・・・」


そんな声がテレビから聞こえてきて新宿区余丁町7丁目の惨状がテレビに映し出されていた。


「ふん!!私達を殺そうとした罰よ!!」

アリシャは怒り心頭


「流石ですマスター」

感心するところが違うよクララ


つづく・・・

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