第160話 160.不審者を探せ
<真也>
アリシャは思ったが早いか速行動に移してしまうのが欠点だな。
一気に上空100メートルまで上昇したアリシャ
引っ張られる俺の身にもなってくれ~~
『アリシャのパンツ丸見えだし・・』
最近俺の中のモノリスの感情がめっちゃ暴れて襲いたくなるんだよ!!
『このエロさえ無けりゃ~天才科学者として尊敬出来るんだけど!!今は怒りしか沸いてこねえ』
下着つけさせておいて良かったぜ!!
この世界は下着なんて物が無いんだもんな・・
モロ見えだけは勘弁してくれ~~俺の心が持たねえ!!
『絶対に異世界の全員に下着文化を根付かせてやるからな』
おをぉ~~~~!!
『アリシャのパンツに見惚れていたら・・ってみて無いから~~~』
一気にアリシャが南に向いて加速して俺の体が急激に引っ張られた
引っ張られるのは、俺が飛べば良いだけか・・・
「飛行魔法って便利ね」
「ジャクソン家の魔導士に後ろから不意打ちされた時怒りで思わず飛べるようになったからな」
「あ~私達を助けてくれたあの時?ってあの時初めて飛んだの?信じられないわ。あ^^騎士団の人達の集団が下に見えるわ」
「街道は通行する旅人達や住んでる人の往来があるから、馬で走るのも大変だな」
「真也の世界みたいに歩道と馬車が走る道が分かれていればもっと違うんでしょうね」
「新王都は考えるよ」
「あの話って冗談じゃ無かったの?」
「アリシャの両親は新王都を作らせたいみたいだよ?」
「そうなのよね。今の王都は手狭になって人が溢れちゃってるものね」
「旧ジャクソン家の女性達がハンバーガーショップや洋服や小物販売で自立出来るようになったら新王都建設だな」
「やるんだ」
「当然!!」
「街道の傍に森が有る場所が見てて来たけれど、あの森じゃないのかな?」
「あの魔獣を追っていた時は急いでたから気が付かなかったけれど、結構広そうな森だよね」
「上からじゃ木が邪魔になって何も見えないわ。下に降りて探してみましょう」
俺達2人は人の居ない森の始まる街道の脇に降り立った。
下から見ると結構深い森のよう
「馬車が結構通るのね」
「馬車も10台とか連なって通る人達が多いな」
「ジャクソン家が魔獣狩りをしていないせいで魔獣が増えちゃったせいよ。魔獣除けにああやって商隊を組むのよ。少人数だと魔獣に襲われちゃうの」
「そう言えばアリシャが言ってたよな」
「だからこの前魔獣を狩ったのよ」
「スタンピード起こして大変だったけどな」
「それは言わないで~~~~!!」
アリシャもあれは反省しているみたいだ。
魔獣狩りでスタンピード起こしたなんてギルドには言えなかったからな・・・
不審者を見かけたという事で俺達2人は結界魔法を発動したまま歩く事にする。
「ガウッ」
草むらから隠れていた魔獣が飛び出してくる
それに合わせて複数の魔獣が
「ガウッ」
「ガウッ」
「ガウッ」
「ガウッ」
「ガウッ」
「ガウッ」
・・・
っと集団で草むらから飛び出してきた
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
・・・
結界の一部を槍の先のように鋭く変形させてシルバーウルフの眉間を次々に一突き
俺とアリシャの周りには一瞬で22匹のシルバーウルフの屍が転がっていた。
「そう言えば、結界を張ってる時って、攻撃魔法使えなかったんだよね」
「使い勝手が悪いよね。その内改造しようとは思ってる」
「でも防御は完璧あから、無理に改造しなくても良いんじゃない?あれだけ変形できたら武器に使える事だし!!」
アリシャが言ってくれるのも本当
攻撃したいのに直接攻撃出来ないって言うのがストレスなんだよな
俺はシルバーウルフの死体を空間庫に収納し再度街道を歩いてゆくと・・・
アリシャが急に
「真也あれを見て」
って指を指してきた。
アリシャが指を指していたのは、森の中に続いた新しく出来た馬車の通った跡らしい2つの車輪が草を押し倒して進んだ跡だった。
つづく・・・
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