第238話 238.突然の病院襲撃犯
<麗香>
今日の診察予定を受付によって聞く為まずは受付ブースへ
私話遣らかしたみたいで、あれから怒涛のように患者さんが押し寄せてきてしまい・・
とうとう私の診察は予約制になっちゃった。
だって一回の診察で完治なんだもの!!
1日限定200人の予約のみ
それと緊急で運び込まれて来た患者さんの対応が入る
土日以外私の自由は無くなって来ちゃった感じ・・
有名になるのも弊害が有るわね
「はぁ~」
っと深~いため息を吐くと
「はいはい麗香様~今日も1日頑張りますよ~」
と声を掛けてくれるクララ
「嫌だ~かえりた~~い」
「我儘言わないでください麗香お嬢様」
皆が居る時はクララは私の事を麗香お嬢様とか麗香様と呼んでくる。
なので皆はクララの事を私のメイドっぽい感じで見ているみたい。
そして診察室に入ると患者さん対応の20代前半の若い看護師さん2人が
「おはようございます安城寺先生、クララ先生」
「おはようございます安城寺先生、クララ先生」
と大きな声で挨拶をしてくれるピンクのワンピースにエプロンを付けた看護師さん
「おはよ~西宮さん、宮本さん」
「おはようございます」
何時の間にクララがクララ先生呼びに?
そう思いながらも笑顔で挨拶を返しておく
診察券を通して受付を済ませた人の情報がデスクの上のディスプレイに表示されている。
受付を済ませて待合室に待っている人から順番に西宮さんと宮本さんの看護師が診察の進み具合を確認しながら表示板の順番を制御し診察櫃に案内してくる。
私は淡々と西宮さん、宮本さんの連れて来た患者さんのカルテをディスプレイに表示させながら処置を行ってゆく。
西宮さんが私の診察経過を見て予測しながら宮本さんに逐次知らせて次の患者さんの呼び出し掲示板を操作して患者さんを誘導しているみたい。
何時もならクララがもっとテキパキと動いて患者さんの誘導と私の補助をしてくれているんだけれど今日はクララの行動がゆっくり?
ゆっくりと言っても普通の人よりも早い反応と対応
そんな患者さんの対応をしているクララの瞳を見ると・・
『薄っすらと薄青く発光しているっぽい!!』
クララはこの世界を掌握するって言ってたけれどクララ本当にやってる?
私・・ちょっと怖い気がするんだけど・・・
いけない~クララにばかり気を取られてちゃ!!
自分のお仕事片づけなきゃ!!
『時々こんな診察で良いの?』
なんて自分で不安になってしまう
だって!!
魔力の流れが解るようになってから、身体の気の流れの滞っている所が解るのよ!!
どうも魔力の流れと身体の気の流れは同じなのかもしれない
あ~この人腎臓が悪いんだな・・
とか
あ~この人肺癌だ
とか大体の病気の場所が解るようになったみたい。
後はあの異世界黒の森のカルデラで採れたフルーツをジュースにした物を疑似薬として飲ませながら回復魔法と治療魔法を織り交ぜて患者さんに掛けるだけ!!
何か詐欺師っぽい仕事してるな~なんて自己嫌悪
異世界の回復魔法なんて反則よね~
この科学の発達した世界じゃ到底考えられない事だもの!!
お仕事~お仕事~!!
速く終わらせて真也と合流しなきゃ!!
診察を始めて2時間100人近くを診察!!
『流石私!!』
患者さんには悪いとは思うけど、自分で自分を褒めないとやってれないわ!!
でも最初の頃のように延々と終わりの無い診察じゃないから何とか気力で持たしてる!!
特に今日はクララがこの世界を掌握するって延々と何かをやってるから実質私の魔力が滅茶滅茶減ってる状態なの。
『今までクララに頼っていた漬けが回って来ちゃった感じね』
頑張りますか~!!
私が診察をしている時
急に階下の方で突然
「キャーーー」
「助けて~~~」
「キャーーー」
「人殺しよーーー!!」
「逃げろーーーー」
そんな悲鳴が聞こえて来た
そして
「嫌~~~~放して~~~殺さないで~~」
という女性の悲鳴の後に
「安城寺先生を此処に連れて来い!!じゃないとこの女性の命は無いぞ!!」
そんな男の声が階下から聞こえて来た。
つづく・・・
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