第239話 239.結局トカゲのしっぽ切り
<麗香>
「殺さないで~助けて~!!」
若い女性の声が階下から聞こえて来る
クララが空かさず
「麗香は私が守ります。兎に角下に行ってみましょう」
私を見ながら声を掛けて来たので
「西宮さん、宮本さん暫くの間此処の患者さんの対応をお願いします」
私がそう彼女らに告げると
「安城寺先生下に行かれるのは危険です。警察が来るまで此処に居られた方が」
「そうです。こんな暴挙にでる襲撃犯です。何をされるか解りません」
って心配してくれる2人
「でも私が出て行かないと襲撃犯は多分近くの人を無差別に殺しはじめるでしょう」
って私が言うとそれ以上は何も言わなかった。
私とクララが階下に降りる為に受付ブースの前をを通ると
「安城寺先生、院長の指示で絶対に動かないようにという指示が出ています」
と若い受付の事務員さんが言葉を掛けて来た
階下の人質を取って私を呼んでいる襲撃犯の件がもう院長にも伝わって、私に動かないようにという指示を受付に伝言したのだろうな。
クララが動くという事は勝算が有るって事?なのよね
何時までも引っ張って死者が出ても目覚めが悪い
「いえ早期解決したいから私は行くわ」
「ダメです安城寺先生、危険すぎます」
「院長に繋ぎますので暫く待っていただけますか?」
2人の事務員さんが止めてくれるけれど
「私とクララで撃退するから大丈夫!!」
そう言って私とクララは1階を目指してエレベーターに乗り1階へ降りてゆく。
エレベーターのドアが開いてエレベーターから出ると、ロビーのど真ん中でに2人の外国人風の男1人が若い女性を後ろから拉致して若い女性の首に刃物を突き付けている。
そしてその横で自動小銃をロビーの人達に向けて威嚇しているよう
そしてその足元には3人程お腹を刺されて出血して倒れているよう
自動小銃を向けられている為に誰も助けに行けないみたい
それに2人の襲撃犯の頭にはマイクの付いたヘッドセットが装着されている為に常時何処かと連絡をとっているみたい。
私はクララと視線を合わせると、同時に
『うん』
っと大きく頷いて私だけロビーの真ん中に向かって歩いてゆく
そして男達が私が見えるようになった時点で
「私が医師の安城寺よその人質にしている女性を放しなさい」
と大きな声で男達に声を掛けると
「こっちにゆっくりと歩いてこい!!!」
と自動小銃を私に向けてくる
「女性を解放する方が先よ!!」
私は女性の解放が先と大声で叫んでみる
「ダメだ!!人質と交換だ!!」
やっぱり開放する気は無いみたいね
「人質の解放が先よ!!」
「人質と入れ替えじゃないとダメだ!!」
平行線ね・・・
でもこれは私に意識を向ける為の行動!!
「ボンッ」
「ボンッ」
「ボンッ」
女性を拉致して刃物を女性の首に向けた男の右腕と、自動小銃を持っていた男の両手が同時に吹き飛んだ!!
「ギャーーーー」
「ギャーーーー」
2人の襲撃犯の悲鳴が同時に上がり2人の男の腕から大量の血吹雪が枚撮った。
クララが発動した電撃の影響で男達の手と腕がが吹き飛んだ結果だ
『思っただけで発動出来るクララの魔法って反則よね』
突然腕と両手が爆散したんだからビックリするでしょうね
でも誰がやったか解らないから結果オーライ?
「きゃ~~~~~~」
一瞬遅れて女性の可愛い悲鳴が響いた
あ~
男の血で血染めになっちゃったか・・
そこまでは考えて無かったわ!!
「ダン」
「ダン」
突然2発の銃声!!
そして男2人の頭が爆ぜて2人の男の体が同時に崩れ落ちる
「何?今の?」
そう思って辺りを見回すと入り口の傍に一人の男が銃を構えて立っているのが見えた。
『私の誘拐失敗で処分されたの?』
そう思っていたら
「ボンッ」
っと拳銃を持った男の手が爆散
「ギャーーーー」
男盛大に悲鳴を上げながらも外に走り出てゆく
男の走り出てゆく玄関にはいつの間にか窓ガラスを黒く塗りつぶした白いミニバンが!!
男が慌ててそのミニバンに走り寄った瞬間
「ダン」
っと車の中から拳銃でその男の頭は撃ち抜かれ男の体は崩れ落ちてゆく。
男を射殺した白いミニバンは急発進でタイヤから白い煙を上げ横滑りをしながら外の大通りへと走り去ろうとしている!!
『逃がしちゃう!!』
あれだけでも捕まえたいけれど・・・
『悔しいけれど・・男達の刃物で刺された人達の治療が先!!』
私は焦っていた!!
『死なせちゃいけない!!』
『死なせちゃいけない!!』
『死なせちゃいけない!!』
『死なせちゃいけない!!』
その焦りが・・・
お腹を刺されて倒れている3人に手を翳し
『回復!!』
『回復!!』
『回復!!』
と回復魔法を発動
3人の体が淡く発光し傷が塞がって行く
周りに集まっていた人達は・・・
「女神様~」
と口々に言葉にして麗香に向かって手を合わせてお祈り
クララは・・
『あ~あ、言う前にやっちゃった~後が大変だな~麗香もう諦めようね~』
と心の中であきらめの言葉を吐いてしまってた。
そんな時、東〇大学病院の建物の外で
「ドゴーーーーーン」
っという爆発音が聞こえてきた。
つづく・・・
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