第161話 161.森の中の不審者探し

<真也>


俺とアリシャは森の中に続いている、真新しい馬車の車輪の後を追って森へと入って行った。

「ガウッ」


茂みの中に隠れているシルバーウルフが俺達に飛び掛かってくる


『シュッ』


その度にっと結界の一部を鋭く変形させてシルバーウルフの眉間を一突き

この森はシルバーウルフが多いみたいだ

森に入って既に10分程

その間に50匹はシルバーウルフを仕留めて空間庫に収納

ここのシルバーウルフは体長約1.5メートルから2メートル

大人の体の大きさ程も有る


ここまで育つと、普通の人間では狩る事は難しいだろ。

「真也あれ・・・」

アリシャが俺に顔を近づけて小声で囁いてくる


アリシャの指を指した場所には・・

2本の角が有る頭が豹で体が熊みたいな魔物が何かを食べている姿だった。

タダ・・肉が焦げたような臭い・・焦げ臭い・・・


アリシャに頷くと


『シュッ』


っと結界をバラのつるのように変形して魔獣の頭に巻き付け魔獣の頭を爆散

『うわ~えげつな~』

アリシャのイメージとしては鞭のような感じなのかも・・・

怖いぞアリシャ

アリシャって鞭とか使うのか?


俺とアリシャはさっきの魔獣が居た所に歩いてゆくと・・・

アリシャがやっつけた頭の爆散した・・頭が無いから熊?に見える魔獣の死体とその横に真っ頃に焼け焦げたシルバーウルフだっただろう食べかけの死体が横たわっていた。


俺はそのシルバーウルフだっただろう死体を細かく見て

「火球の魔法で仕留められているみたいだ。魔力の拡散から見て魔法陣を使った魔法と思われる」

と話すと

「ジャクソン家の魔導士かな?」

「いやジャクソン家の者じゃないみたいだ。

魔力の質が少し違うみたいなんだ」

「それってどういう・・・」


「ガウッ」

「ガウッ」

「ガウッ」

「ガウッ」

「ガウッ」

「ガウッ」

・・・


「話をしている暇は無さそうだぞ。仲間を殺されたシルバーウルフがお怒りのようだ。今度は綺麗に倒せよアリシャ」

「私槍みたいに変形させるの苦手なのよ」


つづく・・・

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