第245話 245.気になる会話
<真也>
特設の雑貨屋ブースに客足が遠のいた頃、ハンバーガーショップのオープンテラス席のお客さんがハンバーを食べながら談笑している声を聴く余裕がやっと出て来た俺
俺達が設置した雑貨屋ブースのすぐそばのオープンテラス席で5人の若者達がハンバーガーやゴブカラをテーブルに積み上げ猛烈に食べながらも最近の出来事を話している中で気になる事柄が耳に引っかかる
「最近だが南東の街道に山賊が出るって噂だな」
「そうそう何でもジャクソン家の魔術師崩れじゃないかって言ってるの聞いたな」
「聞いたなって何なんだよ」
「だって山賊に会って生きて帰った奴が居ないんだよ。全員皆殺しだってよ」
「何で山賊がジャクソン家の魔術師崩れだって解るんだ?」
「山賊の襲撃がな、火球で馬車の車輪を狙って馬車を壊して動けなくなった所を襲ってるんだよ。火球の魔法で攻撃なんて魔術師しか考えられないだろう?」
「あ~そうだな。今までそんな襲い方した事無かったのに、ジャクソン家が取り潰された途端にそんな山賊の襲撃が起こっているっていったら、確実にジャクソン家の魔導士の仕業だな」
「そうなんだよ。大きな小隊だけが狙われているし、不思議な事にさ~皆殺しにされてる死体の中に女性の死体だけ無いって聞いたんだ。
もしかしたら魔法を使えるようになったゴブリンとかオークの群れに襲われ、女は苗床にされてるなんて真面目に考えてる奴もいるみたいだぞ」
「確かにな~ゴブリンやオークなら女をさらって苗床にする為にお持ち帰りも有りだな」
「だろ~俺もお持ち帰りして~~」
「だよな~此処のうさ耳の店員ってレベル高いよな~」
「そうなんだよ。服は可愛いドレスで統一されてるし、あのうさ耳を考えた奴は天才だよな」
「あ~あのうさ耳の女性に顔を踏まれてみて~~~」
「おお~それは有りかもな!!俺もあのうさ耳の美少女に顔を踏まれながらあのスカートの奥を覗いてみてぇ~」
「噂なんだけどよ、あのスカートの下に真っ白な下着ってもんを付けてるって噂だぞ」
「そんなのが有るのかよ?スカートの下には何もつけてないハズだろ!!」
「王城の使用人に聞いた話なんだが、アリシャ第一王女と結婚するっていう男が下着っていうもんを作って王城の女性達に配ったらしいいんだ。
着替えてる所を王城の俺の知り合いがたまたま見たらしいんだが、その下着って物を着けた体は全裸の体を見るよりももの凄く興奮したって言ってたぞ」
「そんなに凄いのか?」
「そいつの言うには物凄いらしい」
「じゃ~ここにいるうさ耳の美少女でもナンパしてみるか」
「止めとけ止めとけ無視されるだけだ」
「何でだよ俺達結構顔は良い方だろ。楽勝じゃね?」
「それでも無理だ」
「何でだよ?俺達街で声を掛けたら女の子何てほいほいついて来るじゃないか?」
「ここの女性は皆格が違うんだよ!!俺も此処のめぼしい美少女に声を掛け続けてみたんだか、軽くあしらわれちまった」
「お前がダメなだけだろ情けねえな~」
「じゃ~お前がナンパしてみろよ」
「ああ~俺の必殺ナンパ術を特別に披露してやるぜ」
・・・
男達の座ったオープンンテラス席の傍をめちゃ可愛いうさ耳アリスちゃんが通った瞬間
「彼女~俺達と良い事しない?」
5人の男の中の一人が声を掛けると
声を掛けられためちゃ可愛いうさ耳アリスちゃんは満面の笑顔で
「私の体はご主人様の物ですからご遠慮致します」
そう言ってスキップするように通り過ぎて行った
その男は
「たまたまだぜ次は絶対にゲットしてやるぜ!!」
そうのたまった後
うさ耳アリスちゃんが通る度
「俺と仕事終わったら遊ばない?」
「私はご主人様と決めていますからご遠慮致します」
そして次のうさ耳アリスちゃんにも
「ね~君~仕事終わったら俺と楽しい所に行かない?」
「私には心に決めたご主人様が居ます。それに私にとって此処が一番楽しい所です」
そう言って次々に去って行くうさ耳アリスちゃんの姿
「ほらな~俺の言った通りだろ。ここの美少女は皆見てるレベルが高いんだって」
「そうなんだろうな。皆ご主人様がって言ってたから、此処に居る全員ご主人様目当てなんだろうな。ご主人様って奴に嫉妬してしまうな」
「俺も同じだな」
「俺も」
「ご主人様ってどんな奴なんだろうな」
・・・
・・・
「真也~皆をいつの間に篭絡しちゃってるのかな~?」
男達の話に聞き入っていたら突然横からアリシャが睨んできた
「ひっ・・人聞きの悪い事言うなよ。俺は何にもしてないぞ?」
何で今のあの会話でそういう風な話になるんだ?
俺は何にもしてないぞ?
「はぁ~あのね危ない所を助けられ、こんなにも高待遇であの子達に接して、おまけに美味しいお菓子をくれる旦那様
何処からどう見ても優良物件!!
そんな風に考える彼女達は、此れは手放すと一生私は苦労するって思ったら
何が何でも放したく無くなるんじゃないのかな?」
アリシャ怒ってる?
どうすりゃ良いんだ~~
「自立してもらわなきゃっては思ってる」
「私の勘だとね、ここの全員と子作りしなきゃいけなくなる未来しか見えないわよ」
「嘘だろ?」
「じゃ~今さっきのアリスちゃん達の言葉をどうとるのかな?」
うをぉ~俺尋問されてる?
何とか話を他に持ってかなきゃ・・・
どうしたら良い?
何か無いか俺・・
「出会いが有るように何とかお見合いパーティーみたいな物を考えてみるよ」
「そうね。それも良いかもね」
「ここの運営がうまく行き出したらそんな感じで出会いが出来るように考えてみる。それはそうと今さっき男達が言ってた山賊の話が気になるんだ。
もしかすると山賊に女性が捕まって酷い事をされてるんじゃないのかって思ったらさ~何とかしたくて」
「そうね。ここもだいぶ落ち着いたから私と真也で南東の方角へ山賊探しに行ってみる?」
ふぅ~
何とか話を他にすり替えれたぞ!!
『やっぱ俺って天才!!』
つづく・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます