第311話 311.異世界は魔獣で溢れている
<真也>
アリシャ達の住むアトランテ大陸の4分の3は増え続けた魔獣によって居住圏が奪われ異世界の大地は魔獣で溢れかえっている
居住圏は城壁に覆われた大きな都市の中のみとなりつつある。
都市と都市との行き来は等間隔に街道に埋め込まれた結界石により魔獣の侵入を防いでいるが絶対に魔獣が入り込めない訳じゃ無い。
近年の魔導士達の『オーバードライブ』の使用により狂暴化・進化した魔獣達は結界石を超えて侵入してくる。
絶対に安全とは言えなくなってきている。
俺達の進める『食文化の進展』
佐竹さんに頼んでいたサトウキビを植えたとしても、魔獣の影響でサトウキビの収穫作業が出来ない。
佐竹さんから各種作物の種を貰ってから銀座のマンション『リリスヒルズ』の40階の俺達の部屋に帰ってきてからリビングでお茶会?
いやこれはもはや
『女子会!!』
広さ40畳以上あるリビングの窓際に出したテーブルの周りに、麗香、アリシャ、クララ、アーネスト、リリス、トリア、ナスティア、クリスがの8人の美少女達が座り
「私モンブランが良い~」
「真也~イチゴのケーキ欲しい~」
「わたしはメロンがのったケーキ食べた~~い」
「私はミルフィーユ~~」
「私はチョコレートケーキー」
「ワタシガナッショケーキ~が欲しい~」
「私はチーズケーキ~~」
「私はバケツプリン~~」
皆好き勝手に俺に注文を出してくる!!
それもだ!!
ショートケーキじゃ無いんだぞ!!
『ホールケーキ』
ケーキ丸まま一ホールおひとり様!!
おい!!
その細い体の何処にそんなに入るんだ!!
ぉう言いたい気持ちをぐっと抑え・・・
俺は皆の前に出したよ!!
最初はこんな予定では無かったんだ!!
たまたま『シン○○ニー・オブ・ザ・シーズ』のコピーした船内にケーキバイキングがあってホールで並べられて有ったんだ・・・
その中にメロンが丸くブドウのようにくり抜かれた物がたくさん載ったホールケーキが有ったんだ。
そのケーキを丸まま出して切り分けようとしたんだけれど・・
アリシャが早速
「ほかにはどんなケーキが有るの?」
って言ったのがいけなかった・・・
無邪気なナスティアは
「出して出して早く早く~~ここにいっぱい出して~」
と叫んだのだ!!
なんかそれだけ聞くとすご~~く
『エロく感じたのは俺だけか?』
俺は焦ってテーブルの上に適当に8つ程ホールでケーキを出したんだが・・
結局一人、一ホール全部食べるような話になっちゃって・・
現在8人の美少女達がホールケーキにホークとナイフを持って奮闘中の構図が出来上がってしまった。
「真也~紅茶が欲しい~」
「私フルーツジュース~」
「私コーヒーが欲しい~」
・・・
・・
「はいはい解りましたよ。だすからちょっと待って」
俺は何ともレストランのウェイターのような立ち位置に・・・
こんな状態が一生続くんだろうか?
まあ・・
可愛い子一杯だから良いけど・・
4人増えただけで、こんなにも騒がしくなるもんか~
朝あんなに食べたのに~
ホールケーキがみるみる彼女らの口の中に消えてゆく
それにしても
皆~
すんげ~食欲なんだけど~!!
俺はそんな彼女らの食事風景を眺めながらコーヒーカップに口を付け
「皆、食べながら出良いから聞いてくれ~」
そう前置きしてから
「佐竹さんから貰ったサトウキビの苗なんだけど、何処で育てれば良いと思う?」
俺の質問にアリシャが
「トリステインの城壁の外側とかはどう?」
と提案
「俺達が収穫するんならそれでもいいが、最終的にはトリステインの住民の力で収穫して欲しいんだ。魔獣が溢れるトリステインの外ではマズイだろ」
「でも王都トリステインの街の中で収穫で来るだけの広大な土地は無いわよ?」
「そうなんだよ。この王都トリステインの街はキチキチに建物が立ち並んでてそんな余裕は無いんだ」
「そうよね~王都は目一杯立ってるものね~」
そんな話を聞いた麗香が
「ビニールハウスとか良いんじゃない?」
と提案してくれたが
「ビニールハウスじゃ魔獣が突っ込んできたら一発で破壊されるだろ」
「あ~そこまで考えて無かったわ!!じゃ~夢の島の植物園のドームみたいの建てちゃえば?」
植物園のドーム?
そっか~その手が有ったよ!!
何と・・目から鱗だよ~
「麗香グッチョだ!!」
俺の言葉を受けて
「えっへん!!私を頼りなさい」
れいかがそう言って塗根を張る。
「だな~じゃ~食事がすんだら『○の島熱帯植物館』の温室ドームをコピーに行こう!!
そういう訳でリトリア王国首都トリステインの東門を出た所に温室ドームを建造しその中でサトウキビを育て製糖工場を建てる事になった。
つづく・・・
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